概要
原作のジャンプコミックス版の19〜28巻までに相当する。
冥王ハーデス率いる冥闘士達と、アテナの聖闘士達の戦いが描かれている。
十二宮で冥闘士達を迎え撃つ黄金聖闘士達が主軸の前半と、冥界を舞台に青銅一軍が活躍する後半という展開になっている。
その前にあたる「十二宮編」「ポセイドン編」に比べればダークな色合いが増しており、人気のあった黄金聖闘士達の全滅等悲劇的な展開も多い。
本作ではハーデス軍とアテナ軍との戦いは二百数十年毎くらいに繰り返されていると設定されており、アテナもそれに合わせて降臨するという位置づけになっている。
本作時点からみて前回のハーデス戦にあたる時代を描いた作品が冥王神話の2作品である。
そのうち原作者が手がける「ND」が本編の続きもかねている。
なおオリジナルアニメ「黄金魂」は、エリシオンでの最終決戦の最中に起きた出来事とされ、アスガルドにて転生した12人の黄金聖闘士が、アテナ不在の地上を狙う邪神と戦うというものである。また海皇ポセイドンが、どのような経緯に沿って再覚醒し、黄金聖衣をエリシオンに転送させたも明かされている。
アニメ版
TVアニメ版はポセイドン編で終了しており、アニメ化が長らく熱望されて来たが紆余曲折あり2003年〜2008年にかけて4章にわけてOVAという形でリリースされた。制作は無印と同じく東映アニメーション。
- 冥王ハーデス十二宮編(2003年1月25日 - 2003年7月25日)
- 冥王ハーデス冥界編 前章(2005年12月17日 - 2006年2月18日)
- 冥王ハーデス冥界編 後章(2006年12月15日 - 2007年2月6日)
- 冥王ハーデスエリシオン編(2008年3月28日 - 2008年8月22日)
上記のうち「十二宮編」と「冥界編」以降では脚本および監督、メインキャストが変更されている。
無印の設定を踏まえた上で展開されており、そのため無印アニメと原作との齟齬をフォローする追加設定描写もある。また、原作のハーデス編前半では青銅一軍の出番がかなり少ないため、彼らの出番も新規に追加されている。
冥界編の前に映画「天界編」が公開されたが、こちらの出来に関する原作者サイドの不満や、メインキャストの加齢による声の変質などが問題視されたため、冥界編以降はメインキャラクターの声優が一新され、ファンの間でも無印キャストにこだわっていた層を中心に大きな議論となった。
後にリリースされたパチンコなどは主にこの後半のキャストが起用されている。
また、後代の設定となる「聖闘士星矢Ω」では作中で言及はほぼされていないもののハーデス編があったという前提のもとで設定がされており、そのため原作の黄金聖闘士は全て死亡して久しいため過去の回想以外登場しない。