オレはいったい誰なんだッ!?
概要
杜王町の「壁の目」と呼ばれる場所で全裸で埋まっていたところを広瀬康穂に発見された。名前も含めて自らに関する過去の記憶を全て失っている。
東方定助というのは仮名であり、康穂が昔飼っていた犬の「ジョースケ」になんとなく似ていることから名付けられたもの。
自らの正体と過去を探り出すべく、康穂と共に杜王町を奔走する。
第4部『ダイヤモンドは砕けない』主人公の東方仗助と同音異字の名前だが、両者の関係は不明。新しい世界の東方仗助にあたる存在なのではないかと推測されている。
ちなみに、「オールスターバトル」の宣伝マッチ「オールスターバトルリーグ」では決勝リーグ1回戦で両者の対決が実現した(勝者は定助)。
人物像
記憶を失っているためいろいろと謎が多い人物である。
マットとベッドの間に挟まれて寝たりと身体を圧迫されるのを好む他、身長や距離を目測で言い当てるという特技を持っている。
すきっ歯なためか流動体を食べるのが下手。
驚いた時など「オレェ?」というのが口癖。女の子には「ちゃん」付けで呼んでいる。
基本的にのほほんとした性格だが、記憶が無いことと自分を知る人間がいないことから自身の過去やアイデンティティについて苦悩する一面を持つ。
それゆえに自分を最初に発見し、その後も何かと気にかけてくれている康穂を大切に想い、彼女に危害を加えようとする『敵』には明確な殺意を向ける。康穂も人間らしく怒ったりする場面もあるのだが、定助は彼女をいささか妄想の中で美化しすぎなきらいがある。
結構な桃色脳の持ち主であり「ごま蜜団子」を康穂に送って彼女からお礼を言われる様を想像して「い、癒される……」と悦に浸っている。更には「康穂は常秀のガールフレンド」という周囲の評価を聞いた時は即座に否定したり、豆銑に元カレの存在について言及されたときはあからさまに不機嫌になるなど良くも悪くも彼女は大きな存在である。むしろ、康穂には明確に好意を抱いており相当に執心している模様。
頭の回転が早く分析力に優れ、後述するスタンド能力の特性からトラップ戦術が得意。意外と負けず嫌いであり、窮地から逆転して勝利した時には相手にたっぷり勝ち誇る。
当然と言うべきか、勝つか負けるかの瀬戸際になると物凄く感情的になり、審判役だった常秀に二度も怒鳴りつけたことがある(常敏とのギャンブル時)。
容姿
身体的特徴としては、首筋にジョースター家の血統の証である星の痣があり、その周りに人間に噛まれたような歯型がある。すきっ歯。
眼球をのぞくと、うっすらと瞳を分断する線のようなものが見えるが…。
あと睾丸が4つある。
スタンド「ソフト&ウェット」
体の中央に碇のマークが描かれた人型のスタンド。
星の痣から飛び出した「しゃぼん玉」が対象に触れて破れることで対象の「何か」を一時的に奪う能力。
詳しくは個別記事を参照。
担当声優
関連イラスト
関連タグ
読みがまったく同じ第4部のJOJO。彼とのコンビタグに「Wじょうすけ」がある。
同じくしゃぼん玉を用いた戦闘を行う。
歴代主人公
7部 | 8部 | 9部 |
---|---|---|
ジョニィ・ジョースター← | 東方定助 | →ジョディオ・ジョースター |
台詞
ネタバレ
※以下は第8部の大幅なネタバレを含みます
正体の判明
定助は、空条仗世文の身体に吉良吉影の肉体の半分が混ざったことで誕生した存在。なぜこうなったかについては、両者の過去を語る必要がある。
吉良吉影は原因不明の奇病に掛かった母、吉良・ホリー・ジョースターを救おうとしていた。ある日吉良は乗船した船で偶発的に起こった事故により、岩化して眠っている大年寺山愛唱の姿を見つける。怪しく思い愛唱を尾行したところ、肩を故障したプロ野球選手・岩切厚徳(通称アー君)に見たこともない果実を売る瞬間を目撃。果実を食べた岩切厚徳の肩は治り、選手として復帰した。だがしかし、顎が石化してボロボロに崩れてしまった。この果実の名は、ロカカカといった。
