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概要編集

ピンク映画でデビューした後、一般映画に進出した。

一般進出作『ガキ帝国』の成功により、吉本興業芸人が役者として起用される機会がたびたびある。


後述の理由でテレビ番組などメディアへの露出が多く、タレントとしても活動するほか、辛口評論やご意見番としての経歴も長いため、映画は観たことないが監督は知っているという人も少なくない。歯に衣着せず暴言も辞さないため発言が物議を醸すこともあるが、昔ながらの頑固親父といった立ち位置は変わることがない。


映画監督としては不良・ヤクザの闘争を始めとしたハードな描写、泥臭くバイオレンスな展開を取り入れた作品を多数手がけているが、中には暴力描写の少ないヒューマンドラマなどもある。


批評家としては、(自身の監督作品の傾向もあるが)ファンタジーやSF、アニメや特撮に関しては否定的な視点で語ることが多く、例えば『ロードオブザリング』は「原作が昔の小説だから考え方が古い」『スターウォーズ』は「オタクと変人向けの映画」(※そもそもスティーブン・スピルバーグ監督作品のことは気に入らないらしく、子供向け、商業主義的であると長年に渡り批判している)と言及している。

ほかにもマツコ・デラックスとの対談で『シン・ゴジラ』に関しては「あんなもの(アニメや特撮映画)は(いわゆるオタク層ではない)オレらが観る必要はない。自分は40分で見るのをやめた」、『君の名は』については「あんなオタクのオ○ニー動画を、1000万人が観るようになったら、オレは終わりやと思うけどね。あれは『映画』ちゃうから」と(おそらく未視聴で)発言したことに対し、インターネット上で批判が相次いだ。


政治的な発言も数多く行なっている。自身が映画で何度か取り上げたこともあってか、在日朝鮮人在日韓国人、また韓国に関しては好意的な思想を示している。


あだ名芸で知られる有吉弘行は、井筒に「ミナミのバーホーベン」というあだ名をつけている。


来歴編集

1952年12月13日生まれ。奈良県出身。

1975年、ピンク映画『行く行くマイトガイ 性春の悶々』でデビュー。初期は「井筒和生」名義だったが、1981年の『色情女狩り』から「井筒和幸」となる。

同年、島田紳助らを主演に『ガキ帝国』で一般映画デビューを果たす。

1983年、あだち充漫画みゆき』を映画化する仕事を引き受けるが、原作が井筒にとって心底興味の持てないものだったらしく、制作期間中にストレスで状態に陥り、抗欝剤を服用しながら映画を完成させた。

1996年、『岸和田少年愚連隊 BOYS BE AMBITIOUS』でブルーリボン賞作品賞を受賞。

2005年、『パッチギ!』で二度目のブルーリボン賞ほか、数多くの映画賞を受賞。


不祥事編集

1991年、自身が監督を務める『東方見聞録』にて「若武者が滝壺に浮いて死んでいる」というシーンの撮影中(あるいはリハーサル中)、増水していた流れに巻き込まれ、若武者役の俳優(エキストラとしての参加)が亡くなってしまう。

俳優は重い金属製の鎧を纏っており、「死体役」である都合上手足の自由も効かなかった。滝壺には緊急事態に備えダイバーが待機していたが、当初はスタッフによって単なる転倒と判断されてしまい迅速な救助が遅れてしまった。

事故を受けて、業務上過失致死罪で遺族から告訴され、裁判では井筒側が敗訴。3000万円以上の補償金を支払わなければならなくなったが、公開中止を受けて制作会社が倒産していたうえ、滝壺は巨大なセットが組まれており、これだけでかなりの費用がかかっていたことで回収も難しくなった。このため井筒個人が友人に借金をして返済する形となり、資金を稼ぐためテレビタレントとしての仕事が増える。


『東方見聞録』は完成したものの、事故が社会問題となったこともあり1992年5月に予定されていた上映は中止され、ビデオ販売のみとなった。


作品編集

『行く行くマイトガイ 性春の悶々』1975年

『熱くて深い交わり 肉色の海』1978年

『暴行魔真珠責め』1979年

『足の裏から冥王まで』1979年

『僕と隠岐島号』1979年

『女教師 覗かれた暴行現場』1980年

『色情女狩り』1981年

『ガキ帝国』1981年

『ガキ帝国 悪たれ戦争』1981年

『赤い復讐 暴姦』1982年

みゆき』1983年

『晴れ、ときどき殺人』1984年

『(金)(ビ)の金魂巻』1985年

『二代目はクリスチャン』1985年

『犬死にせしもの』1986年

『危ない話 夢幻物語』第一話「ツタンカーメン王の呪い」1989年

『宇宙の法則』1990年

『東方見聞録』1993年 - ビデオスルー

『日本一の悪女? 雅美のパワーオブラブ』1993年

『罪と罰 ドタマかちわったろかの巻』1994年

『突然炎のごとく』1994年

岸和田少年愚連隊 BOYS BE AMBITIOUS』1996年

『さすらいのトラブルバスター』1996年

のど自慢』1999年

『ビッグ・ショー! ハワイに唄えば』1999年

ゲロッパ! GET UP!』2003年

パッチギ!』2005年

『パッチギ! LOVE&PEACE』2007年

『TO THE FUTURE』2008年

ヒーローショー(映画)』2010年

黄金を抱いて翔べ』2012年

『無頼』2020年




関連タグ編集

映画監督 / タレント

吉本興業


外部リンク編集

井筒和幸 - Wikipadia

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