ネタバレ注意!
概要
ベガパンクが作ったと言われている発明品。
イムの「(マリージョアから近い)ルルシア王国で実験する」という旨の発言からルルシア王国を焼き払ったものと関係していると考えられる。
イムからマザーフレイムを使いたいと言われた五老星らは、「確かに試してみなければアレが本物かどうか分からない」・「実験結果如何でエッグヘッドへの対応を考える」・「いずれその力を自在に使えたなら、長い戦いが終焉を迎える」とそれぞれ意見を述べている。
サボ曰く、ルルシア王国を焼き払う際に、上空を大きな影によって覆い尽くされ、生物や自然の何かでは説明がつかない真っ黒い何かが雲の上を飛んでいたという。
ただし、マザーフレイムがルルシア王国の消滅に関与しているのは間違いないが、それがどういった物かは言及されておらず、ドラゴンは「ベガパンクはそんなあからさまに人殺しの道具は作らない」と否定しており、イワンコフもその意見に納得しているため、マザーフレイムが真っ黒い何かとどう関係しているかの詳細は不明。
イワンコフによると、イムが800年前から生きている人物だったのなら、ルルシア王国を焼き払った兵器は古代兵器ではないかと考察している。その意見を聞いたドラゴンはロビンが『古代兵器は存在する』と言っていたことからその可能性も有ると思いつつも「もし、古代兵器でそれを所持していたのなら何故今まで使わなかった!? 何故今使った?」と疑問を言った。
ファンの意見からは「動かせなくなった古代兵器を動かすための新しい燃料や動力では?」という意見もある。
また、1089話ではベガパンクの猫(サテライト)の一人、ヨークが「自身を天竜人にする」条件として、「アレを作る『融合炉(パワープラント)』はこの島にある」と語っている事から、何かしらの燃料や動力である可能性が高まっている。
1114話で明らかになったその全景は、「融合炉」と思しき炉の中で小さく燃える炎。
この「炉」には「A&Mu」と書かれているが、これが「エーアンドムー」ではなく「アとム」であった場合、その正体は核融合エネルギーの可能性がある。
そして1115話では、ベガパンクはこの炎こそ世界中の国々を豊かにする「動力(エネルギー)」と明言されたが、同時に実用化には漕ぎ着けたものの未だ未完成だという事、並びにルルシア王国が消失する約2週間前に一欠片だけ盗まれた事、同時に、この炎によって古代兵器は起動してしまった事を明かしている。
「エネルのスペース大作戦」ではビルカに描かれた壁画にこれと思しき太陽型のオブジェクトが描かれている他、マクシムの機構やゴロゴロの実の絶大なエネルギー量から、空島編との関連を指摘する見方もある。
全世界を襲った地震との関連
「マザーフレイム」を使用した攻撃によってルルシア王国が消滅した6日後に異例とも言える超巨大地震が発生したのだが、「マザーフレイム」そのものと地震との因果関係は詳細不明のまま。
だが、1114話でベガパンクはセンサーと計算でこの地震を予言していたことが判明。実際に彼は「その地震とは“自然災害”とは言い切れぬ現象なのだ」などの発言から、「マザーフレイム」を使用した攻撃との関連性は一段と高まっている。
なお、以下がベガパンクが予言し、実際に発生した地震の概要である。
- 世界規模の実体不明の地震の概要
震源地は不明で、地震の規模は世界規模を襲うほどとざっくりとした情報しか明かされていないので、震源の位置や震源域(岩盤が破壊された領域)が特定できない以上、実際のところ実体不明の超巨大地震である。震源要素は被害範囲や有感の範囲・津波の発生から考慮して推定したものだが、「揺れの程度」「津波の高さや痕跡」なども不明なので、誤差はどうしても大きくなってしまう。
発生時期 | ルルシア王国消滅から6日後 |
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震源地(震央地名) | 不明 |
震源域 | 不明(強震の範囲から割り出した場合、偉大なる航路かその周辺の海域の最低数千~1万km程度以上の範囲?) |
震源の深さ | 不明だが、津波が発生したことから数十km以浅と推定 |
地震の規模 | 世界規模で被害が出るほどだが、マグニチュード(M)は不明(※以下はあくまでも計算上の推定)
