レイヴン「ああ、ここで死んじまうのか。さよなら、世界中の俺のファン」
ユーリ「世界一の軽薄男、ここに眠るって墓に彫っといてやるからな」
概要
CV:竹本英史
年齢35歳。身長170cm。
神出鬼没の風来坊。一人称は「俺」「俺様」。
ユーリに「おっさん」と呼ばれ当初は「おっさんはひどいな。おっさん傷つくよ?」と言っていたが再会以降はよく「おっさん」を自称する。
唐突に登場しては飄々とした性格とふざけた言動で状況を翻弄するトリックスター。服装など全体的に和風テイストなキャラクターであり、時折渋い言い回しをする。
PTメンバー達からも散々胡散臭がられており、「レイヴン、まじうさんくさ」や「どこまでもうさんくさいレイヴン」等の胡散臭い系スキットやイベントがある。
パーティ内ではもっぱら弄られ役だが、大人げなくカロルやリタをからかう場面も多い。しかし一応最年長のため、真面目な話題になると若者への含蓄ある台詞を言う場面も見られる。
実はドン・ホワイトホースが運営する一大ギルド『天を射る矢(アルトスク)』の幹部。騎士団との交渉役をはじめ様々な役割を負って各地を飛び回っている。
砂漠などの暑い気候の場所では平然としているが、寒い気候はかなり苦手であり、ゾフェル氷刃海では泣き言を漏らしながら震えている。また旅の道中で体力の衰えを訴えることもある。
また極度の女好きでスケベであり、特にジュディスがお気に入りで、彼女の水着姿に2兆点をつけた。エステルは80点でリタは2点らしい。
ただし恋人持ちや子供は守備範囲外。いざとなると意外にも初心で、感激のあまり気絶することもしばしば。
また普段のゆったりした服装からは分かりづらいが、鍛え上げられた筋肉質な肉体をしており、水着や温泉コスチュームなどに衣装変更するとよく分かる。また他のキャラクターと比べて若干色黒である。
料理の腕はパーティメンバーの中では中の上ぐらい。特におさしみやお好み焼きなどの大人っぽい味(本人談)を好み、甘いものが苦手。
女の子をメロメロにするためにクレープを極めたりもするが、その味にメロメロになったのは女の子ではなくお兄さんだけというオチであった。
ストーリー中の行動
初登場は帝都ザーフィアス城の牢獄。水道魔導器を盗んだ犯人モルディオを追う途中、不法侵入と窃盗の容疑で捕まったユーリをレイヴンが助けるところから物語は始まる。
その後しばらくは現れないが、ケーブ・モック大森林にて再びユーリ達と接触し、半ば強引にパーティーに加わる。
パーティーに加わってからも相変わらず胡散臭い行動や言動で周りを振り回したりしつつも、何かを観察するように一歩引いた距離で行動している。
しかし、物語中盤のダングレストでハリーが犯したミスのけじめをつけるために亡くなったドン・ホワイトホースの最期を見て何か思うところはあったらしく、取り乱して自分まで死のうとするハリーをドンの意志を汲んで殴って説得し、思いとどまらせた。
戦闘スタイル
特技の一つである「愛の快針」は体力が減ったパーティメンバーを追尾してHPを回復する。この際の「愛してるぜ!」という台詞のインパクトから多くのプレイヤーの間でおっさん=愛してるぜのイメージが定着しており、テイフェスなどのイベントでは決め台詞として多用される。飛ばせる矢は最初は1本だが使用回数が一定を超えると3本まで増える。
他のキャラクターがレイヴンにアイテムを使用した際も「愛してるぜ」と呟く。
他にも風属性主体の魔術を使用して前衛後衛ともにこなすことも出来る。女好き設定を反映してかパーティメンバーに女性が多いほどステータスに上昇補正がかかるスキル「シバルリー」を持つ。
自操作では上級者向けだが、回復役としても優秀であり、魔術もバリエーションは多くないが使い勝手の良いものが多いため、どちらかというと後衛タイプとして活躍しやすい。
秘奥義は『ブラストハート』。
PS3版で追加された第二秘奥義は『クライシスレイン』。
ちなみに術の詠唱の適当さに定評がある。
(例)
- アリーヴェデルチ⇒「いつも心はピンク色、喰らえ恋心!吹っ飛んじまいなぁ!」
- テンペスト⇒「災害警報、お住まいの地域は荒れ模様!」
