概要
ディセプティコンのプリテンダーの一人で、役職は電撃兵士。髑髏の顔を持った落ち武者のアウターシェルを持ち、戦車に変形する。
基本はマーベルやIDWパブリッシングなどからリリースされるアメコミでのみ活躍するキャラクターであり、日本では玩具が発売されなかった事もあってか日本国内のファンからの認知度はあまり高くない。
2010年代からようやくアニメシリーズで登場を果たしたが、メインキャラとしては扱っておらず不遇な印象が目立つ。
G1(マーベル)
冷酷で情け容赦の無いメタリカトー武道の達人で、「敵の限界を知るためには、まず己自身の限界を知らねばならぬ」をモットーとする。
敵の射線に捉えられるよりも速く敵を殲滅し、強力なアンテナからは400ヤード以上の射程を持つ電子の火球を発生させる。また、バトルアーマーからは粘液状の液体を分泌し、足のスモークジェネレーターからは敵の方向感覚を狂わせる黒い雲を巻き起こす。本体(インナーロボット)は高電圧のエレクトロニック・キャノンで武装している。
ディセプティコンにおける彼の地位は低いものの、コミックでは飛ぶ鳥を落とす勢いでディセプティコン幹部と同等の地位にまで上り詰め、やがてはメガトロンに反旗を翻し、ディセプティコンを掌握するに至る。後年のG2期も引き続きディセプティコンを支配し続けていたが、新たな姿を得たメガトロンの前に為す術もなく敗れ去った。
玩具は他のプリテンダーシリーズに準じてアウターシェルの中にインナーロボットを格納可能で、頭部の兜も脱着する事ができる。コミックで多用していた刀は残念ながら付属していないが、インナーロボットの戦車の砲塔をアウターシェルの腕に装備可能。
実写映画
CV:ブロンコ・D・ジャクソン
本編の映画には登場しないものの、実写映画2作目『トランスフォーマーリベンジ』のスピンオフCGアニメ『トランスフォーマー サイバーミッション』にて登場する。
人間の髑髏のような顔つきに鎧武者のような外見、頭蓋骨を模した胸部が特徴で、90式戦車に変形する。戦車砲の砲身には太刀を、ターレットの内部には脇差を格納している。
かつてメタリカトー使いのホワールとの戦いに敗れて重傷を負い、落ち武者になって逃亡を余儀なくされ、現在のビークルモードをスキャンし直した後、東南アジアのジャングルに潜伏していた。しかし、心の奥底に秘めた闘争心からオートボットに自らの姿を晒したくなり、敵を破壊する準備を整えジャングルに罠を仕掛けながら待ち伏せしている。劇中ではジャングルの中でアイアンハイドと死闘を繰り広げた。
玩具は『N.E.S.T.グローバルアライアンス』シリーズの1つとして発売。前述のように戦車の砲身に太刀を、ターレット内部には脇差を収納可能で、脇差の鞘が格納されたターレットを開くと内部の歯車が回転するギミック(メックアライブ)がある。太刀と脇差はロボットモードの大腿部の装甲にある留め具を展開する事で腰に差す事もできる。
刀剣類や戦車の履帯は弾力のあるエラストマー製だが、この素材が曲者であり、刀剣類はその弾性に任せて指の間に強引にはめ込む造りのせいか柄の部分が傷みやすく、履帯もビークルモードへ変形させる際に根元に負担がかかる為に千切れやすくなっている。
後に仕様変更品としてバンザイトロンがハズブロより発売されたが、こちらは日本では発売されていない。
コンバイナーウォーズ
2016年度におけるTCC(Transformers Collectors' Club)のTFSS(Transformers Figure Subscription Service)4.0でメイヘム攻撃隊の一体として登場。ロボットモードはG1シリーズのインナーロボットを彷彿とさせるデザインで、トレーラータイプの装輪式自走砲に変形する。
他のメイヘム攻撃隊(スピニスター、ラッカス、ニードルノーズ、ウィンドスウィーパー)の4体と合体することで、スクランブル合体兵士サンダーメイヘムとなる。
玩具は『コンバイナーウォーズ』版オンスロートの仕様変更品。
アドベンチャー
CV:ディー・ブラッドリー・ベイカー/吹き替え:佐藤せつじ
『トランスフォーマーアドベンチャー』第2シーズンの『マイクロンの章』第7話に登場する。球体に変形するサイクロン族と呼ばれるマイクロンで、棘の生えた球体から丸みを帯びたヒューマノイド型に変形する。カラーリングは紫と灰色。日本語吹き替え版では「コノヤローメ」が口癖。
同型のクラウトと共にグロウストライク一味の幹部スコルポノックに仕えているが、クラウトとは些細のことで喧嘩するなど険悪な仲で、上官のスコルポノックからも鬱陶しがられている。
スコルポノックやクラウトと共にスチールジョーに騙されて呼び出されたところをバンブルビー達と交戦し応戦するもバンブルビーに返り討ちにされた。
サイバーバース
CV:なし/吹き替え:稲田徹
『トランスフォーマーサイバーバース』に登場したブラジオン。デザインは海外で玩具のみ発売されたRIDコンバイナーフォース版をベースにしている。
ストイックなのかマイペースなのか、普段から人の話も聞かずひたすら剣の腕を鍛えている。剣の腕は相当なものであり、演舞にて標的を斬った動きが殆ど見えないほどの速さで斬り捨てていた(しかも一瞬で二太刀も入れている)。
原語版は全く言葉を発しないが、吹替版では小さい声でボソボソと脈絡もないことを呟くという、原語版とは別ベクトルに何を考えているのかわからない不気味なキャラクターとなった。標的を斬り捨てた際には、「またつまらぬものを斬ってしまった」と口走っている。
シャッタード・グラス
善悪が逆転した世界を描くシャッタード・グラスでは正義のディセプティコンとして登場。『メイヘム鎮圧隊』のメンバーの一人である。地球からの通信の影響により、侍ではなく、カウボーイを意識した武装を追加しており、腰に付けたホルスターから二挺拳銃を取り出して攻撃する。
ノベルストーリーでは同じく鎮圧隊のメンバーで狼に変形するカーニバックとのコンビネーションで、オプティマスを追い詰めた。
玩具は『ROBOTS IN DISGUISE 2001(海外版カーロボット)』で発売された同名キャラの再利用。G2版のメガトロン(紫の戦車に変形する)を緑と黄色のカラーリングに塗り替えたものである。
関連イラスト
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トランスフォーマー ディセプティコン プリテンダー(トランスフォーマー) 武者 戦車