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揺れの記録 | 偉大なる航路・東の海・北の海・西の海などの非常に広い範囲で強震(作中を見るに強い揺れが襲ったとされる場所は、偉大なる航路やその付近に多く集中している) |
津波 | 南の海などの広範囲で津波を観測 |
地震の特徴 |
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備考 |
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作中では震源要素は不明となっているものの、前震活動があったことを仮定した場合は、攻撃があった地点であることを考えると、最初に岩盤が破壊された地点はルルシア王国南東沖かその周辺の海域の地下であったことが疑われる。
地震の規模はM9クラス前半の超巨大地震でも、震源域は長さ数百~1000km程度・幅200km程度の範囲にまで及び、震源域周辺では強い揺れが襲う傾向にあるのだが、作中で強い揺れが襲ったとされる範囲は明らかにM9クラス前半の地震よりも広く、さらに規模を大幅に拡大させないと説明できない。一応推定として、長さ数千~1万km程度以上に及ぶ範囲で岩盤が破壊されたと仮定し、誤差を考慮した上でM9後半~10程度の規模を与えるが、これは最も小さく見積もった場合の話で、それを遥かに上回る大きさであった可能性があるので、「青色の星」の大きさなどが一切不明である以上、不確実。最低でもM10前後を与えたもう一つの理由は、現実では理論上、断層の幅はすべて200km程度と仮定し、「長さ8800kmに及ぶ断層が20mずれ動いた場合=M9.9」「長さ3000kmに及ぶ断層が60mずれ動いた場合=M10.0」「長さ5300kmに及ぶ断層が60mずれ動いた場合=M10.3」という値が想定されていることから、世界的に見ても「観測史上類を見ない異例の地震」に相応しい規模で、十分世界規模の災害を引き起こすレベルと考えられるため。最小でM9程度の数値になっているのは、敢えて1m程度の滑り量で計算したためで、それでは「観測史上類を見ない」「全世界を襲った」となっている割には規模が小さ過ぎる上に、海面上昇の原因も不明なため、M9程度の値は信憑性に欠ける。
マリンフォードでグラグラの実の能力で引き起こした海震(地震の規模は推定で最大M8クラス?)による津波の高さは、巨人族の身長を考慮すると、数十m以上の大津波が発生していたと推定できるため、このときも地震の規模から考えても10mを遥かに上回る津波が発生していたとしても不思議ではない。また、作中世界の構造は、赤い土の大陸以外は基本的に島々ばかりで、津波を隔てる防潮堤のような役割をする地形が殆どないので、全世界を襲うほどの地震が海底で起きたとすれば、津波が駆け巡る範囲は世界規模になってしまう。
- 関連性の詳細
地震は、ルルシア王国の消滅から6日のスパンが空いて発生しているが、作中の通り、普通の自然災害とは言い切れないのは確実。そもそも、「マザーフレイム」を使用した攻撃の威力は、王国を消滅させるどころか海に巨大な穴が形成されるほどなので、凄まじいエネルギーを持っていることが分かる。そうなれば、当然深さ数十km程度以上の地下まで攻撃が及んでいても不思議ではないので、仮にそうなれば地下活動に何らか影響を与えることは避けらない。実際に本震発生6日前のルルシア王国消滅直後、周辺の海域では海震が発生し、津波への警戒が呼びかけられている描写がある。これは恐らく攻撃をきっかけに、直ちにルルシア王国の周辺海域を含めた地下で大地震が発生した可能性を示唆するもので、本地震の前震となった可能性が疑われる。なお、その後の描写がないので不明だが、前震発生後に地震活動が異常に活発化していた可能性も疑われる。
簡単に本震発生までの地震活動を説明すると、
- 「マザーフレイム」を使用した攻撃でルルシア王国が消滅した直後、それをきっかけにルルシア王国南東沖やその周辺で大規模な海震発生(前震と推定)
- 前震発生後の推移は推定できる描写がないので不明なのだが、巨大地震の特徴を考えると、恐らく攻撃によって発生した前震がきっかけで、本震発生までに6日間に、ルルシア王国周辺の海域では気付かないところで地震活動が急激に上昇し始め、震源は徐々に本震の破壊開始点へ近づくように移動したことが考えられる
