ジャパニーズウイスキー
じゃぱにーずういすきー
日本の本格的な国産ウイスキーは、1929年発売のサントリー・ホワイト(白札)が始まりとされる。
白札は、英国のスコットランドでウイスキー作りを学んだ竹鶴政孝が洋酒メーカー寿屋を経営する鳥井信治郎のもとで完成させた。
竹鶴氏は独立して後のニッカウヰスキーを設立し、同社は余市などを開発。
鳥井氏は角瓶やサントリーオールドなどを開発し、その後社名がサントリーに変わった。
現在も国産ウイスキーの主流はこの2社であるが、麒麟麦酒も1970年代の合弁時代から参入しており、その他にも小規模な蒸留所もある。
この大手2社の方針の違いからジャパニーズウイスキーは極めて幅広い風味を有し、濃厚でスモーキーなものから優しくなめらかなもの、ストレートやオン・ザ・ロックからカクテルのベース向きなど幅広い銘柄が揃う。
スッキリと軽く、日本人の味覚に合わせてスモーキーフレーバーを控えめにしており飲みやすい。
また大麦を主原料とする「モルト」と、トウモロコシ等の大麦以外の穀類を原料にする「グレーン」を調合した、いわゆる「ブレンデット」が主流を占めている。
これは日本でウイスキーを販売するに当たり、当初はスコッチウイスキーのような濃厚な味わいを目指したものの、市場ではイマイチ反応が悪かったことから、試行錯誤の末にモルトの香りを抑えたことに起因する。
伝統的なジャパニーズウイスキーはミズナラの樽で仕込まれ、若いうちはココナッツのように香ばしく、年季を経ることで伽羅や壇の香木に喩えられる華がありつつも落ち着いた芳香へと変化する。
近年では液漏れの欠点から、樽はホワイトオークが主流を成している。
またその弱点を補えるコナラを使用する醸造所も存在する。
種類が多い為、代表的な物のみを記載する。
- 竹鶴(ニッカ)
後述する余市と宮城峡の各蒸留所産のブレンド品。
- 響(サントリー)
日本におけるブレンデッド(大麦やトウモロコシなどから作られた「原酒」を使用)の最高峰。
後述する山崎、白州、知多の各蒸留所産のブレンド品。
- 余市(ニッカ)
シングルモルト。
- 宮城峡(ニッカ)
シングルモルト。
- 山崎(サントリー)
シングルモルト。
- 白州(サントリー)
シングルモルト。
- 知多(サントリー)
グレーンウィスキー。
- サントリーオールド(サントリー)
ブレンデッド。
島本町の山崎蒸留所産がメイン。
- 富士山麓(KIRIN)
ブレンデッド。
- 角瓶(サントリー)
ブレンデッド。
- トリスウイスキー(サントリー)
ブレンデッド。
- ブラックニッカ(ニッカ)
ブレンデッド。
他多数。