概要
英国の有名乗用車ブランドであるミニ(BMC)シリーズは、1959年にBMC傘下のオースチンとモーリスから発売されて以来、相次ぐ吸収合併で会社は変わりながらも長きにわたり生産販売されていた。
1994年にドイツBMW社が買収で傘下に収めたローバーから商標権を譲り受け、法律による現代の保安装備基準などに合わせた新ブランドとして2001年に立ち上げた。
BMWは英国オックスフォード近郊にある旧ローバーのカウリー工場を本社とする「BMW(UK)Manufacturing Ltd」(生産特化の子会社)を新たに設立。
オックスフォード工場として2001年4月から新型ミニを生産している。
以上の経緯からBMWの開発部門と相互に技術を融通しており、近年のBMW車の直列3気筒や前輪駆動モデルはミニと共通のものを用いている。
従来のモデルを「クラシックミニ」と呼び、日本では2001年以降のものを「BMWミニ」や「ニューミニ」と呼ぶ場合が多い。
未だ旧シリーズほどではないものの、すでに登場から20年近く大幅なデザイン変更される事なく販売されている。
現在のものはBMCのデザインのテイストを受け継いでいるがボディサイズはかなり大きくなり、ラインナップは全体的に中型車化している。
ボディタイプは全てハッチバックではあるが、クーペ、セダン、オープンカー、ステーションワゴン型などかなり幅広い。
歴代モデル
第一世代(2001年-2006年)R50/52/53型
R50はサルーンの「ワン」と「クーパー」、R52は「コンバーチブル」、R53はサルーンの「クーパーS」のモデルコードである。
エンジンはBMWとクライスラーとの合弁会社で、ブラジルに拠点を置くトライテックによって製造される直列4気筒1.6Lの「トライテック・エンジン」(「ペンタゴン・エンジン」)が搭載される。
モデル・グレード名一覧
サルーン
ワン
ワンD
クーパー
クーパーS
コンバーチブル
ワン セブン
クーパー セブン
クーパー パークレーン
クーパーS パークレーン
クーパー チェックメイト
クーパーS チェックメイト
クーパーS JCW
クーパーS with JCW GP kit
クーパー コンバーチブル サイドウォーク
クーパーS コンバーチブル サイドウォーク
第二世代(2006年-2013年)R55/56/57/58/59/60/61型
モデルコードは、
- R55がクラブマンとクラブバン、
- R56がサルーンのワン、クーパー、クーパーS、
- R57がコンバーチブル、
- R58がクーペ、
- R59がロードスター、
- R60がカントリーマン(日本名クロスオーバー)、
- R61がペースマン
となる。
エンジンはBMWとフランスのPSAグループとの共同開発による新型エンジン(コードネーム:Prince)シリーズを搭載。
モデル・グレード名一覧
サルーン
ワン
ワンD
クーパー
クーパーD
クーパーS
クーパーSD
ジョン・クーパー・ワークス
クラブマン
コンバーチブル
カントリーマン(日本名クロスオーバー)
クーパーS ALL4
クーペ
ロードスター
第3世代(2013年〜)F54/F55/F56/F57型
ボディサイズの拡大により日本では全てのグレードで3ナンバーサイズとなる。
プラットフォームは新開発の「UKL」と「UKL2」を採用。
モデルコードは、
- F54はクラブマン
- F55は5ドアHB
- F56は3ドアHB
- F57はカブリオ(日本名コンバーチブル)、
となる。
モータースポーツ
BMWのラリー部隊としての活動を展開している。
2011年にプロドライブがBMWワークスとしてミニでのWRC参戦を開始。
BMWが前年まで参戦していたWTCCの技術を流用したエンジンを搭載していたが、2012年モンテカルロで2位に入った以外は戦闘力は発揮できなかった。
加さらに商業的理由により参戦継続が困難となり、2012年にワークス支援が終了となった。
また2012年にBMW・X3でラリーレイドに参戦していたX-レイド・ラリーチームの手により、ダカールラリーにも参戦。
外見はカントリーマンとなったが、ベースはX3である。
ステファン・ペテランセル、ナッサー・アルアティヤといった強豪たちにより、2012年から2015年まで4連覇、2020・2021年2連覇を達成し、近年最も成功を収めたブランドとなった。
2022年現在も参戦中である。
関連項目
:本シリーズを愛車としており、彼女が顧問を務める部活の生徒の送迎でも用いている。