「急げ!希望の光となって、夢にまで見た地球の空へ!」
データ
全高 | 51.2m |
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重量 | 675t |
歩幅 | 20m |
飛行速度 | マッハ2.5 |
合体コード | 「合体・フラッシュクロス」 |
テーマソング | 『輝け!フラッシュキング』 |
概要
フラッシュマンの1号ロボ。タンクコマンド・ジェットデルタ・ジェットシーカーの3機のマシンが、「合体・フラッシュクロス」のコードにより変形合体することで完成する。
ラウンドベースなどと同様に、フラッシュ星人達がフラッシュマンのために開発した巨大ロボであるが、当のフラッシュマンは自分達のマシンが合体できることまでは知らず、地球での初戦闘の際もマシン状態で臨んでいた。後にマグから合体システムの存在を知らされ、彼からの指示によって初合体を果たしている。
操縦は頭部の集合式コックピット(合体型の戦隊ロボではシリーズ初)から行われ、4人のみでも操縦は可能だが5人全員が揃うことで、最大の力を発揮することができる。また乗り心地の面において、フラッシュタイタンとはまた違うらしいことが語られている(良し悪しは不明)。
ミサイルやビームの直撃もものともしないプリズニウム合金製の装甲と、超高速でのシステム再起動も可能とするコンピュータを搭載。額と胸部にはフラッシュマンと同様にプリズムの意匠が配されており、プリズムエネルギーを用いての技も繰り出すことができる。また口元のスリットは排気口も兼ねており、作中ではこれを活かして笛も吹けるという器用な面も見せている。
第2クール突入から間もなくして、獣戦士ザ・ズコンダとの戦闘で2体のうち1体を倒すも、もう1体の爆発に巻き込まれて左手足を損壊・大破するという事態に見舞われており、以降数話に亘って戦線離脱を余儀なくされた。
過去にも敵の攻撃で行動不能に追い込まれるケースはいくつかあれど、フラッシュキングのように手足が脱落する程の激しい損壊ぶりは、戦隊ロボとしては初のケースであり、視聴者にも多大な衝撃を与える格好となった。・・・よく見ると壊れたのがジェットシーカーだけじゃないのかとツッコんではいけない。
このフラッシュキングの戦線離脱は、やはりシリーズ初の2号ロボ・フラッシュタイタンの登場と併せて、物語前半の最大の山場として位置付けられており、同時にスーパー戦隊シリーズの中でも一つの重要な画期ともなった。また、修理によりフラッシュキングが戦線復帰した後は、フラッシュタイタンが変形するタイタンボーイ / グレートタイタンと使い分ける形で、メスとの最終決戦に至るまで運用された。
その最終決戦では、第49話でメスの大帝ラー・デウスの成れの果てであるデウス獣戦士ザ・デウスーラをスーパーコズモフラッシュで倒すものの、第50話(最終話)で最後の相手となったデウス獣戦士ザ・デーモスにはエネルギーを奪われた上、スーパーコズモフラッシュすらも破られ倒されてしまった(破損はしなかった)ものの、グレートタイタンへの繋ぎの役目を果たしその撃破に貢献。
そしてメスとの戦いが完全決着し、スターコンドルで駆けつけたマグがフラッシュマンを回収した時点で、既にフラッシュマンに残された時間が5分しかなかったために、回収の間に合わなかったフラッシュキング(と、グレートタイタン)もそのまま地球へと残された。
合体プロセス
レッドフラッシュの「合体スタート」の合図と共に、タンクコマンドが頭部と胴体、ジェットデルタが右腕と右脚、ジェットシーカーが左腕と左脚にそれぞれ変形。
さらに前述の合体コードをレッド、そして他の4人の順で読み上げた後、空中で3機のマシンが合体、各機の機首を折りたたむことで合体プロセスが完了する。
以上が基本的なプロセスであるが、物語後半では従来の戦隊ロボと同様に、「フラッシュキング発進」の掛け声に応じて最初から合体状態で出撃するケースも度々見られた。
