フン、救世主気取りですか?
プロフィール
年齢 | 19歳(?) |
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身長 | 170cm |
一人称 | 私 |
クラス | The Ancient |
使用カード | リィンカーネーション |
テーマ曲 | 「ネシア出撃!」(ユグユニ)、「掌中の劇場」(ブレイズ) |
好きな食べ物 | バナナ |
装備制限(ブレイズ) | ゲテモノNG・牛乳OK・キノコOK・甘系NG・魔力を持っている・解読力がある・成人・重装備不可能・派手なものNG・指が細い |
CV | 三宅淳一(ユグユニ)、代永翼(ブレイズ) |
概要
新生ブロンキア帝国の参謀にして「預言者」の異名を持つ五頭竜将の一人であると同時に、皇帝ガルカーサの親友でもある。
容姿は金髪に蒼白な肌。華奢な体格でどこか小柄な印象を持たせるが実は170程度の身長であり、平均より少しだけ背が低い。
服装はアウターにフード付きのボロボロな紫色ローブとインナーに白と藍色の縦縞柄ドレス。前方は一番上の止め具をかけた状態なので、後方は胸元から上のデザインは未確認。身の周りに赤いリボン(デザイン画いわく帯)を螺旋に浮かばせている。両腕に嵌められた手枷に長大な鎖で繋げられた藍色と金色の不思議な仮面をかぶる謎に包まれた者。
盲目(単に目が見えていないのではなく両目を失っている状態)だが特に不自由を感じている様子は一切見せない。そのことを問われた本人曰く「私の力は少し特殊なものでしてね」とのことで、恐らく何らかの魔術で補っていると思われる。
瞳の色は深緑だった。
ユグユニのPSP版公式サイトでは「19歳」と紹介されているが、設定本などには彼の年齢は「不明」となっている。
表面は礼儀正しく穏やかな性格の持ち主でガルカーサに甘いが、一方で戦術に感情を組み入れてはいけないという持論を持ち、無慈悲な策略家としての冷酷な一面もある。
ブレーン役らしく観察力と洞察力が高く頭の回転も速い。なにかと血の気の多い面子がほとんどの帝国軍においてみんなのストッパー役も担っており、本人のふとした発言から判断すると一応そんな役割を大変だと感じている。
なお、魔道具の制作に長けているという裏設定がある。
根気の塊みたいな男で、一度受けた恨みは忘れないタイプ。
いつも大事そうに持ち歩いている分厚く金色に光る魔道書「神々の黙示録」は武器であり、戦闘ではこの本を空中に浮かばせて手のジェスチャーで魔術を使う。しかし最初の攻撃・反撃で本で敵をぶん殴る物理攻撃にも使っている。
この魔道書のカバーにはネシアの個人紋章・交差させた白と黒の翼の形をした鍵と背景に時計の模様が入っており、本のベルトを外して開けるとこの模様が浮かび上がり二つの鍵が時計の針みたいに回り始める。
きゆづきさとこ氏のデザインコメントによれば、
「タロットの魔術師、隠者、愚者、ETC…みたいなカードを延々あわせたような外見(ふんいき)です。見かけが幼いので賢者(かしこさ)と道化(かわいさ+不気味さ)を紙一重にしたような感じでしょうか」
(『ユグドラ・ユニオン ザ・コンプリート・ガイド』より)
『ユグドラ・ユニオン』では敵キャラ、『ブレイズ・ユニオン』では仲間、そして『ユグドラ・ユニゾン』DS版では隠しキャラで主人公の一人。
今作では「Chapter 3 -パルティナ電撃戦-」終盤から登場。
そこでの活躍は王国軍のみならず多くのプレイヤーにも衝撃を与え、かなり印象に残る初登場になっている。
戦闘能力
専用クラス、特別な武器タイプ「書」、相棒のガルカーサと肩を並べられる強いステータス(レベル20時点ではドーピングなしのラ・ピュセルと被っている)に専用バトルBGMでいかに強敵のイメージを持たせる。
その実は捨て身の猛攻専門のガルカーサより多少地味な、しかし別の意味で凶悪な持久型ユニット。
クラス特徴は「連戦ハンデなし」「ステータス異常無効」「スケルトンに強い」で登場する時はいつも自ターンに士気が完全回復する高揚ステータス。
