概要
クレしん映画第26作『クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~』に登場する悪の組織。
本作の舞台となる春日部市内の中華街「アイヤータウン」にて総本店を構え、食べた人をヤミツキにさせる「ブラックパンダラーメン」で金儲けを企て、更に利益を上げるべくアイヤータウンの裏通りに店舗と工場を備えた「ブラックパンダラーメンヒルズ」を作るため地上げを行っていた。
実態
大店長のドン・パンパンが「ウチはノーコンプライアンスラーメンだ」と豪語している通りブラックパンダラーメンの商法はかなり悪質で、ブラックパンダラーメンが持つヤミツキ成分の副作用で春日部の住民が凶暴化しても「売上が上がるのなら問題はない」と気にも留めず、また劇中では他の店舗のメニューを眺めていた人物を強引に店内に連れ込む、ラーメンの危険性を訴えた人物に対して店員総掛かりで攻撃を仕掛けるなどの行為が描写されている。
またドン・パンパンは立ち退きに反発するアイヤータウンの住民に対して闇突拳の秘孔を撃ち強引に土地を買収しているが、ぷにぷに拳の師匠を標的にした際には大勢の群衆の前で堂々と行っているため、それらの行為を隠そうとすらしていない。一方で必ずしも悪辣な手段ばかり取るわけでもなく、アイドルグループを起用したCMを打ち出したり、サトーココノカドーで無料試食会を行うなどの比較的真っ当な宣伝も行っている。
店舗はアイヤータウン以外の春日部市内にも多数存在しているようで、序盤では春日部駅前にも新設されたほか、CMによれば(かなり判別しにくいが)「川のそば公園店」、「商店街中央店」、「市役所前支店」、「五丁目消防署店」などの店名が確認できる。物語後半には交番すらもブラックパンダラーメンの店舗にされており、市役所や消防署付近にも店舗が存在することを考えれば、春日部市の行政を機能不全に近い状態にまで陥れていたことが示唆されている。
構成員
ドン・パンパン
CV:廣田行生
ブラックパンダラーメンのボス(大店長兼会長・社長)にして、本作の悪役である巨漢。
食べた人を凶暴化させるブラックパンダラーメンを製造し、町を混乱に陥れる。笹やあらゆる物を食べる、とんでもない悪食。
「闇突拳」なる拳法の使い手で、他者に「秘孔」を打つことで相手の肉体や行動を強制的に制御する能力を持つ。
店舗の売上向上のためなら暴力的な手段をも厭わず他者がどうなろうが構わない極度の利己主義者であるが、ペットのヘイヘイのことはきちんと可愛がっているようだ。
黒黒(ヘイヘイ)
ドン・パンパンのペットである黒いジャイアントパンダ。
ヌン、チャック(※メイン画像)
ブラックパンダラーメンの刺客。オサレカンフーソーセージ拳の使い手であるオカマ系イケメンの双子。武器である巨大なソーセージ型のヌンチャクを振り回す。
黄色い髪に斑点のついたヌンチャクを持ってるのがヌン、緑の髪に赤いヌンチャクを持ってるのがチャック。
ミヤ・ゾン
ブラックパンダラーメンの刺客。
「ギター拳法」と呼ばれる独自のカンフースタイルの使い手。ただし実際はしんのすけ達にオリジナルソングを聴かせて時間稼ぎしただけであり、増援が追いつくとすぐに退散した。
ブラックパンダラーメンの被害者
- 野原ひまわり
- 鳩ヶ谷ミッチー
- 鳩ヶ谷ヨシりん
- 北本
- 四郎
- 埼玉紅さそり隊(ふかづめ竜子、魚の目お銀、ふきでものマリー)
- 吉永みどり
- まつざか梅
- 上尾ますみ
- 川口
- 神田鳥忍
- かすかべ書店の店長
- 店員・中村
- あらぽん(ANZEN漫才、特別出演)
