概説
長崎県佐世保市で名物とされるハンバーガー。
定義
2007年に佐世保市が「佐世保バーガー認定制度」を発表。
これにより、以下のものを「佐世保バーガー」と正規認定することになった。
- 佐世保市内で店舗展開している。
- 注文を受けてから調理に入る。
- 手作りである。
この三つをクリアしたうえで、「独自性」「信頼性」「地産地消」「将来性」の四つを審査され、正式認定を受けることが出来る。
よって、具材による定義はない。
一方、多くの店舗で共通する具材として――
…等を使用する店舗が多い。
歴史
1945年、戦後間もない佐世保に連合国軍の駐留部隊としてアメリカ軍が到来。
そこでハンバーガーの文化が広まり、さらに朝鮮戦争で佐世保が前線基地として利用された影響で、1950年ごろに米兵からハンバーガーのレシピを佐世保の料理人たちが学び、米兵たちにハンバーガーを提供する店舗が登場する。朝鮮戦争による特需もあって佐世保市は好景気に沸き、ハンバーガーを扱う店舗も増加していった。以後佐世保にハンバーガーが土着するようになった。
現在でも居酒屋でハンバーガーを扱う佐世保市の店舗は多く、“酒の後のシメにハンバーガー”というほど、佐世保市ではハンバーガーはソウルフードとなっている。
なお、この佐世保バーガーを最初に始めた店がどこなのかは現在でも不明となっている。
やがで時代は過ぎ、1999年に旧軍港四都市(横須賀市/呉市/舞鶴市/佐世保市)による交流物産会が開催され、この物産会で佐世保市は佐世保バーガーを出展。これが自衛隊経験者の間で注目を集め、佐世保市は佐世保バーガーの魅力の再発掘に取り掛かる。
2001年、「日本最初のハンバーガー」のキャッチコピーとともに、市政100周年のプレ事業の一環として佐世保バーガーのPRを開始。以後、各所で宣伝活動を続け、徐々に“佐世保バーガー”を名乗るハンバーガーを扱う店舗も市内外にも増加していく。
そして2005年、千葉県船橋市で開催された『ららぽーとTOKYO-BAY』で、佐世保バーガーがテレビ取材を受けて全国区に宣伝されることに成功。
佐世保バーガーブームは、ここにきて大爆発を起こすに至った。
現在では先の認定制度により、市内25店舗のハンバーガーを「佐世保バーガー」として認定している。
佐世保バーガーにまつわる噂
先述の通り佐世保にはハンバーガーが食文化として土着したが、それを象徴するような噂話がある。
それは・・・
佐世保バーガーの影響力のあまり、佐世保では某大手ハンバーガーチェーンが撤退した。
・・・というものが半ば伝説として存在するのである。
しかし、現在でも二店舗程存在する為信ぴょう性としては怪しいものである。(再進出した説あり)
二次創作にて
なかなかのボリュームを誇り、大きなハンバーガーの新たな代表格として認知されている。
特に旧軍港都市とあって、DMM.comのオンラインSLG『艦隊これくしょん』にて、戦艦娘の武蔵と軽巡洋艦娘の矢矧の二人が、佐世保バーガーに言及するセリフを時報ボイスに持っている。
そのせいか、Pixivでも佐世保バーガーのイラストの多くが艦これ関連であるものが多い。
さらに2017年の艦これリアルイベント『佐世保鎮守府巡り』にて、地元の公認佐世保バーガー屋から数店舗がタイアップし、スタンプラリーやトレーディングカードの配布に協力している。
キャンペーン終了後も、数店舗ばかりであるが艦これファンのために今なお内装を艦これグッズ一色に染め上げている店舗もあるなど、現在もファンとの関係は良好な模様。
関連タグ
レモンステーキ:同じく佐世保市の名物グルメ
大きな丸い肉挟みパン:『艦隊これくしょん』で矢矧は佐世保バーガーをこう呼んでいる