- 6日後に巨大地震に発展(本震)
というように活動推移の状況が少なからず見えてくる。
そのため、「マザーフレイム」を使用した攻撃が全世界を襲う超巨大地震を誘発させた可能性は最も有力だろう。
ただ、「マザーフレイム」を使用した攻撃だけでは、「作中世界全体の地質構造やその成り立ちは依然不明で、海溝や海嶺・大規模な海底活断層が存在しているのかすらも不明なこと」「地震発生メカニズムの説明がないこと」などの不明点の多さゆえの問題があるので、地震との直接的な関連性を完全に説明することはできない問題は依然として残されたまま。さらに、攻撃の6日後に巨大地震が発生したということを考えると、人為的要因でもあれば自然的要因でもある地震という見方ができるので、「マザーフレイム」と地震を直接関連づけることは難しく、あくまでも間接的な要因として説明することしかできない。実際にルルシア王国への攻撃直後に海震が発生しているのだが、その日に海面上昇が起きたという描写はなく、6日後の全世界を襲った地震で海面上昇が起きたということなので、海面上昇においても直接的な原因として結びつけるのは疑問点。
実際に、ファンの中には「マザーフレイム」関連以外で、「地殻変動・大陸移動・プレートテクトニクスの説」もチラホラ散見され、仮にこの説が正しければ、地震を引き起こした直接的な原因として説明することが可能(作中世界でも現実同様に火山活動が活発な地域も多く、「ホットスポット」と呼ばれる地学用語も存在しているくらいなので、可能性はあるだろう)。仮にこの仮説でいくと、「マザーフレイム」を使用した攻撃は、スロースリップ(ゆっくり滑り)や深さ次第ではマントルの対流との関連も疑われるようになるのだが、果たして…。
また、ベガパンクの予言に関しても、地震の規模は全世界を襲うほどと明確にしてはいるものの、「発生日時」「震源の位置」に関してはきちんと全て明確にしていないという問題もある。
少なくとも「マザーフレイム」を使用した攻撃が、最後の一押しとなって桁違いな巨大地震を誘発させたということは、描写からほぼ確実。
因みに1115話では、「先日の世界規模の海面上昇を感知したとき時...」という発言があるが、そのまま理解するとセンサーが世界規模の地震を感知したという見方になるのだが、それだと話の流れがおかしなくなり、時系列がおかしなくなる問題が発生する。なので、作者のミスである可能性もあるだのだが、実は「先日の世界規模の海面上昇が起きたことをセンサーなどの機械で感知した」などというような文言ははっきりとは書かれていない。つまり、正確には話の流れからして、「先日の世界規模の海面上昇(の前兆現象)を感知したとき時」という見方もでき、「6日前の攻撃による大規模な海震などの先行的な人為的な要因が絡んだ現象」を指している可能性がある。なお、6日前の攻撃による大規模な海震も、津波への警戒が呼びかけられている描写があることから、この地震の規模はM7~8程度と単純に推定でき、それくらいの規模であれば地震波を世界の裏側にまで到達するので、例え震源から数千km程度離れていれてようが有感にはならなくても、機械は微小な揺れを検知する。
また、一部のファンの意見から、直接的な原因として「マザーフレイム」関連ではなく、「ポールシフトの説」も挙げられている。その件について少し記述するが、M9程度以上の巨大地震になると、地軸に影響を与えることも多く、自転周期が速くなったという観測結果もある(実際に現実世界の超巨大地震である2011年のM9.0の地震・2004年のM9.1の地震などは、地軸に影響を及ぼした報告がある)。
さらに、「陸地が海に沈む」という現象についても少し記述するが、実は現実世界で過去を遡ると、巨大地震によって似たような現象が起きたという伝承はいくつかあったりする。例えば、「684年に発生した過去の巨大地震の発生などによって、集落が海に沈んだ」などという伝承が残されていたりする。さらに、ファンの中の意見では炉に書かれている「A&Mu」が「アとム」ではなく、何らかの頭文字として見た場合、「A=アトランティス大陸」「Mu=ムー大陸」を表しているという見方もある(因みにこれらは伝説上の水没した大陸)。
これらはあくまでもご参考までに。