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ポンプアクション

ぽんぷあくしょん

後装銃の作動方式の一つ。古くはスライド式やトロンボーン式や喞筒式(そくとうしき)とも呼ばれた。
目次 [非表示]

銃の作動方式の一つ。全ての操作を手動で行う後装銃。

主に散弾銃で使用される作動方式である。


概要編集

ポンプ式と同じく全ての操作を手動で行う連発銃にレバーアクション式やボルトアクション式がある。


それらと比べた時の利点として、射撃状態から手を離す事無く作動させる事が出来るため連続射撃しやすく、アクションが直線的に循環するため理論上は動作による構えの軸のブレを制御しやすい。


欠点としてこれら利点が射手の技量に大きく左右される事と、支えてる手を動かす為どうしてもブレが発生してしまい精密射撃を連続して行うのは不向きな事と、構造的に現在主流な箱型弾倉(ボックスマガジン)と相性が悪い点が挙げられる。


このため主流となる殆どが管型弾倉(チューブマガジン)を採用しているが、しかし管型弾倉は装填方法から現代の弾丸の主流となる尖頭弾とは相性が悪く、結果として特殊な形状の弾丸を使うショットガンが最適となり、結果として現在まで散弾銃の主流な方式となっている。


しかし、管型弾倉とショットガンの組み合わせも「装弾数が少なくなる」と言う欠点を持っている。


歴史編集

原型の登場は1854年、イギリス人のアレックス・ベインが作ったポンプアクション式ハーモニカガンと言われており比較的若い方式である。この銃の構造はストック前方にポンプアクション用のトリガーがあり、これが戻しバネを纏いながら撃針やその他構造と繋がっており、これを引くことで撃針を引きながらハーモニカ型弾倉を移動させるという構造になっていた。


その後、1866年にはこれを元に独創的な2つの方式が開発される。

ジョサイア・V・メイグス大尉のMeigs carbine、ウィリアム・クルッチのKrutzsch rifleである。

しかしこの方式のどちらも有名になることはなく、実用的で商用としても成功させたのはスペンサーM1882というショットガンであった。

これは当時あったブリーチブロック式と呼ばれる方式の欠点をポンプアクションとチューブマガジンで解決しようとしたものであり、結果として値段が高くはなったものの実用に耐えられる代物だった。


そしてその後は実用に耐え売れるものが幾つか作られたが、これらを差し置いて一気に知名度を上げる事になったのはアメリカで採用されたウィンチェスターM1897である。

これは商用としては最初から成功を収めていたが、アメリカ軍が塹壕にショットガンが適していると考え、いくつかのショットガンと共に調達したのがきっかけだった。


ソードオフし、ヒートシンクと銃剣ラックを取り付けられたこの専用仕様のショットガンはトレンチガン(塹壕銃)と呼ばれるほど塹壕戦で猛威を振るった。突入時は雑撃ちでも当たって殺傷力が高かったのはもちろんのこと、突入前にも牽制に役立っていた他、クレー射撃を嗜んでいるような扱い慣れた者が扱えば敵が投げてくる手榴弾を来る前に撃ち落とした。

また当時のショットガンには現在の銃に標準装備されている安全装置"トリガーディスコネクター"が無く、このため作動後にトリガーが引かれたままだと動作終了時に再作動してしまう危険な代物だったが、これを米軍兵は利用し、わざとトリガーを引き続けながらアクションを行い高速連射する"スラムファイア"という技も使った。この殺傷力は絶大で、M1897の知名度を一気に増加させ、対面したドイツから非人道的火器と批難を浴びるほどだった。

このせいかはたまた、ただ単にトリガーに何かが触れるアクシデントで発射される事を防ぐためか、その後の散弾銃はトリガーディスコネクターが取り入れられるようになった。


そしてM1897の欠点を改良し、ハンマーを内蔵式に変えたウィンチェスターM1912はポンプアクション式ショットガンの完成形と言われており、殆どのショットガンがこのスタイルに沿った外見を持っている。


しかし1990年代からこの枠組みから脱しようとする動きが始まり、2000年代にはフルオートショットガンAA-12、2010年代にはポンプアクション式の異端児KSGが開発され、ショットガンは今、どの方式も転換期を迎えている。


主なポンプアクション編集

ショットガン

ライフル


関連タグ編集

ショットガン ライフル 連発銃

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