概要
和名 | チャバネアオカメムシ |
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学名 | Plautia stali |
分類 | 半翅目(カメムシ目) カメムシ亜目(異翅亜目) カメムシ下目 カメムシ上科 カメムシ科 カメムシ亜科 Antestiini族 チャバネアオカメムシ属 |
体長 | 1~1.2cm |
分布域 | 日本(北海道、本州、四国、九州、対馬、南西諸島)、中国大陸南部、台湾、朝鮮半島、シベリア、ハワイ(移入) |
成虫の出現期 | 4~11月 |
カメムシ科に属する昆虫の一種。
茶色と緑のツートンカラーをしている為、ツヤアオカメムシやアオクサカメムシ等の他のアオカメムシ類とは簡単に見分けがつく。
危険を感じると悪臭を放つので掴んだり叩いたりしないようにしよう。
2024年春には西日本で、昨年も大量発生したツヤアオカメムシやクサギカメムシとともに大量発生が確認された。
形態
前翅は茶色く、小楯板は緑色をしている。
秋には褐色に変化する個体もいる。
幼虫は孵化してすぐは黒いが、数回脱皮すると全身緑色で背中の中央部には黒班がある姿に変化する。
生態
山地から平地まで広く生息し、市街地でもごく普通に見られる。特に春先に多い。
成虫の食物は様々な植物の汁で、樹液や花の蜜等も吸うが、特に果実の汁が大好物。
越冬した成虫は初夏になると大半が山地の針葉樹林に移動し、そこで繁殖する。
秋には集合フェロモンを使って集まり、越冬の為に集団で移動する。
越冬場所は林縁の落葉下や石の隙間等。
平地で一生を過ごす個体も存在し、ツヤアオカメムシ等と違い幼虫が針葉樹以外の果実でも成長可能な為、普通に街中の花壇などに幼虫がいたりもする。
天敵は寄生蠅のマルボシヒラタヤドリバエや寄生蜂のチャバネクロタマゴバチなど。
近縁種
西日本に分布する。
チャバネアオカメムシより小型で、前胸背の側縁がクリーム色なことで見分けられる。
先島諸島に分布する。
石垣島に生息する。
季節によって海岸と森林を行き来する。
森林伐採や海岸開発、外来種グリーンアノールによる捕食などによって数を減らしており、準絶滅危惧種に指定されている。