さらに専用スキル「リィンカーネーション」は自メンバーを全員再生しながら敵ユニットに有利なユニットタイプに転生させる。MOVは2しかないのは弱点なはずなカードだが、陣形を保ち・或るいは一人で襲ってくる敵を迎え撃つのに非常にもってこい。
そのリィンカーネーションの対策とはもはやそもそも発動させないことがベストだが、高揚ステータスではレートが2段階から始めるため無理がある。
しかも初登場ではさらにレート高速蓄積特徴の装備を備えているなどノープランでぶつかったら確実に痛い目に遭う。
連戦で疲労させることも叶わないため今までと同じく数で圧倒していても無理なため、こちらのスキルや装備で対応を狙っていきましょう。エレナが十分育っていれば適任かもしれない。
以下『ユグドラ・ユニオン』終盤の重大なネタバレがあります。
また、D.H.E.シリーズの核心に触れるような話もあります。
そのためまだクリアしていない方には読むことがお勧めできません。
そんな彼の本当の姿とは……。
生きるは許さず、死するも叶わず
その罰…ただ転生を繰り返すのみ…
その正体は堕天された告死天使。元の名前は「アリエス」。
神々への復讐を果たすためには手段を選ばず、地上に数え切れないほどの戦いを巻き起こしては世界を混乱させ、その最後の戦いとしてファンタジニア王国とブロンキア帝国、王女ユグドラと焔帝ガルカーサの因縁の戦いを描いてみせた。中盤で登場早々自害するも後に再生しており、簡単に滅することができるような存在ではない。人間と同じ尺度で私を理解されては困りますね。
「神に背いた」罪で堕天されたらしいが、詳細は不明。そもそも、神界では天使、特に告死天使は意思を持つだけの神の道具と見なされている節があり、どんな細かいことであれ背くことこそが罪とされているため、人間の価値観に照らし合わせると本当に些細なことを罪とされたのかもしれない。
そのためかは不明だが、堕天された事により神界に対する憎悪と恐怖の念を抱き、その恨みを晴らすべく神界と神々に復讐を果そうとしている。
神界から追われた時元々持っていた力を奪われ、「断罪の鉄鎖」で縛られた本物の肉体をヘブンズゲートの一部であった「失楽の地アンカルジア」に封印され、地上世界の海の底にその大地ごと沈められている。身動きの取れない状態にされたネシアは神々に対抗できる力を求めて、違う次元に住む「ユメール人」と契約。
瞳の一つを代価に得た「言の葉の力」を使って自由に動ける肉体に転生し「タクティクスカード」を作り出し、もう片方の瞳を素材に利用して「聖剣グラン・センチュリオ」を作りユグドラの先祖にあたるパルティネイアスという人間の男に貸した。
己の弱さを知り憎悪を武器にできれば神々に勝てるとでも思ったのか、ネシアが我が身を削って作り上げた聖剣は負の感情を魔力に変換する性質を持ち、負の感情を取り込ませるほどにその切れ味を増していく強力な魔具である。実は告死天使の本来の武器・ディヴァインが聖剣のモデルで、蓄積した魔力が満ち足りた暁にはディヴァインに匹敵する威力を持つと予測される。
完成した聖剣をもって自分を縛る封印の鎖を断ち切り、本来の力と肉体を取り戻し、神々に対抗できる力を手にすることを見据えるネシアは、聖剣に多くの負の感情を取り込ませるために地上世界に堕とされてからは歴史の裏で暗躍し、数え切れない戦乱を生み出してきた。
聖剣の柄頭にはネシアの瞳が埋め込まれており、聖剣から王国の動きを常に監視している。その監視で普段知るはずもない情報を多く手に入れており復讐計画の調律や戦略に役立っていることがまさに異名「預言者」の由来である。
また、聖剣の性質やネシアとの繋がりにより聖剣に殺された人物の心の叫びはネシアに直接伝わるため、己の復讐のために犠牲となった人々の痛みを何百年間も背負ってきたと本人は語っている。
最後に、聖剣の中で蓄積した魔力量はネシアの転生できる早さを影響している節があるらしく、ユグユニChapter 4で転生したてでまだ弱い身を押して一瞬だけミラノの前に現れることができたのはそのおかげらしい。ネシア本人も新転生体がこんなにも早く出来上がるとは予想していなかったとゲーム終盤で語っている。
