レオン(ユグドラ)
れおん
そうやって仲間の死を・・・全部背負っていく気かよ、ガーロット!
新生ブロンキア帝国の人物で「黒騎士」の異名を持つ五頭竜将の一人。焔帝ガルカーサの元ライバル。
苛烈な男で、誰に対して容赦やしない乱暴な性格だが実力は相当なもの。常に戦いに酔いしれており敵に対する挑発的で残虐な行動が目立つ。
作中のNPCいわく、民間人には手を出さないまともな人物が多い帝国軍には珍しい、民間人だろうとお構いなく突っかかってくるまともとは程遠いやばいやつとのこと。
エレナという妹が暗殺部隊の新入りであり、兄妹揃って戦闘能力が高め。しかしそのエレナが兄の戦場における凶行を見て心を痛めているようで…?
「Chapter 1 -希望を手に追われる者-」でちょこっと顔を出しているが本格的の登場は「Chapter 2 -失われた日々-」である。
ヴァーレンヒルズに起きているアンクの奪い合いを知り民衆への被害を懸念したガルカーサがロズウェルのアンクを没収させるためにレオンを黒薔薇領に派遣。帝国の動きよりもアンクを揃うことに気を取られたロズウェルはレオンを対ロザリィのための戦力のために雇うが、ロズウェル生存ルートでレオンはそんな雇い主をあっさりと裏切ってエミリオとの連携でアンクを無事に確保。
のちに王国軍に加入したロズウェルは簡単に騙されたことを悔い傷ついたプライドと危険に晒された民のためにレオンに復讐するべくその怨みを胸の奥にくすぶらせる。二人が戦場の上で顔を合わせるとロズウェルは決まってアンクの事件を引きずった台詞を吐く。
ちなみに「Chapter 3 -パルティナ電撃戦-」の王都奪還戦においてレオンの哨戒管轄領となる王都北西では、一部のNPCがレオンの迷惑話を暴露する。
PSP版の際に発売された『ザ・コンプリート・ガイド』に含まれる制作陣とのインタビューで、レオンの過去は明かされる。
実は先帝の時代、国の危機が及んだ時に愚行を走った皇帝は保身のためにレオンの両親に濡れ衣を着せ二人を犠牲にした。両親の死と皇帝の裏切りにショックを受けたレオンは人間不信になり心が荒れていき、性格も歪んでしまう。
しかしそんなレオンは虐待の被害者で自分と似たような傷を負っているガルカーサに共感を覚え彼と心を通わせたことによりガルカーサを主君と認めるようになり、肩を並べて戦う仲間になる。今となっては仲間の中でも一番の理解者にして親友であるガルカーサにしか心を開けない。
レオンは己の変貌っぷりを自覚しており、戦を愉しむ表情をエレナに見られたくないために目元を隠す兜をかぶるようになったとのこと。
『ブレイズ』では彼の素顔が初めて明かされた。
王国軍のデュランとは真逆な性格であり、彼を「偽善者」として嫌う。
戦闘能力
好戦的で荒っぽい性格の通り力任せに向いた装備品を付けることが多く、相手のユニットメンバーの数を自分の現在メンバー数と同じにする「チャリオット」を使うためたとえ武器が有利でもタイミングが悪ければ歩兵には歯が立たない。
時々SAN消耗系のアイテムを装備してくるため士気が徐々に減っていくため勝手に弱るまで時間を稼ぐのも手だが、最終的にはこちらがデュエルで勝つ必要がある。
天敵のキリエがいるマップで彼女中心に攻めていくか、レオンのスキルを何等かの形で封じるかが一番安定な選択肢。有利な地形と装備品で力の底上げをしておけばデュラン・ミラノ・ミステール・杖ユニットでキリエをサポートしていくといいかもしれない。有利な時間帯になればこちらのターンに弓ユニットを組み入れてデュエル後にユニオンから外すとスキルを発動させず勝負を決めることもアリ。
『ユグドラ・ユニゾン』での初期ステータスは以下の通りになっている。
