概要
ニューギニア島原産の植物で、1938年に島を訪れたオーストラリア人によって発見される。
一見すると樹木のように見えるが、正確には果実のなる多年草植物とされ、成長すると2mほどの高さになる。枝には1個~3個の果実をつける。
原住民たちにとっても非常に希少な存在として珍重されており、果実のなる時期になると、男たちが山奥へと探しに行くこともあったという。
その後第2次世界大戦が勃発し、島が日本軍に占領されると、このロカカカの報告は消え、やがてその存在は伝説となった。
しかし、東方家の長男:常敏はなぜかこの果実の取引を行っていることが判明。さらにこの果実の取引には岩人間という種族が密接に関わっているらしいが…。
また新たに、空条仗世文が岩人間たちからかすめ取ったロカカカの枝を別の木に接ぎ木したが、それが東方家の敷地にある壁の目のパワーと合わさったことにより、新ロカカカが誕生した。
果実の効能(ロカカカ)
ロカカカの実には不思議な力があり、不妊に悩む女性が実を食べたところ妊娠した、歯のない老人が実を飲み込んだら歯が生えてきた、怪我による故障で復帰が絶望視されていた野球選手が実を食べたら怪我が完治したなど、食べた者の体を治癒する力が存在するらしいことが窺える(それ故、東方家は、一族に代々伝わる奇病を治癒できる唯一の手段としてこの果実を血眼になって探し求めている)。
岩人間は昔からこの果実と関係があり、アーバン・ゲリラによれば、ロカカカの等価交換は人間よりも岩人間によく合うようである。
一方で、この果実には等価交換の原則があり、食べた者はそれに代わる何らかのリスクを背負うことになる。
前述の例でいえば、
といった具合である。他にも、足の治療の為に食べた老人は眼球が岩のようになり失明してしまっている。
売人である大年寺山愛唱曰く、「リスクはどことは予測できないが主に頭部に現れる」とのことである。
20巻では、羽伴毅がTG大学病院でロカカカを用いて患者の治療を行っていることが判明。自身のスタンド能力を用いてロカカカの成分が頭部に行かないようにし、脳への『等価交換』が起きないようにもしていたようである。というのもこの等価交換は非常に厄介であり、指の浅い傷を治すために脳の一部と等価交換をすることもあるからである。
なぜそんな風に等価交換が起こるのかは、羽伴毅もデータ量が少なく「謎である」と語っている。
また、以下のことが研究により明らかになっている。
- 一回の等価交換を発生させるために必要な果肉量は、125g以上(一個の約2/3)
- 「等価交換」の全行程は平均"3分21秒"で完了
- 等価交換一回で病巣一か所に反応
- 複数個所の病巣がある場合は深刻さや痛みの大きさで優先治療される
- 等価交換時には激痛などがない
果実の効能(新ロカカカ)
その一方、作中で新たに誕生したロカカカは、等価交換の対価が自分の体ではなく、周囲にいる人物へと変化した。
初めて食べた吉良吉影は身体のどこも失わず、代わりに側にいた空条仗世文の体が崩壊していった。
つまり、新ロカカカを食べれば、自分の体を一切失うことなく、自分の傷を回復することができるということである。
その画期的な効能故に、最終盤には定助一派・東方家・岩人間による三つ巴の争奪戦が起こることとなる。
LOCACACA6251
TG大学病院院長の明負悟が開発し講演会で発表した液状の新薬。インプラントのような道具であり且つ生きていて再生する物質。
しかるべき条件の元で体内に注入するだけで患部を新しく変換する効果がある。細胞の培養や手術の必要がなく、非適合炎症リスクもない。彼曰く、再生を超えた元どおりの「交換」が起こる代物。
現時点ではまだ完璧な技術ではないため、定助が怪我を治そうとして飲んだ際やホリーが実験で投与された際は体の一部が岩化してしまっている。また、このLOCACACA6251による治療技術の基本理論は認可待ちであり極秘とされている。
なお、病院のラボに多数のサンプルが保管されていたが、定助が黒幕との決戦の際にすべて叩き潰してしまった。黒幕曰く、故障に悩む世界中のアスリートたちから予約が入っており、1本2億円で取引されるはずだったらしい。
余談だが、この6251は作者・荒木飛呂彦の画集「JOJO 6251」からきていると思われる。
謎
岩人間たちは、このロカカカと深い繋がりがあるようだが、現段階では詳細は不明。また、食べた者には体の一部が岩のようになって風化したり、女性の乳首から砂が出たりと、岩人間を思わせる変化が見受けられるが、こちらとの関連性も不明である。
八木山夜露が持っていたロカカカの欠片に憲助がスタンドを使用したところ後に登場した姿とは異なる枝や葉の形が再現されていた。つるぎを追いかけようとする際、果実の形がやや異なるが葉の形が同じ樹木にぶつかった定助が意味深な反応をしたシーンもあったことから、(欠片が実際にはロカカカではなかったなどの可能性もあるが)接ぎ木の設定が途中で変わったか何かであった様子。
TG大学病院内で栽培もされているようだが、東方家のフルーツの輸入ルートを利用し海外から持ち込んでいるものもある。最終話で定助も匂わせているようにどこかにまだ存在している可能性がある。
他、岩に化けて密入国していた大年寺山愛唱が出先で自ら手続きをしたのでなければ、ロカカカを日本へ発送した者(岩人間の協力者)もまた存在している可能性がある。
関連タグ
東方定助…新ロカカカの等価交換の元に誕生
東方常敏 東方つるぎ…東方家に代々伝わる病を治すために新ロカカカが必要
岩人間…ロカカカと相性がいい
TG大学病院…ロカカカ・LOCACACA6251研究の巣窟
吉良・ホリー・ジョースター…ロカカカ研究の実験台
クレイジー・ダイヤモンド…「治す」能力のスタンド
猿の手...「願いを叶える代償に大切なものを失う」という内容が共通する怪奇小説。恐らくロカカカを考案する上でのルーツになったと思われる。