楽曲情報
作詞:秋元康
作曲:松尾一真
編曲:APAZZI
概要
『人は夢を二度見る』は、乃木坂46の32ndシングルである。当初は2023年3月22日発売予定だったが、作詞者である秋元康の体調不良等の制作上の都合により一週間後の3月29日に延期となった。
なお、本作を以てグループからの卒業を発表した最後の1期生である秋元真夏、最後の2期生である鈴木絢音は表題曲に参加せず、カップリング曲「僕たちのサヨナラ」にのみ参加している。また、5期生は本シングルから本格的に選抜・アンダーに合流した。4期生のアンダー合流が遅すぎた(23rdにシングル初参加、28thにアンダー合流と6作分空いており、期別で比較すると最も遅い。)反省からか、今回は早い段階(3期生と同様に初参加から合流まで4作空き)で5期生がアンダーに合流することになった。
上述の通り1期生と2期生の全員がグループ卒業を発表、表題曲不参加を表明したため、3期生、4期生、および5期生で構成された、まさにグループの「新時代」を映し出す初のシングルとなり、センターも3期生の山下美月と久保史緒里のWセンター方式となった。表題曲Wセンターは19thシングル『いつかできるから今日できる』以来13作(約6年)ぶりであり、山下は26thシングル『僕は僕を好きになる』以来二度目のセンター、久保は表題曲初のセンターとなる。また、アンダー楽曲「さざ波は戻らない」もWセンター方式となっており、伊藤理々杏と林瑠奈がWセンターを務めた。表題曲・アンダー楽曲共にWセンター方式となるのは18thシングル『逃げ水』以来14作ぶりとなる。
歌詞はタイトル通り「人の夢」をテーマとしており、「人は幼少期の頃、大人になった時の自分を想像し、漠然とした夢を描くもの。そして自分自身を客観視したり、冷静に判断できるような大人になった時、諦めかけていた夢を追い続ける者もいれば、新たな夢へと向かっていく者など、誰しも夢は二度見るものだ。」というコンセプトの下、かつて山下と久保がWセンターを務めた18thシングル『逃げ水』収録の3期生楽曲「未来の答え」と19thシングル収録のカップリング曲「不眠症」における2人の主人公が成長して大人になったことで「未来への漠然とした不安」や「自分自身が置かれている立ち位置・周りの環境」に対して苦悩していた頃から解放され、「新たな夢」を見つけることができたことを想起させるものとなっており、世代交代を果たした新たな「乃木坂46」による「新時代の応援ソング」として注目されている。
振付は、優里の楽曲「ピーターパン」のMVに出演、Vaundyの楽曲「花占い」のMVの振付を担当したyurinasiaが担当。欅坂46の7thシングル「アンビバレント」のようなスカートの裾を掴んで靡かせながら踊るダンスが主体となっている。このダンスには、「上がってきた夢を掴む」という意味が込められている。
oriconによると、発売日の3月29日の集計で419,000枚を売り上げ、1位を獲得した。初週売上は51.7万枚で、「週間シングルランキング」での女性アーティスト今年度最高初週売上となり、今年度初の女性アーティストによる初週売上50万枚超えを記録した。
Billboard Japanによると、フラゲ日の集計で554,135枚を売り上げており、2022年8月にリリースされた30thシングル『好きというのはロックだぜ!』(同542,558枚)、12月にリリースされた31thシングル『ここにはないもの』(同643,390枚)に続き、3作連続でフラゲ日ハーフミリオンを達成した。その後、初週663,277枚を売り上げた。
なお、今回も前々作『好きというのはロックだぜ!』、前作『ここにはないもの』と同じくMVがCDに収録されていない形となる。
MV
ヒット祈願
本作では、制作の遅延によるスケジュール変更及びWセンターの山下・久保の多忙によるスケジュール確保の困難さが原因なのかヒット祈願は行われなかった。
その代替として、乃木坂配信中100万人達成と兼ねたリリース記念企画「夢をもう一度見ないか?皆さんの夢を叶えましょう!」が行われることが発表され、その模様が随時「乃木坂配信中」内にて随時公開された。
2023年6月21日に第1弾「奥出雲町で田植えをお手伝い!」が公開され、田村真佑、賀喜遥香、菅原咲月、小川彩が島根県奥出雲町にある横田高校の女子寮に住む生徒、奥出雲町の地元の方々と共に田植えを行った。
2023年6月28日に第2弾「デザイン勉強中の学生さんが作った服で乃木坂メンバーがファッションショーしてみた!」が公開され、梅澤美波、遠藤さくら、松尾美佑、五百城茉央が大阪文化服装学院デザイナー学科の学生がデザインした服を着用し、ファッションショーを行った。
2023年11月19日に第3弾であり最後の企画「高校女子野球部と一緒に乃木坂野球部が練習させていただきました!」が公開され、久保史緒里、向井葉月、柴田柚菜、黒見明香が高知県立室戸高校の女子野球部とともに練習を行い、キャッチボールや46本ノックに挑戦した。