また、従来の戦隊ロボが空など現実的な背景をバックに合体を行っていたのに対し、フラッシュキングはシリーズとしては初めて、非現実的な空間をバックに合体する描写が取り入れられている。
武器・技
※太字表記は武器・斜体表記は技を表す。
- コズモソード
フラッシュキングの主武装である長剣。全長24.7m、厚さ80cmで、材質は本体装甲と同様にプリズニウム合金が使用されている。
母艦であるスターコンドルの左舷部に格納されており、後述の通りイエローフラッシュの操作により射出され、フラッシュキングの手元へと届けられる。
- キングシールド
「フラッシュシールド」の別名を持つ円形の盾。ジェットシーカーのレドームを転用したもので、合体完了時点で左腕に装備されている。
- キングビーム
胸部のプリズムから発射する光線。この他にも胸部からは獣戦士の変色機能を封じる「レインボービーム」を放つこともできる。
- キングミサイル
腹部のハッチを展開し発射する2発のミサイル。
- キングナックル
いわゆるロケットパンチ。第4話・第7話にて使用。
- ビッグフラッシュ
ボディを高速回転させ、閃光と共にエネルギーを放出する。第46話にて幻覚攻撃を破る目的で使用。
- スーパーコズモフラッシュ
レッドフラッシュ「コズモソードだ!」
イエローフラッシュ「OK!」
フラッシュキングの必殺技。
上記のやり取りの後、スターコンドルより射出されたコズモソードを「フラッシュキング、ジャンプ!」の掛け声とともに大ジャンプして空中でキャッチ。そこから額のプリズムより放射されるフラッシュパワーを刃に照射し、さらに滞空状態から前転を繰り返して遠心力を加える形で、コズモソードを振り下ろし敵を縦一文字に両断する。この回転を応用して攻撃を打ち返すこともできる一方、フラッシュマンが5人揃わないと使えない。
備考
後年の戦隊ロボにおいて、頻繁に使用されることの多い「オー」または「キング」の名称のうち、「キング」の名を冠した最初の巨大ロボでもある。企画段階では従来通り「フラッシュロボ」の名称とされていた。
フラッシュキングの特徴の一つとして、それぞれフレームで繋がれた右手脚・左手脚を、胴体側のスリットに通して合体させるという「三次元スライド合体」ギミックが挙げられる。デザインを手掛けたプレックスの大石一雄は、この合体ギミックについて「積み木的ではない、新たな合体システムを入れ込もうとした」と後に語っている。
他方で、このギミックはメインターゲットである幼年層には遊び辛いところもあったようで、後にバンダイ社員として、スーパー戦隊シリーズのデザインワークにも多数関わった野中剛も、同様に店頭サンプルを上手く合体させられない子供が多かったとの証言を残している。
関連イラスト
関連タグ
森木靖泰:1980年代後半から1990年代初頭にかけて、前出のプレックスのデザイナーとして東映特撮に複数携わっており、フラッシュキングのパース稿も森木が手掛けたものである
ガオキング マジキング ゴーバスターキング バイソンキング ジュウオウキング:いずれも「○○キング」という名称の持ち主である戦隊ロボ達。このうちゴーバスターキングとバイソンキング以外は、いずれも1号ロボであるという点でフラッシュキングと共通している
199ヒーロー大決戦:2011年公開の映画。クライマックスの歴代戦隊ロボ揃い踏みのシーンに登場し、ダイナロボと同時に剣技を放った。両者とも「萩原佐代子がレギュラー出演している」という共通項を有する
特命戦隊ゴーバスターズVSゴーカイジャー:2013年公開の映画。レジェンドロボキーでゴーバスターエースが変化したという形でフラッシュキングが登場する
クエスターロボ・砲:『轟轟戦隊ボウケンジャー』に登場する巨大戦力の一つ。デザインモチーフとしてフラッシュキングが採用されている
超新星鬼ング:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場する敵怪人の一体。公式な言及こそされていないものの、こちらもデザインモチーフとしてフラッシュキングが採用されていると見る向きもある