テラン星人チョウ・サン
てらんせいじんちょうさん
魚に似た顔をしたテラン星出身のエイリアン。
ドギー・クルーガーを新米呼ばわりできるほどの宇宙警察の超ベテラン捜査官。ドギーもまた彼の前では敬語を使い、緊張してしまうほどである。
宇宙警察地球署設立以前に、地球に駐在してアリエナイザー犯罪などに当たっていた。その時、一人娘のリルルをテンカオ星人ラジャ・ナムナンとその一味に殺されてしまう。
ラジャ達は逮捕されたものの証拠不十分で釈放されてしまい、地球にはアリエナイザーの捜査を目的に来訪したが実際はラジャ達を殺して娘の仇を打とうとしていた。
ジャスミンの瞳にかつてのリルルの面影を感じているが、リルルが人間に似た姿であることを知らなかったジャスミンは「微妙」と言ってしまった。
ラジャの仲間であるゴレンとヤムを殺し、遂にラジャを追い詰めるが「娘さんは復讐を望んでいない」というジャスミンの言葉に躊躇してしまい逆に銃で撃たれてしまう。
ラジャはデカレンジャーにデリートされ、チョウも命に別状はなかったものの押収物横領および私刑による殺人でアリエナイザーとして処罰されることになってしまう。しかし復讐を成し遂げたその表情に後悔や未練はなく、おとなしく宇宙警察へ連行されていった。
テラン星人は指先から軽い電流を流すことができる能力を持つ。
相手の皮膚が厚くない場合は直接触れることでしばらく気絶させることができ、軽い手術の際には麻酔代わりとして使用される。
また、感情を揺さぶられると頭部にある4つの穴から音が出る習性を持ち、特に本当に悲しいときは涙の代わりにエラから法螺貝の音のような悲しい泣き声が聞こえてくる。
彼の娘であるリルルはチョウと違い人間に近い外見をしていたが、ヒューマノイド系種族に擬態していたのか、彼女がテラン星人以外の種族との混血なのか、はたまたテラン星人の女性が元々人間寄りの外見なのかは不明。
私刑による殺人と押収物横領によって逮捕された彼だが、クロードとは異なり2人(それも凶悪犯)しか殺しておらず、なおかつその動機には情状酌量の余地が十分にあり、さらにゴレン殺害に関しては先にゴレンから発砲しているため、チョウの正当防衛が認められる可能性がある。このことから、彼への処分は懲戒免職とさほど重くない懲役刑で済むことも考えられる。彼がリルルの死を乗り越え、娘の分も生きて立派に社会復帰できることを祈りたいものである。
復讐を望んでいないと諭したジャスミンであったが、後にホージーと共に自ら復讐に走る戦いをしてしまう事となる。こちらは恩師の負傷に深く負い目を感じていたのと、落とし前をつけるためとは言え自分を見失ってしまった事も付け加えておく。
出身星と名前の由来はベテランと『踊る大捜査線』の和久平八郎役でも知られるドリフターズのいかりや長介の愛称・「長さん」で、チョウ自身の顔付きもいかりや氏に似ている。
声を担当した加藤精三氏は『忍風戦隊ハリケンジャー』にて邪悪なる意志の声を担当しており、スーパー戦隊シリーズへの出演は2年ぶりとなるが、2014年1月に死去したため、これがスーパー戦隊シリーズ最後の出演となった。
初期案では彼も死亡するという展開だった。
本人曰く高齢であるらしいが、ゴレンの銃撃を全て避ける程の身体能力を見せている。