演:堀川りょう
概要
邪団法人ステマ乙との戦いを終え、元の生活に戻っていたアキバレンジャーの前に現れた新組織、「新次元頭脳改造地下真帝国バロスw」の首領。
科学戦隊ダイナマンの敵幹部であるカー将軍を敬愛しており、普段からカー将軍をリスペクトした衣装やメイクを身に着け、その恰好で現実世界でも出歩くことがほとんどで目撃談が絶えない。
地下室らしき場所において精巧な怪人のフィギュアを作り出し、これを「妄想送」することによって妄想世界へと出現させることができる。
作り出す怪人たちは過去のスーパー戦隊に登場した組織の怪人をベースにしている。また、一度作った怪人のフィギュアを再改造し全く別の組織の怪人にしてしまうこと(本人曰く『“改造”ではなく”新規造形“』)も何度か行っており、その手際にはアキバレッドも舌を巻いた。
ステマ乙からバロスwの幹部となったマルシーナとの関係はあまり良くは無く、反抗的なマルシーナをカー将軍に反発する女将軍ゼノビアに例えることもあった。
その正体はスーパー戦隊の悪の組織に情熱を注ぐ戦隊マニアの中年男性であり、本名は後沢 次男(うしろざわ つぐお)。
悪の組織が好きだがそれ以外の知識もかなりのものであり、第2話ではカラオケで電子戦隊デンジマンの劇中歌『銀河ハニー』を披露し、互いの正体を知らずに出会った赤木からは「あんた……通だね」と評されている。
職業は歯科技工士であり、前述の怪人のフィギュアも仕事で培った技術を活かして作ったもの。
物語の中盤において自身の妄想世界が現実世界へ与える影響に気づき、それを利用して諸事情で頓挫していた自分の夢である「悪の戦隊がカッコ良く正義の戦隊を倒す」を目指し暗躍するようになる。
第7話において初めてアキバレンジャーの前に姿を現すが、実際には前述の通り第2話で敵同士とは知らずにアキバレンジャー達とカラオケBOXで出会っているほか、赤木とは知り合いの知り合いという間柄であり、共通の知り合いを通じてムニュムニュズバーンの造形を依頼されていたりする。
第9話では、アキバレンジャーが所有しているイタッシャーロボを驚異と悟り、自身が執筆した「シンケンジャー」「ゴーオンジャー」「バイオマン」のオリジナル脚本を使い、妄想世界内の時間を戦隊1号ロボが最も弱体化する、クリスマスエピソードが放送される時期である冬にまで時間を進め、これまた自身が製作したメカジャイガン・シーラカンスカンスを送り込んで見事イタッシャーロボを破壊し健闘するが、直後に投入された2号ロボ・イタッシャーボーイに返り討ちにされてしまう。敗北後、妄想世界に囚われるも(その間、精神のみが妄想世界にある為、現実世界の肉体は「ひみつきち」に保護されていた)、マルシーナの甘言に乗せられ彼女を何度も抱き、ピロートークで戦隊の悪の知識を披露していた。
そして妄想世界で「ステマ乙の係長」である亀有アルパカを作り出すが、マルシーナの策略によってスーパー戦隊の知識を全て奪い取られ、ステマ乙の復活を許してしまう。
最期は妄想世界で死亡したことによって「戦隊マニアの後沢次男」の人格が消滅し、肉体が目覚めると同時にメイクを落とし服もまともなものに着替え、真面目な人格となって「ひみつきち」を去っていった。
その後、『非公認巨神プリズムA』の存在により戦隊シリーズそのものが存続の危機に陥った為に八手三郎の依り代として、再びツー将軍の姿でアキバレンジャーにメッセージを伝える。
最終決戦では戦隊マニアの人格も復活し、妄想送によってウーザフォンを使えるようにし、その効果で超アキバレッドを巨大化させ一役買った。
最終話では直接の登場は無いものの、「ひみつきち」にアキバレンジャー三人のフィギュアを送っていることが確認できる。
名前の由来は「ツーといえばカー」と「カー将軍」をかけたものに加え、「痛将軍」とのトリプルミーニングになっている。
余談
歯科技工士でフィギュア製作が趣味という設定は、ガレージキットが台頭し始めた80年代初頭に歯科技工士達の副業として人気があったことから来ている。使用する道具や製作行程が歯科技工士のそれと似通っており、プロ級の作成技術を持つ者となれば月に100万円以上と本職よりも稼ぐ事もあったと言われた程であった。
第7痛でツー将軍の目撃情報を信夫達にリークした出前持ちの青年は『仮面ライダーOOO』でカザリの人間態を演じた橋本汰斗氏である。
演じた堀川氏は本家のスーパー戦隊シリーズでは『侍戦隊シンケンジャー』に筋殻アクマロ役で出演している。