概要
メイショウドトウとそのトレーナーが2年目の夏合宿に参加した際、その足元にすり寄る一匹の動物がいた。
「ヴッフ、ヴッフ……」
タヌキである。
おそらく、夏合宿の現地に野生で生息してるのだと思われるが、野生の誇りはどこへやら、尻尾を振りドトウになつくタヌキ。
こうして、アドマイヤベガとメイショウドトウとテイエムオペラオー、そしてタヌキで3人+1匹の夏合宿が始まったのだった。
また何故か府中にあるはずのトレセン学園にも出現し、ドトウのクリスマスパーティーにも参加した。(こちらの方だと固有スキルLv上昇の条件を満たしてないので注意。ちなみにウマ娘名鑑からであればランダム分岐ではあるもののどちらの展開も視聴可能)
このほかキャライベントの「目覚めの先で」では、トラブルにより商店街からトレセン学園まで食堂のランチで使う肉を運搬することになったドトウの前に現れ、学園までの近道を案内してくれた。あいにく決して通りやすい道ではなかったようだが、おかげで無事時間内に学園に到着することができた。
その後、サポートカード「SR【一等星を目指して】アドマイヤベガ」の育成イベントの1つである「共に在る幸福」にも出演。学園内で迷子になった子猫を匂いで探すためにドトウに連れてこられるが、捜索そっちのけで自分のご飯に夢中になってしまい、子猫探しに貢献することはできなかった。
自分用の餌があることからどうやら現在はトレセン学園で飼育されているか、学園内に住み着いている(上記の子猫も学園を住処にしている野良猫の模様)と思われ、相変わらず経緯は不明だが、とりあえずドトウのクリスマスパーティーに参加できた理由は明らかになった。
ドトウの別衣装であるDot-o'-Lanternでは遂に3Dモデルが登場。おばけの姿でドトウを驚かすが最後にはたぬきの姿に戻りじゃれつく、史実ネタのたぬきネタと化け狸としての伝承をハロウィンに絡ませた演出となっている。
実際トレセン学園にタヌキは住めるのか?/飼育できるのか?
タヌキは東京都心の新宿や皇居にも生息しているため、府中市にあるトレセン学園であれば余裕で住みつけるであろう。
また、タヌキはイヌ科であり、犬用の餌で飼育ができるため、特殊な知識のないメイショウドトウでもそれほど飼育に苦労はなさそうである。
ちなみに、タヌキを個人で飼育した方も少数ながら存在する。
トレセン学園内はペット禁止であるが、こっそり鷹を飼っている生徒がいたり、一時的ではあるがエアグルーヴが子犬を保護していたりしているため、正規の手続きを踏めば飼育可能なのかもしれない。
というか、そもそもトレセン学園の理事長自身が最初から学園内に動物を連れ込んでいるような状態だし。
元ネタ
元ネタはおそらく、種牡馬引退後、功労馬として余生を過ごしていたメイショウドトウの馬房に入り込んだエゾタヌキであると思われる。
メイショウドトウは種牡馬引退後、2021年6月にノーザンレイクに転厩するまで、タイキシャトルとともに北海道日高町のヴェルサイユファームで繋養されていた。
その間、ある時彼の馬房に野生のエゾタヌキが入り込み、身を休めていたのだという。ところが、ドトウはそれを追い出すでもなく、ストレスを感じた素振りを見せるでもなく、それどころか自分の寝床である寝藁ベッドをタヌキに譲って自分が床で寝ることを選ぶほどにタヌキの存在を受け入れていた。(通常馬は馬房に他の動物が居座ると追い払ったり、イライラしたりする。馬の気性によっては入ってきた動物を踏みつけたり蹴ったり、叩き殺す等実力行使してくる事もある)
一応、牧場側も獣医師に確認を取ったが、「馬と狸では種族が違うため仮に病気をもっていても感染するかと言ったらしない」という返答をいただいたため、「命を助けたいから始めた引退馬牧場、馬以外でもこうして私達の所へ来る命は大切にしてあげたい」との思いで馬房に滞在することを許していた。
このエゾタヌキは、結局ドトウの馬房に宿を取り、その後どこへともなく去っていったらしい。
