概要
ゲゲゲの鬼太郎シリーズに登場する吸血植物の一種。
外見は肉のような赤い色であるほかは普通の木の姿をしているが、生物に寄生すると体内に根を張り巡らせて生血を養分として成長して行き、最終的には宿主を内部に取り込んでしまうという恐ろしい植物である。
また、全身に根を張り巡らせている為、外科的方法では取り除くことはできないという厄介な性質を持っており、一度寄生されたら最後、これを取り除くことは不可能となる。
なお、『墓場鬼太郎』と『ゲゲゲの鬼太郎』でそれぞれ設定が微妙に異なっている。
墓場鬼太郎
自称「妖怪研究家」のねずみ男が、夜叉(ガロに掲載された『鬼太郎夜話』では牛鬼)と吸血鬼ドラキュラ4世が混ざりあった死体を使い、イワシの頭を混ぜた血を与えて誕生させた新種の植物幽霊。
外見は上述したように赤い色をしたただの木にしか見えないが、内部は動物と同じ構造をした動物とも植物ともいえない中間生物で、宿主となった生物の血を1日あたり100cc(アニメ版では500cc)というスピードで吸い取りながら成長して行く。
劇中では、トップ歌手の三島由美夫(アニメ版ではトランプ重井)が犠牲者となる。
不運にも偶然ねずみ男と同じ電車に乗り合わせた三島は、激烈な口臭を吹きかけられ、気絶している間に吸血木を植え付けられてしまう。
以降三島は、輸血によって日々をようやく生きながらえる有様となり、遂にはステージ上で全身を乗っ取られ、吸血木そのものと化して姿を消す。
その後はオブジェ扱いされるなど苦難が続くが、紆余曲折の末鬼太郎に救われる形となり、吸血木がつけた巨大な卵のような形をした実から無事再誕することができた。
その後、残された木はこのような事件が再び起こらないとも限らないと考えた鬼太郎によって火葬にされた。
ゲゲゲの鬼太郎
地下に生息する生物に寄生し、その宿主の血を養分にして育つ吸血植物の一種。
植え付けられた宿主にあっという間に根を張ってニ、三日で赤い木に変えてしまう恐ろしい植物で、同じ地下生物(あるいは妖怪)であるのびあがりに利用され(その理由は本能的なものだったり、地上を征服する為だったり、木にされた人々から生気を吸い取る為だったり、変わり種としては雪崩から村人を守るという良い意味で使われたりと様々)、地上の人間たちに次々に受け付けられていた(第1期では妖怪の仕業だとはだれも思っていなかったので、奇病の一種として片付けられていた)。
この特性は妖怪にも適用され、一度寄生され木になってしまうと助かる方法は無いが、鬼太郎だけは木にされても暫くすると実を付けて再誕する形で復活を遂げている。
また、第3期~6期ではのびあがりの妖力と連動して生命を維持していたのか、のびあがりが倒されたり消滅するのと同時に元の姿へと戻っている。