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国鉄301系

こくてつさんびゃくいちけい

国鉄が中央・総武緩行線に投入・製造された東西線乗り入れ用通勤形車両
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概要編集

1966年に製造された営団東西線乗り入れ用車両で、当時の国鉄としては珍しくアルミ合金車体を使用した。アルミで軽量化したのはいいが車体のメンテを怠り汚れがひどかったので、数年で車体全体が灰色に塗装にされた。


表面処理について編集

アルミ合金は重量比では鋼鉄に対して軽く強靭である事に加えて、無塗装の場合は表面に薄く強靭な酸化皮膜ができるため、単純な屋外使用の場合はそこそこ優秀な耐食性を発揮するが、反面特定の薬品や異種金属の接触による腐食(電蝕)には弱く、特に架線とパンタグラフから生ずる銅紛や台車から発生する鉄粉(ブレーキダスト)を多く被ることとなる電車はこれが難点であった。

アルミ合金製車体ユーザーの先駆者である営団地下鉄や山陽電鉄の場合は塗装をしない代わりに頻繁な洗浄でこれを除いていたものの、国鉄の場合は表面に無色透明のラッカー塗料を塗ってこれを防ぐという手法が取られた。

アルミ製の車体に塗装という手法は一般的ではあるものの、無色透明となると塗膜の損傷が分かりづらく、塗膜が損傷した部位から車体表面に顕著な腐食が生じるうえに、仮にこれを修復しても通常のように"色を塗る"ことで修復部位を目立たなくすることが出来なくなる。また、透明な塗料固有の問題として塗膜に曇りやひび割れなどが発生するとかなり目立つため一挙に見苦しい外見になるというどう転んでも厄介なものであった。

結局アルミ車体に透明の塗料という手法は普及せず、本車も1978年からは後輩の103系1200番台と同様の灰色+ラインカラーに塗装された。

実は、アルミ車体に透明の塗装は国鉄より前に少なくとも山陽電鉄がこの手法を試みているが前述のとおり頻繁な洗浄という結論を出している。国鉄も203系の開発にあたって同様の結論に達したと見える。

アルミニウムは酸化が早いため、前述の酸化皮膜は早期に生成される。但し、鉄道車両の場合は車体製造時に溶接や鑽孔などの過程を経ると、そのままの状態では表面がチグハグでかなりおどろおろどしい外見になるので表面を研磨したのち化学薬品で極力均一に酸化皮膜を生成させて白く輝く車体となる。


製造編集

7両編成8本が作られたが、アルミ車体の製造費がかなりかかったことから登場から3年後には早くも鋼製の103系1200番台の製造にシフトしており、国鉄の財政悪化の影響がこのころから始まっていたことがうかがえる。

上述の通り7連(6M1T)8本で56両なので、後に編成が10両に伸ばされた際には編成替えを行い、10両編成5本とし、6両は半端となる。5両は予備編成となり、1両だけ長期休車の末廃車となった。中間に封じ込められた先頭車は運転台機器を撤去されていたが形式の変更はなされていない。


民営化後編集

民営化でJR東日本になった後も働いたが、E231系800番台が投入されて置き換えられた。

この間の1989年にステンレス製車体の205系が少数 中央・総武緩行線に投入されたが、「車体に"黄色の帯"」という特徴が登場時から黄色の帯を巻いていた301系と似通っていたため利用者の混乱を招いた。

このため、この時期を境に帯を黄色から東西線のラインカラーの青に塗り替えられている。


民営化後にAU712形冷房装置が搭載されて冷房化が行われたが、制御用のマイコンも屋根上の機器箱に収めていたために熱でマイコンが故障してしまうことが多々あった。そこで一部の車両の屋根を試験的に白一色で塗装したが、この時使われた塗料はなんとNASAが開発したものである。

現在はホームセンター等で市販されてもいる遮熱塗料である。


なお301系の主制御器は103系0番代の流れを汲むCS20系で、バーニア超多段制御である1000・1200番代のCS40とは異なるが、後年これらと併結している。

ただし額面上の加速性能は揃っていても1段1段の抵抗が抜けていく際のショックがまるきり違うため、不快な衝動は避けられず「一応できる」という域を出ない。(編成後方に連結されている分には車体が軽いため対した衝動にはならないが、編成前方の場合先に起動してしまうため103系に突きあげられて大きな衝動が発生する。)

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