いずれもブラックパンダラーメンを食べて凶暴化した者たち。尚、ひまわりはみさえがこぼしたブラックパンダラーメンを誤って食べて凶暴化してしまった。
しんのすけ達が食い逃げ犯として指名手配された際には、鳩ヶ谷夫妻がブラックパンダラーメン91号店、北本が66号店店長を名乗り、ブラックパンダラーメンを食べた他の者達と共に麺やラーメンの具材を武器にしんのすけ達の前に立ち塞がってきた。
関連用語
- ブラックパンダラーメン
食べるとヤミツキになり、凶暴化する危険なラーメン。食べた者は目の周りがジャイアントパンダのように黒くなり、ブラックパンダラーメンを求めて街を徘徊する等と暴動を起こしてしまう。
ただし普通の物を食べ続けていれば、いずれは元に戻れる。
- 闇突拳(やみつきけん)
ドン・パンパンが操る拳法。相手の秘孔を突いてあらゆる行動をコントロールする事が出来る。対象が食べ物などの無機物でも有効。
下記の秘孔以外にも、「両手をキツネの形にしてしまう秘孔」、「カニ歩きしかできなくなる秘孔」、「一発ギャグを連発してしまう秘孔」等が存在する。
・秘孔 “右肩上上(うけんあげあげ)”
相手の右肩の秘孔を突く。秘孔を突かれた相手は右肩が上がり続ける。
・秘孔 “パンツーまる見え”
秘孔を突かれた相手は「パン・ツー・まる見え」としか言えなくなる。
・秘孔 “木っ端微塵”
その名の通り、秘孔を突かれた相手(作中では包子)が木っ端微塵になる。
・秘孔 “一度食べたらヤミツキ”
麺生地を一瞬で製麺することの出来る秘孔。
この秘孔こそがブラックパンダラーメンの秘密であり、ドン・パンパンがこの秘孔を突いて製麺することで食べた相手をヤミツキにするヤミツキ成分を生み出しているが、同時に副作用のムシャクシャ成分も生まれるため、食べた相手を凶暴化させてしまう。
・秘孔 “おれ史上最高に最強”
自分自身の尻穴に秘孔を突くことで肉体強化が出来る。
・秘孔 “ポンポ・コチン”
秘孔を突かれた相手は死ぬまでポンポコチン体操を踊り続ける。作中ではランとの最終決戦において突こうとしたが、失敗したため未遂に終わった。
- ブラックパンダロボ
ドン・パンパンの波動、その他諸々を解析して開発された自動製麺パンダロボ。更にはクレーマーを物理的に排除するための戦闘能力も有する。
ドン・パンパンに負担がかかるため、一日の製麺回数が限られる事を改善するために量産されるが、ドン・パンパンの闇突拳を完全に再現できていないため、パンダロボの製麺したラーメンを食べると正気を失うほどの副作用が発生してしまう。
関連タグ
末路(ネタバレ注意)
多くの春日部市民をヤミツキにして街を荒廃させていたが、「ぷにぷに拳」の奥義を得て帰ってきたタマ・ランがドン・パンパンを超絶平和主義者に変えて無力化させたことで野望は絶え、ブラックパンダラーメンは閉店。
しかしヤミツキになった住民達は依然凶暴化したままで暴れまわっており、その様子を見たランの正義は暴走し、ブラックパンダラーメンの被害者に対し片っ端からぷにぷに真掌を浴びせ、更には一般市民に対しても些細なことで悪と決めつけて断罪するようになってしまった。
かすかべ防衛隊はランの柔らかい心を取り戻すべく、先に自分達で世界を平和にすることを決意。かすかべ防衛隊が見出だした「平和」とは、全員で「ジェンカ」を踊ることであった。大人も子供も関係なく、協力しあって楽しくジェンカを踊る市民達。その中にはドン・パンパン、ヘイヘイ、ヌン&チャック、ミヤ・ゾン、地上げ屋も混ざっていた。(経緯やその後どうなったのかは不明だが、改心した扱いにはなると思われる)
なおジェンカの終了後にはブラックパンダラーメンの被害者やドン・パンパンの秘孔の被害者も完全に元に戻っていた。