概要
シソ科ハッカ属の多年草。日本列島を含む東アジアに分布する。「薄荷」は漢名で、古の日本では「めぐさ」と呼ばれた。
ペパーミントと呼ばれるセイヨウハッカ、スペアミントと呼ばれるミドリハッカ、ウォーターミントと呼ばれるミズハッカと同属で、英名をJapanese mint、別名を和種ハッカ、ニホンハッカという。
しかし、ハッカ属各種の交配種も広がり、栽培種では区別が判然としない状況になっている。
特徴
ニホンハッカは他のハッカ属植物と同様、精油のハッカ油(主成分はメントール)を豊富に含み、微かな甘みとすっきりした辛さを伴う清涼感を持つ。ハッカの精油は、ペパーミントなどの他のハッカ類にに比べメントフランという雑味成分が少なく、スッキリしている。
利用
ハッカ油はガムや歯磨き粉などに添加されて清涼感を与えるのに使われている。かつては北海道北見市周辺で盛んに栽培され、日本産ハッカ油が世界の生産量の7割を占めた時代があった。
ハッカ(他のハッカ属植物も同様)のアロマは、不眠症や不安神経症に効果があり、蚊などの虫除けに役立つ。ハーブティーでうがいすれば、頭痛や口臭を軽減する。また、煎じだした液で湿布すれば、神経痛、ねんざ、痛風などの痛み、皮膚炎や虫刺されのかゆみにも効果がある。ただし、粘膜への刺激が強いので、乳幼児への使用は控えた方が無難。
また、ハッカ油を入浴時に2~3滴ほど湯に垂らすと夏場は湯上りに爽快感を与えるのだが、注意しないといけないのがそれ以上入れすぎると風呂場が強烈なハッカ臭になる上に、極寒な感覚が襲ってくる。少なくとも5滴入れると確実であり、キャップ一杯入れると危険な領域になる。つまり、((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルする羽目になる。冗談抜きで。
食品として
ハーブティーの材料の他、ゼリーやシャーベットの材料によく用いられる。また、肉や魚の臭み消し、トマト、ナス料理の風味付けにも良い。タイ料理やベトナム料理では、主要なハーブの1つとして、サラダ、炒めもの、揚げものなどに多用される。 ミントのリキュールもあり、製菓やカクテルの材料として用いられる。
表記ゆれ
関連タグ
チョコミント ミントガム ミントティー グラスホッパー(カクテル) モヒート
3月10日:ミントの日