ユニオンシリーズの時代の戦争ではヴァーレンヒルズ、エンベリア公国、ロンバルディア教国に内戦が起こるように仕向けた。理由は
- 王国に戦力を集められないようにすることで、聖剣を持つユグドラ自身が戦いの場に赴き、聖剣を血で染めるように仕向けるため
- 多くの友好国を持つ王国に対し数で劣る帝国を守るため
…だったそうで、三ヶ国に帝国と王国の戦争に干渉してこないようにそれどころじゃなくさせるように一石二鳥で両方の問題を解決してみせた。
さらにそれぞれの内戦のきっかけの作り方とは
エンベリア公国 | ニーチェの姉に転生石を持ち出すように煽り石を拝借→石の喪失で大騒動するウンディーネ族に人間の生き血を使った不老薬の噂を教える |
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ヴァーレンヒルズ | 友好的なライバルであるロズウェルとロザリィに一個ずつアンクを渡す |
ロンバルディア教国 | メリア教の派閥争いにユベロン派に帝国が加担するかもしれないと臆病なユベロンではなく野心溢れるマルディムに思い込ませる |
(ちなみにこれらの内戦を引き起こせなかった場合、ユグドラ・ユニゾンの群雄割拠シチュエーションが発生する)
これらの事件からネシアの戦乱の巻き起こし方を解析できる。彼は混沌の引き金となる要素を用意することで舞台だけを整えてから身を引き、人々が強欲・偏見・野望を以て自らの意思で道から踏み外すことを待つ。
自分の復讐心で地上界を引っ掻き回していることに変わりはない反面、人々に「戦争する言い訳」を渡しているに過ぎないため元から存在した人々の悪いところを利用しているとも言える。また、口実さえあれば人々が必ず道を踏み外すことを疑わずに信じ期待を裏切られたことがないネシアのシニカルで悲観的な心境が窺える。
こんな繊細なタッチで混乱を操るネシアはある意味、この世すべての悪の元凶的な強引な傀儡師よりずっと質が悪い。
そんなネシアの口癖が「困った人達だ」だが、これは明らかにお前が言うな用件である。
実は堕天させれてまだ年月が浅かった頃(=ユメール人と契約して「言の葉の力」入手した後でまだ聖剣を作り出していない時期)に、ネシアの魔力に惹きつけられて上位魔族が地上界アンカルジアに現れて世界に深刻な被害を与え始めた。そんな予想外なハプニングが神々の目を引き神界の介入を招くのだと懸念したネシアは人間と手を組み必死に対応したことにより無事に魔族を打倒することに成功。神々に対する恐怖心が突き動かしたとは言え、結果的に地上界アンカルジアをネシアが自分の手で救ってしまったことに変わりはない。
天性のトラブルメーカーであるネシアは巻き込まれ体質なところもある。
ちなみにこの事件の上位魔族の正体とは他の誰でもなく魔竜ブロンガだった。
最後に、初めて帝国軍と協力しようと考えていたのは、魔竜ブロンガの血の継承者であるガルカーサは聖剣を仕上げるに必要な最後の戦争を引き起こすのに役立つ手駒になるだろうと考え傍に置きたいと思っていた。
しかし、BF18で帝国・王国のどちらにも加担せずチェス盤から降りたことやBF46の立派な自爆っぷりから判断して、三年間も帝国軍と一緒に暮らしたことで恐らくガルカーサ本人の優しさに絆されて彼らに情が湧いてしまったのだろう、と見受けられる。
神界での告死天使の境遇や堕天させれた「罪」に対する疑惑もあり、一部のファンにはネシアを、ガルカーサたちからもらった居場所と絆を大事に感じながらも復讐も諦めることができず結果的に両方を失ってしまう、被害者から加害者に移り幸せを掴み損ねた哀しき悪役と捉える方向性が見える。
実際そんなネシアの最大の被害者と言えるキリエも、彼の心に覗き込んでその憎しみと悲しみに触れてネシアを可哀想だと王国軍に語る。
『ユグドラ・ユニゾン』で描かれるネシア
この世界には予想出来ぬこともままあるのですね…。
アプリ版では戦闘キャラクターではないものの、カード効果の説明役として登場してくれる。
発明者張本人なので誰よりもうまく説明してあげられるでしょうが、戦争中でご機嫌明るく情報屋をやっている彼の真意はいったいどこに…否ここまで話しておけばいつもの困った人ぶりだと明白だが。