ちなみに、ヴェルサイユファームでは、ドトウはヤギと同じ放牧地に放牧されており、その堂々とした風格でヤギを見つめる様子から「ヤギの王」というあだ名をつけられたこともある。(実際にはヤギの餌を盗み食いしようとしてはヤギに頭突きされて諦めるというような行動をとっているため「ただ食い意地が張っているだけでは?」との説も挙がっている。実際同舎だったタイキシャトルは「おやつ終わりー」と言われると諦めたが、ドトウは耳を伏せて聞こえないアピールをしつつ粘り続けた事がある)
タヌキにしてもヤギにしても、自らのパーソナルスペースに他の生物が居ても、全く気にせずに接していたあたりに、ドトウのおっとりとした穏やかで心優しい性格が見て取れる。この『競走馬を引退した後の、タヌキとのエピソード』をウマ娘で再現したことで、ドトウの性格を上手く表現していると言えるだろう。
近頃はリアルのメイショウドトウの近況の関係もあり、ドトウの史実コラボ動物のポジションを自身の後輩ともいえる牧場猫のメトに取られつつあるが、アニメウマ娘三期のオープニングアニメにおいてなんと、わずか一瞬ではあったがドトウやメトとの共演を果たした。ちなみにメトは第1話本編にもドトウと一緒に出演していて、この場面ではヤギも一緒に出ている。さらに第10話においてはドトウ、メトだけでなくタイキ、ヤギといった「史実引退後メイショウドトウのオールスター軍団」ともいうべきメンツで出演を果たし、彼(?)もまた、名馬・メイショウドトウを語る上で必要不可欠な存在であることを改めて印象付けたと言っても過言ではないだろう。
ゲームに続いてアニメでもタヌキが銀幕デビューを果たしたこと自体も勿論驚きだが、現実のメイショウドトウがヴェルサイユファームに居た時代に一緒に過ごした野生のタヌキ、そしてその後の移動を経て現在暮らしているノーザンレイクファームで出会った牧場猫のメト、現実の世界では直接的な接点が一切ないはずの2匹が、時期や土地、牧場などの壁を超えて「メイショウドトウとの縁」によってウマ娘のアニメという舞台で出会うことになったのだから、何とも壮大なドラマといえるかもしれない。
ちなみに
2022年3月、ウマ娘になっている馬だとハルウララが所属していた地方競馬の高知競馬場にて、場内のコースにタヌキが侵入するという珍事が起きた。
この事件が起きたのは3月29日、高知第8R「第2回カチ上げ杯特別(B-2)」。
大接戦のゴールをとらえたカメラは、そのままスーッと馬群を追って左に振っていく。その時、ゴールした馬たちの進路上にタヌキがいることがカメラに捉えられた。
また、27日の第10R「一発逆転ファイナルレース」の本馬場入場の際にも、馬たちの進路上にタヌキが出没していることが確認されており、中継画面でもバッチリ抜かれている。
高知競馬場は郊外の山近くにあり、馬場の真ん中には人工池がある。高知競馬場の広報担当によると、「近くの山から人工池のカニを狙って来たのではないか」とのこと。
幸いにしてレース前後で馬のスピードは遅く、馬との衝突や驚いた馬が暴れるといったことはなかったものの、さすがに本馬場にタヌキが侵入してしまうことは問題であるため、今後は柵などの対策を施すことになっている。
関連イラスト
メイショウドトウとタヌキ
+他のウマ娘
Pixivでは他のウマ娘とこのタヌキとの交流も描かれているが、ややクセの強いウマ娘たちもいるため、メイショウドトウとタヌキの平穏は守られるのだろうか…?
※1枚目はヴェルサイユファーム時代からタイキシャトルが同じ牧場にいたためのネタ。こちらも引退馬協会預かりの馬である。
関連タグ
たぬき(ウマ娘)…彼(?)より先に生まれていたウマ娘界の「たぬき」(通称)。ジタバタする方。余談だがタヌキのたぬき(ウマ娘)もいる。
ションボリルドルフ…たぬき(ウマ娘)の元ネタ。ジタバタしない方。
メト…史実における後輩