概要
初出はテレビ版第二期「Never Ending ODYSSEY」。
怪獣を自由自在に操れる超常のアイテム『バトルナイザー』が、使用者の成長に伴って進化した形態。原型機が有する縦長の機械感剥き出しのフォルムに比べると、やや丸みを帯びた有機的な形状をしており、色合いも光沢が出たものに変化する。また、二本の角のような部品から察するに、レイオニクスの元祖にしてかつての宇宙を支配した、全ての元凶たるレイブラッド星人の顔を象っていると思われる。
劇中では、主人公であるレイとそのライバルであるキール星人グランデの二名しか使用していないため、どうやら相当の技量とセンスを伴なったレイオニクスでなければこの段階に至ることはできないらしい。後に、外伝作品である『DARKNESS HEELS ―Lili―』にて登場したキリエロイド・サイロもネオバトルナイザーを所持している。
カラーリングはユーザーごとに異なるらしく、レイが青と金色。グランデが紫と銀色。またグランデは癖なのか、取り出すときなどにこれをガンプレイのように掌で回転させて構える。サイロの所持しているバトルナイザーも恐らく専用のカラーリングがなされているものと思われるが不明。
上記の通りほとんどのレイオニクスが到達できない遙かな領域に存在する代物だが、その分リターンも大きい。上記二名が使役した怪獣達はいずれも、オリジナルにない能力や形態を獲得する、あるいはそれらの能力全てが飛躍的に高まるといった急激なレベルアップを見せている。あのキングジョーブラックがただの雑兵に格下げをくらったのはほぼこのアイテムによるものと言うことさえできるだろう。
この『地力の底上げ』とでもいうべき怪獣のパワーアップがネオバトルナイザー唯一の能力にして特色であるが、はっきり言って強化されたわりには音声も変化しないし、劇中での扱いも歴代のパワーアップアイテムとしてはやや地味めなのは否めない。
しかし、この単純明快な進化がこと劇中舞台においてはこれ以上なく重要となる。その最大の理由が、惑星ハマーで展開されたレイオニクスバトルに勝ち抜く上で最も重要な要素の一つとなる『真のレイオニクスバトル』。
これはレイオニクスが使役する怪獣と直接シンクロし、怪獣の能力を最大限まで引き出して闘うという、限られた高レベルのレイオニクスだけが行える特殊戦闘。しかしこのリンク状態下で怪獣がダメージを受けた場合、そのダメージはシンクロしているレイオニクスにも全てフィードバックされるため、リンクしっぱなしの状況でもし怪獣が戦死した場合レイオニクス本人も死亡してしまう。(一応、任意でリンクを切断することは可能)
ハマーでの戦いに生き残ろうと思うなら避けては通れないこの戦闘において、怪獣が元々持つ能力値で差をつけられるというのは非常に有効な先手であり、さらにはレイオニクス本人の生存確率を高めることにも一役買う。もっとも、そこに至るまでが大変なわけだが。
またアーマードダークネスとの最終決戦において、本機のユーザー二名がゴモラとレッドキングをそれぞれEX態に進化させているが、これもネオバトルナイザーの能力と思われる。
劇中で人間態、ないし自身の通常態のままEX怪獣への進化を披露したのはこれが初であり、どうやらレイモンの覚醒に至った状態に近い力を発揮できるようだ。