その一方、DS版においてそんな彼は条件を果たせば戦闘員として乱戦してくる。
ネシアはミステール同様にゲーム初期では現れない隠しキャラクター扱いであるが、ターンの探索フェーズでどこかランダムな場所に隠された「神々の黙示録」を発見すると失楽の地アンカルジアがマップ上に現れる。ネシアはそれ以後第12目の勢力を率いて戦争に参加する。
本人曰く参戦するまでは失楽の地アンカルジアにて眠っていたのだそうだ。
しかしネシアが起きている状態で彼のルートを解放しないと次周ではまた一からやり直して神々の黙示録を探し出してネシアを叩き起こす必要になる。
幸いネシアルートの解放条件とは「配下にネシアがいる状態でクリア」のみであり、ルート解放する以後は最初から目覚めていて参戦している状態となる。ゆえによほどのことがなければ神々の黙示録を見つけた最初の1周でネシアを加入させた方が無難と思われる。
ただ彼のプライドは非常に高く後述の事情のせいで最低限でも占領した領土の数が28個以上でなければ登用できないことになっている。
今作も原作と同じくネシアの本来の目的とは神々に復讐を遂げることなので、彼が今回の戦争に参加する理由とは「大切な私物を取り戻すついでに今まで好き勝手に引っ掻き回した地上界の後片付け名目に戦争を鎮火すること」という意外に律儀(?)な目的である。
但し自ら表舞台に出ることにあたって今までの悪事が公になってしまったようで、立派に全世界の反感を買っておりほぼ全員の登場人物からすべての元凶として嫌われている。その唯一の例外とはやはりネシアを見て「このまま彼を放っておけない」と口にするガルカーサであるが、その台詞に含まれた意味はプレイヤーの行動に大きく変わってくる。
そんなこんなでネシアルートにおいて全勢力が敵対関係扱いとなっており、敵将軍の登用は極めて困難となる。その埋め合わせとしてネシアの配下となる名無しユニットは強力な屍兵となっている。
それでもネシアルートの想定難易度は★★★★★となっている。
彼のスタート地点で接触している領土は帝国領のみで帝国首都を狙おうが南の国々を目指そうが必然的に帝国を切り抜ける必要が生まれる。
そのためエミリオ・カナン・バルドゥス・ジルヴァ・ラッセルは全員ネシアルートにおいては加入不可能である。(残りのガルカーサ・ルシエナ・ユーディ・モニカ・アイギナ・エレナ・レオンは十分な領土を集めるまで放置すれば登用可能となっている)
なお今作のシナリオにおいてもネシアはキャラクター紹介デモから「かつては五頭竜将の一人だった」と言われており、ほとんどの帝国所属キャラクターから裏切者と憤慨されている。
そのためネシアは原作と同じように本編前まで帝国軍に所属していたということ、および今作と原作との設定の違いによりなんらかの事情で本編前に帝国から離脱したことが窺える。
ネシアが離脱した経緯は語られていないが、彼の単独参戦まで眠っていたという発言と、原作において彼の私物だったアイテムがいまだにガルカーサの住処でもある管轄領域においてあるままなどから考察すると、ネシアがカローナ陥落で死亡したという説が強い。
そもそもネシアがファンタジニア王国の友好国で内戦を引き起こせなかったことが群雄割拠の発展に至ったという設定となっているので尚更。
DS版ではネシアが戦闘員なので、カード効果を説明する役目はモブの斥候が担当している。
ネシアの今作でのステータスは以下の通りになっている。
MAX VIT | VIT低下値 | ATK | CIRCLE | PRIDE | 管轄領域 |
---|---|---|---|---|---|
14 | 3 | 5 | 大 | 14 | 失楽の地アンカルジア |
二つ名は「堕天のネシア」。
主人公の場合の称号は「○○堕天使」で仲間の場合は「○○預言者」。
全面的に強いユニットで高いプライドの問題があっても登用する甲斐のあるユニット…だがその唯一の弱点とは、戦意の消耗がとてつもなく激しいことである。破壊兵器として創り出され、地上界へと追放されてから戦乱を巻き起こすエキスパートになっているのに、ネシアは意外なことに戦闘向きな精神を持っていないかもしれない。
