曖昧さ回避
- メディアミックス作品「けものフレンズ」に登場するキャラクター。→スナネコ(けものフレンズ)
概要
学名がFelis margarita 毛並みが真珠っぽいため(マルガリータは「真珠」の意)。
体長40~60cm、尾長25~35㎝、体重2~2.5Kg。
砂と同じ色の毛がびっしり生えた毛皮、足の裏に毛があるなど、最も砂漠に適応したネコと言われる。
頭が他のネコ科動物よりちょっと平たい。
野生環境ではげっ歯類の動物や蛇などを狩って食べる。
繁殖期は野生では春頃だが、1年に2回繁殖も観察されており飼育下でも那須どうぶつ王国のシャリフ・ジャミールのペア、神戸どうぶつ王国のムスタ・バリーのペアが1年に2回繁殖している。
寿命は野生では厳しい環境であるため1割強は生後1年まで生きることは難しいが、飼育下では14年ほど生きた記録がある。
成体になってもまるで子猫のままのような可愛らしい外見が特徴だが、性質はかなり獰猛かつ神経質で人には懐きにくいとされ、しかも飼育も難しいということから極一部の動物園にしかいない非常に希少な生物でもある。
2020年3月14日より神戸どうぶつ王国と那須どうぶつ王国で飼育と展示が開始されると発表され、それぞれにオスメスのつがいが1組ずつ来園した。
那須どうぶつ王国では早速2020年に子猫も2回誕生しており、うち2頭はうまく母親が育てられなかったため人工哺育されている。神戸どうぶつ王国でもオスの子猫が2回生まれている。
両園は系列園であり、スナネコの飼育に着手したのはツシマヤマネコなどの保護活動に向けたスキル蓄積もかねてとのことである。
エキゾチックアニマルとして
けものフレンズでの登場や、両どうぶつ王国での展示を機に認知度が上昇し、犬やイエネコ、一般的な家畜と異なる「エキゾチック」なペットとして飼いたいという声がある。
※スナネコは野生動物です。とても可愛らしい動物ですが、牙も鋭く気性も荒く、決してペットとして飼いたいと考えないで下さい。
と明記されている。神戸どうぶつ王国のサイトでは同じページで二回も書かれている。
このメッセージはサイトだけでなく施設でも掲示され、更にはyoutubeの公式チャンネルでも提示されている(上の動画では4:34~。公式チャンネル内の「スナネコチャンネル」シリーズ全ての動画で記載)。
実際、生息地の北アフリカやアラブ諸国では猫を飼う文化はあるが、スナネコをペットにする文化は存在しない。
もう一つの問題として、生息環境の再現が一般人には不可能という点がある。砂漠のように地面を砂で覆い、木々や沼や山を用意する事がスナネコのストレスを軽減するためにも必要だが、生体と檻を買える程度の小金持ちに完備できる代物ではない。
更に日本のような多湿の風土はスナネコと相性が悪く、湿度管理もしっかり出来なければ感染症にかかりやすくなる(FRIDAY「砂漠の天使」スナネコをペットにできない本当の理由)。
加えてコツメカワウソなどもそうだが、こうした1時のブームで湧いた身勝手な需要は、乱獲や密輸を後押しするし、期待にそぐわず捨てられ、野生化したアライグマやティラピアのような事例も懸念される。
つまりは、一般の人は毛並みのよく似たイエネコを探したほうがいいという事であろう。