概要
2015年春から秋にかけてWEB配信された「聖闘士星矢 黄金魂」では、ハーデス冥界編の終盤の“嘆きの壁”の破壊のために命を燃やし尽くした黄金聖闘士が新たな命を得て、北欧アスガルドに潜む邪悪と戦うオリジナルアニメストーリーであり、神聖衣を纏った12人の黄金聖闘士が主役の話であった。
その中でサガは、訳あってアスガルド内で行方不明になったアイオロスに代わってメンバーの指揮を担当し、自分の意志で神闘士側についたカミュを「アテナへの造反」として躊躇いなく粛清しようとするなど冷徹な側面を見せるも、一方でアンドレアスの奸計によりベルセルク化したグラニルのシグムンドを救ったり、冥界でアテナのために命を燃やし尽くして戦った弟・カノンの魂を弔ったり、リフィアの命を奪われた(と思い込んだ)事で、激昂したアイオリアを諌めたりと、戦士としての情や年長者としての威厳を見せていた。
しかし、その眉毛は、何故かとても太く濃くなっていた。
本編・OP・アイキャッチ関係なしにである。
黄金魂本編の作画について
TVアニメ本編や劇場版「真紅の少年伝説」、OVA冥王ハーデス十二宮編および冥界編を見る限り、サガの眉毛は端正なものであり、弟・カノンもそれは同じであった。
しかし黄金魂ではキャラデザや美術担当がほぼ別のスタッフに交代しており、ハーデス編との描き方の行き違いから、ファンや視聴者の誤解や違和感を招く事態になってしまった。
余談ではあるが、配信された当時の「黄金魂」は作画崩壊がしばしば目立っていた。
- ヘレナやデスマスクたちの住む商店街に訪れた時のアイオリアがやけに撫で肩で表情も貧相
- ニーズヘッグのファフナーの実験場(表向きは病院)にてファフナーと対峙したムウの表情が(シリアスな場面にもかかわらず)潰れ饅頭のようにフヤケている。
- 神聖衣でグレートルートを破壊した代償として力尽きたミロの顔がさながら福笑い
- グレートルートを破壊した際に疲弊したアイオリアを庇った時のシュラの表情がゴボウの様に細くてデコボコしている
- ユグドラシル内部に突入したアイオリア、ムウ、シュラ、アルデバラン、童虎の顔がみなギャグアニメのキャラみたく独特であり、体型も異様なほどに平べたく、首と肩がジャミラのようにぎこちなく繋がっていた。
- 回想シーンにおいて、アンドレアスといち早く対峙したアイオロスの表情が、「嘆きの壁」を破壊した時とはほぼ別人。(目元や鼻の位置が変に傾いていたりする)
- バルドル戦でのシャカの髪が、何かとぱっつんスタイルである。(それまではサラサラだった)
- ヘレナとの出会いや死別を経て正義の聖闘士に目覚めたデスマスクであったが、小宇宙を燃やす時の体勢がトイレで踏ん張っている様。
- TV本放送時ほどではないにしろ、アフロディーテのホクロの位置が常に安定しない
- 終盤にて黒幕である邪神ロキに挑む際、完全な神聖衣を纏った黄金聖闘士たちが天空での決戦でそれぞれ技を放つも、単にビームを撃っているようにしか見えない(Ω終盤のサターン戦でも似たようなシーンがある)
…などがある。(ちなみにリリースされたBD・DVDではしっかり修正されている)
しかし
サガの極太眉毛に関しては崩壊でもミスでもなく標準仕様であり、DVD・BDにおいても眉毛はそのままである。なお元々美形だったサガは、その分顔の線も多く、カットによっては別人のように映ってしまうなど、ある意味で作画崩壊による影響を一番受けやすいキャラであった。
終盤にてロキに挑む際、かつて対立したアイオロスと和解して巧みな連係を見せた時も、アテナの加護により完全な神聖衣を手に入れて落涙した時も、アイオリアのために道を作る際にアイオロスと共に技を放った時も、戦いに勝利してアイオロスと共に黄泉の浄土へ還る時も、眉毛はずっと太いままであった。