そのため他勢力から加入させれば常に心のケアが必要だが、今作においてネシアの好き嫌いが作品一を競うくらいに激しいので彼のためにメダリオンを取っておかないとすぐ大変なことになる。
この好き嫌いの激しさと豆腐メンタル疑惑からはじめ、アイテム装備条件により「方向音痴」「ドジっ子」などの面白い裏設定が明らかになってしまい、挙句にスコアがイマイチだった場合の称号「貧弱堕天使」の説明により本当は泣き虫であるという衝撃的な事実が暴露された。
黒幕ともあろう者の悪役らしからぬ頼りない一面が次々と発見されることにより、このギャップ及び一族の極めて悲壮な境遇と相まって可愛らしいイメージをプレイヤーに持たせる結果となり、一部では萌えキャラクター・憎めない悪役扱いを受けるようになったネシアである。
しかもネシアルートのエンディングにおいて見事に大陸統一を果たし神々への復讐に挑む旅に出ると、其○○するRPGシリーズのゲームオーバー画面にありがちなメッセージみたいな不穏な終わり方になってしまっており、今作唯一のバッドエンドに見舞われている。
もちろん因果応報だと片づけなくもないが、根っからの悪党であるあのユベロンでさえそれなりにハッピーな結末を手に入れているのにネシアだけバッドエンドになるあたり、やはりなんともいえない不憫なオーラを漂わせる。
『ブレイズ・ユニオン』におけるネシア
私の知恵と経験は恐らく地上一。それは保証しましょう。
上記の通り仲間キャラクターであり、中盤から登場する。
預言してもらうために来たエイミと一緒に森に住んでいるところでグラムブレイズに訪れられ、彼らの実力を認めて軍師として加入する。
この時点からガーロットの本質を察しており彼に興味と好意を示している。
ストーリーの分裂によっては役割が異なり、最後まで味方としてガーロットたちを支える場合があれば、事情により敵に回る場合も存在する。
基本的にメデューテとジェノンよろしくの説明役であり、グラムブレイズの数少ない常識人というとても貴重な役も果している。
やはりというべきかガーロットにべったりで加入時点から常に彼のそばにいる。仲間キャラクターの中でツーショットの相手は主に彼で、正史ルートにてコンビで大活躍。(→ガルネシ)
今作においては戦術より戦略に長けていると設定づけられ「計算外の事態に弱い」という弱点を与えられるも、グラムブレイズのピンチに打開策を挙げることも少なくはなく、一時的に手を組んだパンドラとレオンの相性の悪さを利用し二人の関係を破綻させる本領的な案なども出してくれる。
チーム全体をしっかりと支えている反面、ユーディほどあからさまに仲間意識が薄くはないものの、特に加入当初では自分を仲間としてカウントしていないような発言を時折するなど心の距離を感じさせる演出があり、ガーロット以外の仲間をあと一歩踏み込ませないような内気なところがうっすらと窺える。でもやはりガーロットには甘い。
一方的に自分に嫉妬し挑発してくるジェノンが苦手らしく、我慢の限界に達すると彼に「戦術に感情を組み入りすぎ」と叱咤しており、あるルートにおいてはジェノンから売られ続けた喧嘩を過激な復讐で返すことになる。
他にも侮辱してくる者たちを絶やさない微笑みでオブラートに包んだ毒を吐きながら打ち倒す様からも、ことあるごとにリベンジする衝動が健在というか少し怒りっぽいところがあるというか。
なお、指揮官として無策で出撃しがちな仲間たちに頭を抱える描写もある。
「名前」が大事なモチーフな今作では、過去に名前を変えたことがあるネシアは名前の話題に敏感に配慮し、困惑する他の仲間と違ってガルカーサとエミリオの真の名前を間違わずに呼ぶ。特に正史ルートにガルカーサを故意にデッドネーム(もう使用していない名前)で呼び続けるジェノンから庇っている。
また本人も昔の名前で呼ばれることをとても嫌がっているという描写もあり、他人の名前をセンシティブに扱うのはそのためではないかと考察を誘う。