これを知った吉良は、どうにかしてロカカカを手に入れようとする。だが売値は二億ととても手が出ない。と、そこで吉良が偶然見かけたのが、かつて助けた少年・空条仗世文だった(血栓をシアー・ハート・アタックで破壊して助けたことがある)。
当初、吉良はロカカカの価値を語ることで仗世文を仲間に引き入れようとしたが、仗世文は恩義から彼の仲間となった。
愛唱の隙を突いて仗世文はロカカカの枝の一部を奪い、別の木に接ぎ木する。後はロカカカが成るのを待てばよかったのだが、二人の暗躍に気づいた田最環と八木山夜露が急襲。田最の術中にハメられ、無力化された二人は拷問を受けることに。屈しそうになった仗世文だが、吉良は仗世文を付け回していた作並カレラを誘き寄せ、敵の注意を逸らした隙を突いて周囲を爆破。二人は田最たちから逃れたものの、吉良は致命傷を受けてしまう。そこで仗世文は、接ぎ木したことで誕生した新ロカカカを用いて助けようとする。そこへエイ・フェックス兄弟が追撃してきたが、仗世文は圧倒的な実力差で二人を撃退した。
吉良に新ロカカカを食べさせた途端、仗世文との『等価交換』が発生。吉良の怪我は治ったが目を覚ますことはなく、直後に起こった大地震によって足場が崩れ始める。吉良と仗世文は地割れに飲まれ、二人を追っていた八木山夜露はその様を目撃した。
こうして吉良と仗世文は新ロカカカの効力と「壁の目」の力によって肉体が融合。
東方定助が誕生したのだった。
田最環との決着後、定助はついに自分の正体を知る。だが仗世文としての記憶も吉良としての記憶も戻っていなかった。それでも病床に伏したホリーの姿を見て涙し、必ず助けるという決意をしたのは、二人の想いを魂が持っているからなのだろう。憲助が語った通り、定助は紛れもなく吉良の想いを受け継いでいるのだった。
その後
正体の判明により、定助の行動の動機が「自分を知りたい」から「ホリーさんを助けたい」へと変化し、彼女の病気を治して幸せになってもらうために残っている新ロカカカを探すことになる。
なお、それとほぼ同時期に常敏が同じく新ロカカカを探していることに気付き、事実上の敵対関係となる。また田最一派らとは別のTG大学病院を拠点とする岩人間たちにも新ロカカカを狙われ、三つ巴状態で争っていくことになった。その後、プアー・トム戦で岩人間たちに新ロカカカを奪取されたと思い(実際は常敏が奪取)、TG大学病院とその院長の調査を開始する。
調査開始後は幾度となく院長の明負と接触しようとするも、ことごとく『厄災』に阻まれ失敗に終わり、更には警察に追われる身となってしまう。しかし定助の『厄災』を利用した決死の覚悟により、重傷を負うもののTG大学病院へ搬送されることに成功する。
病院で目覚めた後も『厄災』に見舞われるが、偶然覚醒していたホリーに助けられ、今まで奇病かと思われていた症状が実は院長の明負が行ったロカカカの人体実験によるものであったことが判明する。その後自身の傷を実験ラボにあった「LOCACACA6251」で治療し、代償に左目付近が岩化する。また、彼女の「追わせるのは良い」というアドバイスを受け、明負をラボまで誘い出す作戦に出る。
程なくして留置所を脱出してきた豆銑礼が合流し、明負も定助を始末するべくラボに姿を現し直接対決することになる。あらかじめラボ内にしゃぼん玉を張り巡らせていた定助であったが、『厄災』によってこれが礼に直撃し彼は致命傷を負ってしまう。しかし、これが明負攻略の思わぬ糸口になるのであった。
その中に見えない「ヤツ」が……ある