「バン、あんたがアタイのハートに火をつけたのさ」
データ
概要
Episode.38「サイクリング・ボム」に登場。
E.T.のようなシルエットに子豚のような顔をした風貌のエイリアンであるファルファ星人。一人称は「アタイ」。ファルファ星人の幼体には、どんな鍵や金庫でも解錠してしまう能力がある他、強烈な鼻息で相手を吹き飛ばすことも可能。
劇中での活躍
その能力で育ての親であるアラドン星人ギャンジャバの金庫破りの片棒を担いできたが、悪事に嫌気が差して足を洗いたいと地球署に保護を申し出てきた。隠し金庫を開けるための、ギャンジャバにも知らせていない暗号を、保護の条件として教えると言うヤーコを護送し、デカレンジャー達は隠し金庫の場所へ向かう。
しかしヤーコは車酔いが極端にひどく、途中でグロッキーに。
やむなくバンは、通りかかった男性から自転車を借用し、鼻歌混じりで護送サイクリングと洒落れ込むが……。
実はその男性はギャンジャバの変装。自転車には時速20km以下にスピードが落ちた場合、半径1㎞圏内が吹き飛ぶ強力な爆弾が仕掛けられており、死にたくなければ金庫の暗号を教えろとギャンジャバは脅迫してきた。
ヤーコは能力が通じないベルトで自転車にくくりつけられて逃げられず、バンがデカレッドに変身しようとすればスーツの重さで重量センサーが反応し、パトジャイラーの磁力で空中に吊り上げようとしても、タイヤが地面から離れれば起爆装置がスタートするという始末で、市民に被害を及ぼさないために、バンは安全な場所まで必死に自転車を漕ぎ続ける。
強盗に両親を殺された自分を拾って、親代わりに育ててくれたギャンジャバをまだ信じていたヤーコは、やむなく金庫の暗号を教えるが、ギャンジャバは爆弾を解除する約束を反故にしたばかりか「裏切った罰だ、そのまま地獄までサイクリングしな!」と嘲笑する。さらに、実はヤーコの両親を殺したのは自分で、ファルファ星人の解錠能力が欲しくて育てただけという残酷な真実を明かした。
絶望に打ちひしがれて自暴自棄になり、「どうせあんたもアタイを捨てて逃げるんだろ?変身すればあんただけは助かるかもしれないよ」と言うヤーコに、バンはSPライセンスを渡して「これは俺とお前の信頼の証。俺の仲間がギャンジャバを捕まえて絶対に爆弾を解除する。それまではこの足が千切れようと俺はペダルを踏み続ける!」と叫ぶ。
その熱い魂にヤーコの心も揺り動かされるが、ジャンギャバの差し向けたドロイドの襲撃に遭い、自転車は崖から転落し大爆発してしまう。
死んだかと思ったバンだったが、天使のような美しい羽を持つ美少女に抱えられて空を飛んでいた。
彼女はなんとヤーコが成長した姿。ファルファ星人はハートに火がつくと、羽化するように子供から大人に急成長するのだ(上記の台詞はその際に発したもの)。
一命を取り留めたバンは仲間達の元へ駆け付け、ギャンジャバをデリート。なお、成長しても能力は健在であり、ギャンジャバのマッスルギアを解除してバンを援護している。
ヤーコは幼い頃に誘拐され騙されて使役されていたという事で、お咎めなしとなるはずとの事で宇宙警察から自立の支援を約束されるのだった。
事件解決後、バン以外の面々はヤーコがバンに恋心を抱いたことに勘付きつつも、当のバンは相変わらずヤーコを子供扱いしており、そのことを知る由もなかった。
余談
劇中ではヤーコの恋心にバンが気付く様子のないまま物語は幕を閉じた。
尤も、彼がその真実に気付いたところで、ヤーコにとって厄介なライバルたちがいるのだが…。
出身星と名前の由来は成長する設定からか、イタリア語で蝶を意味するfarfallaとヤゴ。
幼体はフルブラスト・アクションに登場するモブエイリアンの改造。
ヤーコの幼体の声、及び成長後の姿を演じたのはしょこたんこと中川女史。スーパー戦隊シリーズには14年ぶりの出演で、子役時代に地球戦隊ファイブマンに出演して以来となる。
関連タグ
アラドン星人ギャンジャバ:ヤーコにとっては育ての親……だったが実はヤーコの両親を殺した張本人という許しがたい存在。最終的にバンが変身したデカレッドによって断罪された。