なお士気回復の設定では例のバナナン総帥よりもバナナン好きということが明かされ、彼と異なり大好物に素直に反応する。
一度装備し食べさせてあげるのが価値あり。
基本的には今作では『ユニゾン』ほど好き嫌いが激しくはなく、大好物の他にも魔道具の素材やインスピレーションになるようなアイテムや書物系のアイテム、戦略に役立つアイテムを与えられるとかなり素直に喜ぶ。
ルート分裂により異なる動向
先述の通り、Aルートで彼はガルカーサにとっては唯一無二の親友及び新たな心の支えで時々悪影響であり、Bルートではグラムブレイズに仕える純粋な味方かつ最後に残った理性の要である。
その一方ネシアがストーリーの中心になるCルートでは其白い黒幕の陰謀により今まで作ってきた人間関係を断たれて孤立させられ、様々な酷い目に遭った末やがて『ユグドラ』におけるのを遥かに上回るほど惨めな末路に。
自分の敗北を認め、ユグドラの作る世界を見届けることを誓い潔く散った前作に比べたら、不意を突かれた焦りにどんどん取り乱し、最後に精神不安定とも見受けられるくらいに泣き叫ぶ彼の姿はまさに衝撃的。
『ユニゾン』だけでなくこちらもハッピーエンドを掴められないなんて……救いは無いんですか…ッ…!!!
ちなみにこのCルートでは、ネシアは『ユグユニ』における描写と打って変わって、悲劇の舞台を用意して最後の一歩を人々に委ねる繊細なタッチから王道的な人を強引に操る傀儡師・すべての悪の元凶に仕立てられている。リアルで考えれば『ユグユニ』『ブレイズ』はシナリオの担当者が違うことが原因なのだろうか。
しかしCルートのラストではBルートの黒幕の一番厄介な方は放置されるどころか絶大な権力を手に入れているなど問題が残っているので、ネシアは自分の行った悪事のみならず元から人間の心に存在した悪の責任をも押し付けられるスケープゴートにされた、とフィクション内の違和感を腑に落とせる…かもしれない。
また、Cルートにおいて敵対関係というだけあってかなり歪んだ表現の仕方になってはいるものの、ネシアはガーロットのことを団長と呼び続けており、ソルティエに『乗り換え』てもギリギリまでグラムブレイズと一緒にいるつもりだったと残念がり、またガーロットが苦しまないように始末しようと試みているなどガーロットへの好意を失ってはいない模様。
Aルート後半も復讐計画のためにガルカーサを誘導している行為が目立つものの、その中では本気で守っているような言動も見え隠れするなど、好意そのものは本心であるようだ。
もし3年後の自爆の原因とは本当にガルカーサを想う心だと仮説すれば、この時点から既に絆され始めていたということになるかもしれない。
なお今作の設定資料書に乗っているスタッフコメントでは、シナリオを担当したアールフォースエンタテインメントの人物・横山裕一氏の話によると元は全ルート通じてネシアを悪役(黒幕)にしたかったらしい。
しかしその前提となる設定は『ナイツ・イン・ザ・ナイトメア』などで覗える「D.H.E.シリーズのとある根本的な設定」に干渉することが発見されたことによりダメ出しを食らいストーリーを再構成されたとのこと。一件の細かいディテールこそぼやかされているが、この再構成のおかげでネシアは他のルートで命拾いができ、下心の強めなヒロイン♂(Aルート)・純真の味方(Bルート)のままでいられたようだ。
戦闘能力
プレイアブル化されるにつきバランスのために大分弱体化されてしまっている。主な被害はステータスとユニット特徴。
前作から「ステータス異常無効」しかキープしておらず、代わりに「退却ペナルティなし」「暗黒攻撃は無効」などの特徴になっており持ち前だった持久性さえ削られている。どうしてこうなった。
ステータスの面では能力の伸びが全面的に悪くなっておりLUKが完全に伸びないというあんまりな仕打ちに。確かにシナリオ上でかなり不運なキャラクターではあるがそこはステータスで反映しなくても…。
両作品の最終パラメーターについてはこちらをご覧いただきたい:
作品 | GEN | ATK | TEC | LUK | 総計☆ |
---|---|---|---|---|---|
