概要
古文書や瓦版などに記録があり錦絵に描かれる、人前に現れて豊作などの吉兆や、疫病の流行などの凶兆を予言する異形の禽獣や怪魚の総称である。
人語を流暢に話し、凶兆を予言した多くの場合はその予防法として「自らの絵姿を描いて残せ」と言って去って行くという。
日本で有名なものは、幕末から明治にかけてのコレラ流行を予言した様々な獣たちで、2020年のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行によって、予言獣の一体であるアマビエが話題となり、それにともない一般的にマイナーであったものも脚光を浴びることになった。
なお、何かの兆しである予言獣については古代から世界各国で伝承されており、特に紀元前に書かれた中国の地理書である『山海経』では、全編に「○○山にいる××という獣が目撃されるときは、△△の起こる前兆である」という記述が延々と続く。