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二階俊博は自民党所属の衆議院議員。選挙区は和歌山県第3区。2016年8月から2021年10月まで同党幹事長を務めた。


経歴編集

1939年、和歌山県御坊市生まれ。父は和歌山県議を務めた二階俊太郎。母は医師。


中央大学法学部政治学科を卒業して衆議院議員秘書を務めた後、落選していた父の跡を継ぐ形で1975年の和歌山県議選で当選。県議を2期務めた後、1983年総選挙に自民党から出馬して初当選した。


1993年に小沢一郎に同調して自民党から離党し新生党結成に参加。新進党を経て自由党に移り1999年に運輸大臣として初入閣。その後北海道開発庁長官にも就任した。2000年に小沢と袂を分かって保守党を結成、自公保連立政権で運輸大臣兼北海道開発庁長官、保守党解散に伴い2003年に自民党に復党した。


二階は上記の経歴から自民党内ではいわゆる「出戻り組」であるが、復帰後は経済産業大臣、党総務会長などの要職を歴任し党内での影響力を増していく。2012年から党内有力派閥の一つである志帥会会長を務め、同会所属の議員は「二階派」と呼ばれるようになった。


2016年8月には自転車で転倒して入院した谷垣禎一の後任として自民党幹事長に就任、安倍晋三総裁の連続3選に尽力し、麻生太郎と並ぶ党内有数の実力者と目されるようになっていった。安倍の首相・党総裁辞任表明後は菅義偉を真っ先に支持し、菅内閣発足とともにその影響力を確固たるものとした。


2021年10月、岸田文雄の総裁就任に伴う新役員人事により、党幹事長を退任した。第49回衆議院議員総選挙の当選最高齢議員(82歳)として13選。2024年3月、政治資金パーティー裏金事件を巡り次期衆院選への不出馬を表明。政治家引退の意向を示している。


政治姿勢編集

コワモテで知られる一方、「どんな奴とも飯を食う」が信条で、面倒見の良い人柄で多くの信奉者も得てきた。安倍晋三も二階を幹事長に登用した理由を問われ「自民党で最も政治的技術を持った方」とその手腕を高く評価している。


和歌山県議会議員時代から関西国際空港などの大型公共事業に関わってきた「運輸族」議員であり、観光政策審議会、日本観光協会会長などを務める、人呼んで「観光業界のドン」。基本的な政治姿勢は運輸族らしく積極財政論者で、安倍政権下で日本の「観光立国」化を推し進めたほか、GoToキャンペーンを強く推進した。地元・和歌山へのカジノを含む統合リゾート(IR)誘致にも積極的で、二階の後援企業がIR開発に手を挙げている。


また外交を重視し、特に親中派として知られ、中国の習近平国家主席とは独自の太いパイプを持つ。


地元・和歌山の捕鯨が盛んなことから商業捕鯨再開派であり、2019年の日本のIWC脱退と商業捕鯨再開は二階が主導したとされる。


一方で隣の大阪府で2010年代から台頭し始めた大阪維新の会日本維新の会に対しては快く思っていない。

特に2019年の府知事選には吉村洋文に対抗して辰巳琢郎を擁立しようと何度も彼のもとを訪問したが固辞された。代わりの候補を立てた後は何度も大阪入りしてその候補への投票を促したが、結果は惨敗。この結果に対しても「(当時の首相)安倍晋三と菅義偉が維新との関係が良かったから応援に来なかった、けしからん」と批判した。

更には2021年の第49回衆議院議員総選挙では大阪小選挙区に立てた15人の自民党候補者が維新に全敗したことに対しても苦言を呈した。



関連タグ編集

政治家 和歌山県 自民党 保守

小沢一郎 菅義偉 安倍晋三 麻生太郎

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