- インヴェルノ⇒「カチカチツルツルピキピキドカ~ン?」
外伝作品での出演
初登場は第2章「光と闇の救世主」のリタ編「真実を求めて」。
リタが世界を襲った「異変」の真実を調べるために旅に出るということで護り役として軽く強引にリタの旅について行くことに。
第4章「追憶の楽園(エデン)」では主人公をつとめる。
記憶を改変され、白き獅子として天帝を守護するユーリの記憶と正義を取り戻すために奔走する。
ガルヴァンゾ国のギルドに所属しており、ユーリと王女の出国を手助けしたことによってお尋ね者になる。その後、ユーリを追ってジュディスと共にアドリビトムへ姿をくらました。
アドリビトム内では主にヴェスペリア陣との絡みが多いが、他にも女性好き繋がりでゼロスとエロ談義で盛り上がったり、全く性格も年齢も正反対なアスベルと任務に行ったりするなど比較的さまざまなキャラと絡むことが多い。
性格などの設定はヴェスペリアのままである。
弓による遠隔攻撃と風属性の術を使用する他、弓を変形させた剣で接近戦もこなす。
リタと共にプレイヤーキャラとして登場。
初登場は期間限定イベント『歪みのカレイドスコープ』。
本作で、アリーヴェデルチ・チャオ(アリーヴェデルチの技変化)、尚のこと散るように(尚、散るようにの技変化)を新術技として習得。
魔鏡技(歴代の「秘奥義」にあたる必殺技)は「驟雨の乱」「罪と罰・神風(じんぷう)」「ハートフル・スナイパー」「リブラストハート」、ジュディスとのクロスオーバー魔鏡技で「月華の乱」。
関連イラスト
タグ登録は「レイヴン」が多い。
関連タグ
ユーリ・ローウェル フレン・シーフォ エステリーゼ・シデス・ヒュラッセイン ラピード カロル・カペル リタ・モルディオ ジュディス パティ・フルール
キャナリ アレクセイ・ディノイア デューク・バンタレイ イエガー
CPタグ
腐向け
NL
※以下、ストーリー上のネタバレ注意
やはり、犬の鼻はごまかせんか……
その正体は帝国騎士団隊長首席(即ち騎士団のNo.2)シュヴァーン・オルトレイン。
ユーリたちに同行していたのもエステルの監視が目的であった。シュヴァーン隊の隊長を務めながら、アレクセイの懐刀として極秘に行動している騎士である。
いつもの飄々とした性格は演技であり、本性は冷酷かつシビアな価値観で腹の内を誰にも読ませない人物である。この時は担当声優の竹本氏の演技もややドスの聞いた声になる他、虚無的な喋り方をする。
厳密には軟派な性格のほうが生来のもので、下記の経緯によってそれが死んでしまっていたと言う方が正しい。冷徹な口調に変わっても、ジュディスを「美しい方」と呼ぶなど女好きな一面はシュヴァーン時も同じである。
なお、ユーリ達との対決時、ラピードは真っ先に正体に気づき、ユーリやフレンはレイヴンの言動などからその正体と違和感に薄々勘づいていたらしく前者は序盤にて騎士団長アレクセイが直々にレイヴンを牢屋から出していたことを思い出して繋がりに気づき、後者は「初めて会った時、まさかとは思ったが…」と発言している。カロル、リタ、ジュディス、パティは驚きを隠せなかった。
10年前の人魔戦争で一度死亡したが、アレクセイが心臓魔導器を与えて生きながらえさせた。
※心臓魔導器…生命型魔導器の一種で、エアルの代わりに持ち主の生命力で動いている。いわば心臓の代替え品の固い素材(魔導器と魔核)でできた道具であるため、胸を攻撃されても小威力ならびくともしない。
しかし人魔戦争で仲間も故郷も全て失った心の傷は深く、一度死んだ身では生きる意味を見出せず自らを「死人」と称している。
本来の所属は騎士団で、ギルド『天を射る矢』に所属していた理由もアレクセイの命令であり、その理由はドン・ホワイトホースの監視が目的だった。
ちなみにドンはレイヴンが自分を監視するための刺客であることを知っており、それでも彼を受け入れてギルドの幹部としてそばに置いていた。
事実外部の人間のため他の『天を射る矢』と違いドンに依存しておらず、逆にそんな構成員を抱えるドンの苦労を一番理解していた為、ドンにとってもレイヴンは一番信頼できる存在だった。
