概要
北海道のオホーツク総合振興局中部にある都市。1942年に野付牛町が市制施行し誕生した。人口115,641人(2020年)で管内最大の都市だが、振興局庁舎は網走市にある。
2006年、北見市、留辺蘂町・端野町・常呂町が合併し、大雪山国立公園からオホーツク海沿岸のサロマ湖まで東西110kmある細長い市域となり、日本で4番目の広さを持つ市となった。
温根湯温泉、北見工業大学が所在する。北見焼肉、オホーツク北見塩焼きそば、干貝柱塩ラーメンなどのご当地グルメで売り出している。
産業
旧野付牛町・北見市は明治時代から昭和初期にかけてハッカ(ミント)の生産地として有名で、1930年代には全世界の7割を生産していた。しかし戦後の合成ハッカの開発により天然ハッカの生産は衰退。さらに安価な輸入ハッカに押され、1983年の輸入関税引き下げにより北見のハッカ生産はほぼ息の根を止められた。町内のハッカ事業者も現在はインドなどからの輸入品を加工している。
現在は広大な農地と豊富な森林資源を活かした農業や林業、漁業が主要産業。農水産物はホタテ貝(常呂地区)、白花豆(留辺蘂地区)、タマネギ(端野地区)等、地域ごとの特産品がある。
市名
北見とは本来、オホーツク海沿岸部全域(現在のオホーツク総合振興局と宗谷総合振興局の大部分に相当)に設置された令制国である「北見国」を指す。北海(オホーツク海)を隔てて樺太が見えることが由来である。しかし北見の市街地から樺太が見えるはずがないので語源とは実態が大きくかけ離れている。もっとも野付牛ものちの端野町域の地名に由来するもので、元々の野付牛市街地に相当する地域はアイヌ語では「ペテウコピ」と呼ばれていたという。