白鳥スワン「S.P.D職員の皆様、只今よりデカベースはデカベースクローラーよりさらに、最終形態に変形します。まだ一般区域に残っている職員の方は、至急セーフティーゾーンへ移動して下さい・・・」
スペック
全高 | 88.5m |
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全幅 | 35.0m |
重量 | 12,000t |
スピード | 80km/h |
最大出力 | 6,000万馬力 |
概要
宇宙警察地球署が擁するS.P.Dロボの一つで、デカベースクローラーが「超巨大起動」することにより完成する。
本来、デカベースに標準で実装されているのは基地形態と、移動形態のデカベースクローラーの2形態のみであり、地球署のそれはクローラーと同様に白鳥スワンが調整を加えることで、ロボへの変形が可能となったという経緯を持つ。
本作における2号ロボであると同時に、所謂「基地ロボ」に類する超大型のロボであり、デカレンジャーが通常使用するデカレンジャーロボなどに比べても2倍近くもの体格差(※)を有する。そのため、主に他のS.P.Dロボでは対処困難な、超大型の敵に対して持ち出されることが多く、正に地球署の「奥の手」「切り札」とも言うべき存在である。
S.P.Dロボ唯一の集合型コックピットであり、基本的にデカマスターを中心にデカレンジャー5人と全員で操縦するが、デカマスター単独で操縦することもあるため事実上デカマスター専用ロボと言えなくはない。
一方で、行使できる力が強大であるがゆえに、幾度かアリエナイザーによる奪取の対象ともなっており、その度に様々な対策(※2)を講じることを余儀なくされている。
(※1 他方で、エージェント・アブレラとの最終決戦の際には、周囲と比較して全長がおよそ500mほどもあるかのように描写されていたりもする。最終2話の演出を担当した竹本昇はこの点について、「設定身長の比率に合わせるかどうかはいつも悩みどころである」と、後に語ってもいる)
(※2 作中では少なくとも2回、デカベースロボが乗っ取られたことがあり、ウージョン星人ジンチェに乗っ取られた1度目の件の後には、機体のコントロールをコックピットからトレーニングセンターの鉄工所に移す装置が、マーフィーK9の犬小屋に設置された。この機能は、2度目となるアブレラとその一味の乗っ取りの際に活用され、彼等からデカベースロボのコントロールを取り戻すことに成功しているが、同時にこの一件は地球署そのものの大幅な改修のきっかけともなった)
特徴・性能
ベース・クローラー両形態でのブリッジが左右に展開した、金色の放熱板を備えたボディと、そのブリッジと同様に犬の意匠が採り入れられた頭部が外見上の大きな特徴である。
前述の通りあまりに巨大、かつ内部に多数の職員が詰めていることもあり、変形に際しては混乱を回避すべく、あらかじめセーフティーゾーンへの退避を促すアナウンスがなされ、全職員の移動が完了したのを確認してから変形シークエンスへと移行する。
変形の際には、デカレンジャーが普段常駐する「デカルーム」も集合式のコックピットへと変化し、ここからデカマスターが操縦を行う。デカレンジャーが操縦することも可能で、彼等用のコンソールも配備されている他、他のロボからメンバーが移乗する際にはデカベースロボのマニピュレーターを、他のロボの背中に接続することで通路を確保することもできる。
基本的には、ボディの各所に備わった遠距離用の武装を生かした砲撃戦を得意としており、前述のマニピュレーターは「フィンガーミサイル」を発射する砲口としても機能する他、変形前のクローラービームも、両膝から放つ「ニープレスビーム」として繰り出すことができる。
そしてデカベースロボ最大の必殺技が、ボディの放熱板にパトエネルギーをチャージし一気に放射する「ボルカニックバスター」で、その威力たるや100mクラスの怪重機は言うに及ばず、惑星破壊ミサイルさえも地上からの発射で、大気圏突入前に撃墜せしめるほどである。
このように、火力の面では紛れもなく地球署随一と言えるデカベースロボであるが、無視できない難点としてその巨体ゆえの超重量に起因した、小回りの効かなさが挙げられる。実際に作中でも、自身より小柄ながら敏捷な動きを得意とするボンゴブリンを相手に遅れを取るなど、こうした相手との近距離戦は不得手であることが強調されている。
関連タグ
スーパーヒーロー戦記:2021年公開の映画作品。クライマックスの総攻撃のシーンにて、他の戦隊ロボとともにデカベースロボも登場している
特捜鬼ング:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場する敵怪人の一体。公式な言及はなされていないものの、デザインモチーフとしてデカベースロボが採用されていると指摘する向きもある