ありフレた二人の経緯
「フレあり」とは、ソーシャルゲームならびに関連作品群『 アイドルマスターシンデレラガールズ 』に登場する、宮本フレデリカ(19)と橘ありす(12)のありふれたカップリングである。
2011年11月、サービス開始時からの初期メンバーであるフレデリカに対して、ありすは1年近く遅れて12年11月に、お仕事エリア・名古屋の追加と共に登場した。CDデビューもフレデリカが一足早くCM7期生に選出され、ありすも8期生としてデビューを飾っている。
ふたりは純日本風のファミリーネーム(宮本 & 橘)と外国語のファーストネーム(Frederica & Arisu)の名前同士。
いかにも日本人然とした容姿で日本人らしくない名前を持つ事に苦悩するありすと、日仏の両親から生まれた金髪碧眼の容姿に誇りと愛着を抱くと同時に、駆け落ち婚で母親の家庭を崩壊させた結果の果実である事を後ろめたく思いながらも、そうした葛藤を普段はおくびにも出さず明るく振る舞うフレデリカという組み合わせである。
ありすが年齢に比して小柄なこともあり、身長差は23cm(164 / 141)。
相次ぐCDデビューの流れから、アニメ『シンデレラガールズ』では、共にプロジェクトクローネのメンバーとして登場しており、本編ではさして絡みもなかったものの、奏がパーソナリティを務めた「MAGIC HOUR」第20回に揃ってゲスト出演。
自由すぎる振る舞いに釘を刺されている、と不満げに白状するフレデリカと、生真面目さゆえの気負いから緊張気味のありすの様子は好対照で、年下相手に容赦なく無茶振りをするかなデリカに見守られながらトークで場を繋ぐありすの初々しさが印象的な回となっている。
モバマスで16年3月に開催された第18回LIVEツアーカーニバル「童話公演 気まぐれアリスと不思議の国」は「不思議の国のアリス」をテーマにした演劇で、誰もがありすが務めると予想した(同時にだからこそ有り得ないと思われていた)主人公アリス役を務めたのはフレデリカである。この件は『劇場』680話でも取り上げられている。
スターライトステージにて
『スターライトステージ』に由来するカードでは何度か共演しており、ありすのSSR「ありすのティーパーティー」の背景にはフレデリカ(と里奈と桃華)が登場。新田美波SSR「渚の花嫁」の背景には、美波のドレス姿に見とれるありすと、満面の笑みで花を撒くフレデリカが並んでいる(『劇場わいど☆』第13話では「憧れの結婚式」談義も)。
また、1コマ劇場では、ありすが名前呼びを許容できるラインが示されている。曰く、日本人コミュニティの中で日本人らしくない名前を日本語の発音で「ありす」と呼ばれることに引っ掛かりを覚え、外国人に外語の発音で「アリス」と呼ばれるのはちょっといいかもしれない、と思っているとのこと。
なお、5歳で日本に移住したフレデリカはフランス語が全く話せないし、訛りのない日本語を恐るべき巧みさで使いこなしている。そんなフレデリカはありすに対しても軽いノリで接しつつ、彼女が自身の名前にわだかまりを抱いていることを承知しており、敢えて名前呼びする場合を除けば「橘ちゃん」「橘氏」など積極的に名字で呼びかけている。
フレデリカが主役のストーリーコミュ第30話「Every Day is a Good Day」(16年6月)では、フレデリカの自主撮影企画「ブラデリカ」に(周子と共に)ありすも巻き込まれており、諸々フリーダムなフレシューに翻弄されつつ律儀に突っ込むありすの姿は「フレあり」の典型のひとつとしてよく知られるところとなる。
19年8月1日から開催された、楽曲『夏恋-NATSU KOI-』イベントに書き下ろされたスペシャルコミュの劇中では、フレデリカ不在にもかかわらず、彼女の(自称)テーマソングを口ずさむありすの姿が描かれ、界隈がひっそりと色めき立つこととなった。
二次創作方面
ありすは素直になれずに本当の気持ちを伝えられず、フレデリカはテキトーに振る舞って本心を見せない(あるいは最初から存在しない)ので片想いを伝えられないという描き方も見られる。
年齢差を取っ掛かりに数年後の二人を描く際には、成長性の塊であるありすがどのような姿になっているかも大きな見所となるだろう。