MAX VIT | VIT低下値 | ATK | CIRCLE | PRIDE | 管轄領域 |
---|---|---|---|---|---|
9 | 1 | 6 | 小 | 14 | ロスト・アリエス |
二つ名は「黒騎士レオン」。
戦意は比較的安定だが、VITは最初から低いため注意が必要。サークルが小さいのでユニゾンが繋ぎにくく、コンボのクローザー役に向いている。
今作から明かされた容姿とは弥立ったように刺々しい黒髪に紫色の三白眼。
額には焼印を押されたような大きな傷跡がある。
「Chapter 2 -腐敗する帝国に差す光-」から登場。
初めて登場する時は辺境の守備隊の隊長というポジションである。今作ではレオンが両親を亡くした事情がエレナの口から語られる。
兄妹は騎士の家系でありその両親は皇帝ソルティエの日親衛隊員だった。その両親が処刑された時レオンも連座で額を焼かれ消えない傷を負わされ、辺境に左遷されてしまった。性格が荒れてしまったレオンはそれ以来すぐに部下に八つ当たりをする竜巻のような狂戦士と味方からも恐れられている。
私兵団を鍛えてくれる人材を求めたヴェルマンは皇帝に思うところのありそうなレオンを加入させるために派遣されたグラムブレイズだったが、そんなレオンの態度を見て早くも諦める。しかしレオンはガーロットに喧嘩を売って模擬戦に誘う。その模擬戦で負けたレオン後は帝国軍を辞め、己の過去を知って共感してくるガーロットを敵視することになる。その傷つけられたプライドのため、のちにパンドラの反乱軍へ加入することに。
しかしパンドラとの相性は最悪なためレオンは捨て駒として利用されるようになり、その状況に気づいた時に空しくなりガーロットとの再戦でいよいよ己の敗北を認める。
パンドラの目を引き付けてエレナをグラムブレイズの元へ逃がすが、パンドラと戦って散るつもりのレオンにガーロットが渇を入れ、戦えずに生き残れなかった者同士で友情を結ぶようになってレオンはいよいよグラムブレイズの一員になる。
前作においてはわかりやすい敵役でしかなかったレオンの素を見たプレイヤーに衝撃が走った。強がりで不器用に優しく、怒りっぽくて恥ずかしがりやで、ガーロットやエレナをぎこちなくも思いやるレオンは制作陣・ファン両方から認められる立派なツンデレだった。おかげで「ツンデレオン」という愛称がファンの間に生まれたのである。
仲間のユーディに言わせると「本当に読みやすい」。
彼は林檎が好物で苦手な食べ物は甘系や牛乳系。
Aルートの途中から、それぞれの事情で脱落していく初期の仲間の代わりにレオンがネシアとエミリオと一緒にガルカーサを傍で支える役を引き受ける。ガルカーサに様々な悲劇が降りかかった時にその弱った心に寄り添ったこの三人は、のちに五頭竜将の要になる。
レオン変貌の原因
「両親の処刑を境に別人のようになってしまった」と語られるレオンだが、『ブレイズ』から明らかになった『頭の傷』で、単なる精神のトラウマに加えて前頭葉の物理的な損傷による変化ではないかと疑惑を誘う。
前頭葉とは集中力、自己抑制、判断力、ワーキングメモリなど「理性」に関わる機能に深い関係にあたると思われ、現実では前頭葉の損傷により「自己抑制が利かなくなる」「衝動的な言動が増幅する」などの変化が見られ、人格の根本的な変貌に繋がりかねないらしい。これに関しては「フィニアス・ゲージ」という実在の人物のケースが有名。
レオンの事情に照らし合わせると一致する部分があり、もし本当に前頭葉の損傷を患っているのだとすれば、具体的な原因とは「額に押し付けられた焼印の熱量による脳損傷」になるでしょう。
『ユグドラ』ではNPCの語るレオン迷惑話の中には気分変動によるらしき脱線行為の描写もあり、脳損傷説を強めている。