概要
シンルナは、アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』における
本編開始時点での二人は友達同士でクレタ沖でルナマリアの機体が撃墜され、シンが激怒した場面はあれど、シンはステラ・ルーシェ、ルナマリアはアスラン・ザラへの関心が強く、いわゆるマイナーカップリングの中の一組であった。
その後、新OPでシンとルナマリアが背中合わせに立っているカットが追加されたと共に、ストーリーにおいてもある時を境にヘブンズゲートの戦いの前ではキスシーンが描写される(その時点では明確に恋仲ではない為かキスの後、シンは謝るがその前に不意に顔を近づけてたり、キスの際につま先を上げたりとルナマリアの方が積極的である)等両者の距離が縮まり、公式カップリングとなった。
因みに背の高さこそシンが上であるがルナマリアの方が1歳年上だったりする。
脚本を担当した両澤千晶氏によれば、シンとルナマリアが恋人関係になることはあらかじめ決まっており、両者の名前に宇宙に関する単語(シン=中国語の『星』、ルナ=ラテン語の『月』)が入っているのもそこからということ。更に言うと、月の名前が入ってるルナなのだが実はシンも「シン=アッカド語の『月』」を意味しており、ルナは「ローマ神話の月の女神」なのと、シンは「メソポタミア神話の月の男神(それも運命を司る男神)」という、どちらも月が由来している。
ストーリー前半におけるヒロインで戦死したステラの名前もイタリア語で『星』を意味する単語である。また、ちゃんと若々しい恋愛をやっていたのはシンとルナマリアだけですね。キラとラクスは落ち着いちゃってるし、アスランとカガリは勘違いの恋です。とも話されている。
恋人関係になって以降、シンは何かとルナマリアを気にかけていた。それは両澤千晶氏が書かれた後日談ドラマCDでも変わっておらず、偽ラクスの件を気にしてラクスに苦手意識を持ってる彼女を心配して、会いに行きたいとさっき喧嘩別れしたばかりのアスランを呼び出している。
キラ曰く、シンは「俺の彼女がさ、俺の彼女がね」とよく話しているという。
ルナマリアの方はシンの子どもっぽさに不満があるようだが、オーブに来た理由がシンが行くからだったり、「シンに好きだとか愛してるとか言ってもらった事ないかもしれない」と口にしている事から(好きでもない相手にそんな言葉を求めないだろう)両想いだと分かる。
『スーパーロボット大戦』シリーズではステラが生存するIFルートに入った場合、三角関係になったり(シンルナステ)、明確にシンとルナマリアが恋仲にならないこともあるが、シンはステラを妹のような存在としてみているため、恋愛対象になるという点においてはルナマリアが一歩リードしている。
…と言うよりかは、第2次Z再世篇ではシンから「恋人同士」の発言があったりUXではシンのデスティニーとルナマリアのインパルスとで合体攻撃を用意されたり(シナリオパートでは坂本さんのブログでの結婚報告の一文が流用)…と猛プッシュされているような…。
これ以降の作品では2人の合体攻撃・共同攻撃が用意されるケースが増えた。
余談だが
2011年8月、シンとルナマリアの担当声優である鈴村健一と坂本真綾が結婚。鈴村夫妻となった。
末永くお幸せに。
2022年4月結婚10年目にして待望の第1子の出産が発表された。
おめでとうございます。
そして…
放送からおよそ20年が経過した2024年、劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』にて、シンとルナマリアがメインキャラクターとして再び登場。
今回は茶々要員の存在もあり、疑問の声も少なくなかった二人の関係について総決算と言えるほど比重が置かれた内容となっている。
劇場版で本来の天真爛漫な性格が表に出ることが多くなったシン。
特にミレニアムの強奪作戦に参加し、ルナマリアを驚かせようとする悪戯を仕掛けるが、逆に一本背負いを喰らって銃を突きつけられる(小説版では肘打ちも喰らって、鼻血が出たり口の中は血だらけになったりと劇場版よりひどくやられてる…)。慌てて正体を明かすと、死んだと思っていたシンが生きていたことにルナマリアは号泣しながら抱きつき、シンは驚きを隠せなかった。泣くほど心配されてるとは思ってもみなかった様子であった。
一瞬シンの表情が柔らかくなる(小説版では胸にぐっと来るものを感じ「心配させて悪かったな……」とちゃんと連絡をしなかったことを悔やんでおり、きっとルナマリアが「シンのバカ」とか言って泣いてるかもしれない。シンは「俺は生きてる!」と今すぐにでも報せてやりたいと思っていたが、下手をしたらルナマリアに危険が及ぶかもしれないのでしたくても出来なかった。ルナマリアが一旦離れて今度は自分が抱きしめようした)…が、心配かけたことや悪戯で驚かせようとしたことに当然ながらルナマリアは怒って、「バカ!バカ!もうっ!死んだかと思ったじゃないの!」と強烈なビンタ一発+往復ビンタ(計9回)をして再びシンに力いっぱい抱きついて号泣した(因みに小説版でシン曰く「ほとんど絞め技」でシンはタップして降参しようとするがルナマリアは気づかない、目の前に黒い点がちらちら飛び始める……「死ぬ……ほんと死ぬ……」)。
それだけルナマリアが、シンの事を本気で好きであり心の底から愛している証拠でもある。
大切な者の為に死力を尽くすシンの本当の戦い、ルナマリアが辿り着く答えは必見。
本作では、主役であるキラとラクスのカップル(キララク)にはお互いの信頼関係が揺らぎかねないほどの大きな試練が起こるのだが、シンルナの方は互いの仲は終始全くブレることはなく、キララクとの対比となっているとも解釈できる。
最終決戦でインパルスのバッテリーが切れてルナマリアがピンチに陥った時にシンが気づいて駆けつけ、デスティニーによるデュートリオンビームをインパルスに照射しバッテリーを回復させた。
そのやり取りが小説版でより詳細に描かれてた。
「……ありがと」
ルナマリアがはにかむように言い、シンはほっとして微笑む。触れ合ったモビルスーツの手から彼女自身のぬくもりが伝わってくるような気がした。
守りたい人がいる。
だから強くなれる。
小説版では、戦いが終わった後、破壊したレクイエムを見下ろしながらモニター越しに会話をする。
改めて自分の実力を理解したかとシンに問いかけるルナマリア。シンは慌てて肯定する。
「ずっと一緒だから」というルナマリアの言葉で、改めて彼女が自分を守りたいという思いを知って、「ずっと一緒だ!」と力強く言う。そして、笑いあった。
因みに、そういうことに関するイベントがあったのではないかと示唆する場面もあるが、ルナマリア曰く、「シンのバカ…ガキ」らしく、当の本人であるシンはため息をついて落ち込んでいた。………お察しである。