ユグユニ | 6 | 5 | 6 | 3 | 20☆ |
ブレイズ | 5 | 4 | 4 | 3 | 16☆ |
前作では地上界最強4人の一人だったのに今作では低めの平凡に変更。ちなみに本人がまだ本気を出していないだけというわけでも断じてなく、Cルートラスボスの時もこのステータスである。いくらなんでもこれはひどい。
加えて専用スキル「リィンカーネーション」もプレイヤーで使うことさえ許されない。解せぬ。
今作では攻撃属性が暗黒に変更されている他、スキル「ネクロゲート」が使用可能となっており全面的にネクロマンサー寄りになっている。
Aルートでナチュラルにチート化するガルカーサと違い、本来の強さを発揮させたくば手塩をかけてドーピング・MVPと装備品で懸命に強化する必要がある。
備考
- ユニオンシリーズ全体において『ユグユニ』PSP版から追加されたBF49でしか神界の闇は触れられていない上にそのシナリオでもヘクターの腐敗っぷりしか見せていないため、告死天使の境遇を描くシリーズ前作『Riviera〜約束の地リヴィエラ〜』からの前情報を持っているか否かで捉え方が左右されるキャラクターである。
- 同じくネシアが知らない「神魔戦争後の神界」の前情報を『リヴィエラ』から得ていれば、その復讐がより空しく感じるかもしれない…。
- ネシアのディヴァイン(告死天使のみが使える神威を持つ武器)や何をロストして手に入れたのかなどの描写はなく、堕天されたのも与えられる前か後なのかも不明。しかし「告死天使アリエス」が命を落としたとされるロスト・アリエスの大地で拾えるアイテム「ロストマテリアル」からディヴァイン「神圈マセラマティ」のレプリカを練成できることにより、その「神圈マセラマティ」が彼のディヴァインだったのではないかとファンに睨まれている。現に圈らしき模様がタクティクスカードの裏側に多く描かれている。
- 『ブレイズ・ユニオン』の時代でガルカーサを「ガルカーサ様」や「団長」と呼んだが、3年後『ユグドラ・ユニオン』『ユグドラ・ユニゾン』でお互い呼び捨てになっている。
- きゆづきさとこ氏のキャラデザイン(ユグユニ)でインナーのドレス丈では裾が足元のあたりだったが、光崎瑠衣氏のデザイン(ブレイズ)では十二センチくらい短くなっており(腓の)絶対領域となっている。
- デザイナーによってサンダルのデザインも違うのでご注意。
- 転生の術を使用して不死身で、何回殺されても死なない。なお、新しい体を作り出しそれに転生しているため、『ユグドラ』『ブレイズ』『ユニゾン』での容姿は元の姿と同じとは限らない。
- 以上の点にしたがって、もし本当の肉体は現在使用しているのと随分違う場合、「使用カードのリィンカーネーションに描かれている”名を奪われし天使”が本体では?」と囁く声もあったが、名を奪われし天使は明らかに告死天使ではないため、その仮説は今存在する公式な情報に否定される。
- 伊藤真一氏によると、ネシアの本当の肉体はもう朽ち果てている。なお、ネシア本人がそれを知っているかどうかは、現在不明。
- また、伊藤氏の話によれば、ユニオンシリーズに登場する現代のネシアは身体も心の性(性自認)でも男性だが、元の肉体は身体の性が女だったかもしれない。名前に対する敏感さを踏まえると、やはり…?
- タクティクスカードで堕天のエイミア・名を奪われし天使・天使長フラウヴェル・告死天使キュルケの言葉を記録している他に『ブレイズ』から登場するはぐれ天使のイータとも面識があり、以外と天使の間に顔が広い方らしい。
- 聖剣の柄頭に入れてある眼で聖剣の周りに起きていることがわかるという設定なので、おそらく『ナイツ・イン・ザ・ナイトメア』PSP版のユグドラルートや『グロリア・ユニオン』リマスター版でそちらの世界のユグドラが聖剣を拾った場合の出来事も傍観している。己が発明したタクティクスカードを好き勝手に改造して紋章(ロゴ)も外したキーラに文句がありそう…。
- 初めて登場したゲームは伊藤真一氏の1996年に作ったものため、ネシアとそこで一緒に登場したガルカーサはD.H.E.年長組となっている。