アレクセイの指示でエステルを誘拐して引き渡し、追いかけてきた仲間たちに正体を明かして戦いを挑む。戦闘に参加しているパーティメンバーそれぞれとの会話は必聴である。
戦闘後はアレクセイが彼共々生き埋めにしようとしたため、捨て駒として使われていたことを改めて悟り、そのまま神殿の崩壊に巻き込まれて死のうとした。
しかしそれに激昂したユーリの言葉によりアレクセイの道具ではなく、凛々の明星の仲間として死ぬことを選び、神殿の崩壊からユーリ達を助けて一人残る。
その後遅れてやってきたルブラン達によって瓦礫の下から助けられ、移動要塞ヘラクレスにて再びユーリ達と合流。
裏切った代償としてケジメ(パーティーメンバーからの鉄拳制裁。フレンのみ「自分も騎士団に従い続けた身ですから」という理由で殴らず、気遣っておりついでにラピードも特に何もせずレイヴンの傍に近づいていた)を受け、ギルドに復帰。皆に命を預けることとなり、勝手に死ぬことを禁止された。
その後は自分は本当はどうしたいかを考えるようになり、今までは仮の姿だった『レイヴン』という人間として第二の人生を歩むことを決める(なお本人の中では『シュヴァーンは生き埋めにされて死んだ』という扱いとなっている)。
当然ながらアレクセイとは完全に決別する決意を固めており、ザーフィアス城で対峙した際には彼から「生き延びたのならまた使ってやる。道具らしくさっさと戻ってくるがいい」と再び勧誘された際は
「シュヴァーンならかわいそうに、あんたが生き埋めにしたでしょが。俺はレイヴン。そこんとこよろしく」
と遠回しな皮肉を言いながらきっぱり拒絶している。
ユーリ達のような若者が目標を達成できるような世界や未来を守ることを決意し、星喰みの脅威に挑む。なお復帰後はレイヴンとシュヴァーンは別人という扱いに徹底的にこだわるようにしているが、部下のルブランや戦闘終了後のフレンとの掛け合いではレイヴン隊長と呼ばれてしまう。レイヴン自身もルブラン達を大事に思う気持ちは変わっておらず、彼らが下町の住民達を避難誘導させて助けた際には「よくやったな」と一瞬だけシュヴァーンとして彼らの行いを褒めていた。その際のルブラン達からの慕われようはジュディスから「尊敬されてるのね」と感心され、リタからは「ほんと想像もつかないわ」、パティからは「見かけによらないもんじゃの」と驚かれていた。フレンもレイヴンとシュヴァーンではあまりにも雰囲気にギャップがあり過ぎたためなかなか同一人物であるという確信には至らなかったようだ。
人魔戦闘時代にはキャナリという隊の上官に想いを寄せていたらしく、シュヴァーン戦後にはレイヴン(シュヴァーン)とキャナリ、イエガーにまつわるサブイベントが発生する。
実はイエガーとは従軍時代の旧知であるが、過去の古傷に触れる為に互いに関わりを避けていた。
秘奥義の「ブラストハート」は心臓魔導器を使うため、使用後は心臓に負担がかかって硬直する。また魔術の「ストップフロウ」についても、戦闘中に一定回数発動すると長時間硬直する仕様になっている。
【外伝:虚空の仮面】
ヴェスペリアのシナリオを担当した奥田孝明氏による外伝小説、およびそれをコミカライズしたもの。
下巻の半ばからは本編をレイヴン視点で見た物語となっており、ユーリを助けたのは”レイヴン”としての気まぐれであったこと、ユーリに惚れたことをドンに見抜かれ同行するよう指示されていたこと、いなかった間はシュヴァーンとして行動していたこと等が語られている。
元々は「ダミュロン・アトマイス」という地方の有力貴族の放蕩息子だったが、帝都の騎士となり、キャナリ隊という身分の分け隔てのない隊の一員として精神的に成長し、誇り高いキャナリに想いを寄せるようになる。
しかしその後の人魔戦争でキャナリを含め全ての隊員が死亡し、自らも心臓を貫かれて死亡。
だがアレクセイによって心臓魔導器で蘇生され、まだその時は外道に堕ちていなかった彼から、シュヴァーンという仮初の名と身分を与えられ生きる事になった。
モノローグではユーリのことを燃え盛る炎、自身のことをそれに惹かれる蛾に例えており、ドンの介錯時に足が動かず結果としてユーリに背負わせることになったことを激しく後悔していた。