概要
漫画の世界では消えたり、分裂する魔球が登場するが、現実世界では存在しない。
しかし、来ると分かっていても打てない球は存在する。それが現実世界での魔球である。
一例
OB
選手名_ | 球種 | 備考 |
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平松政次 | シュート(カミソリシュート) | 打者の手前で急激に曲がる。右対右の対戦で相手のバットを根元からへし折った記録すらある。 |
東尾修 | シュート | 「ケンカ投法」の生命線。この魔球で通算251勝。「強打者には内角高め(インハイ)を投げる」スタイルの原型といわれているとか。 |
村田兆治 | フォークボール | 全盛期は40cm以上変化したとされる。現在は衰えにより30cm前後まで変化量が落ち・・・あれ? |
佐藤義則 | ヨシボール | 握りはカーブに近いが、変化の軌道はフォークに近い。指が小さくて、フォークボールの握りができなかったのがきっかけといわれる。後にパワプロで「ヨシボール」として登場した。 |
星野伸之 | スローカーブ | 90km/hととてつもなく遅く、キャッチャーが素手で捕球した逸話があるほど。しかし、この遅いカーブを使う事で、130km/h台のストレートを160km/hに見せていた。 |
潮崎哲也 | シンカー | 「カーブと反対方向に曲がる変化球を投げたい」という発想から始まり「じゃあ握りから何からカーブと逆の投げ方してみっか」でそのまま得意球に。色々と投げ分けていたらしいが、最大で目の高さからストライクゾーンに落ちてくる(リンク先はYoutube)ほど変化した。 |
伊藤智仁 | 高速スライダー | 一見シュートに見える握りから思い切り腕を振り横回転を掛ける。「回転数はウソをつかない」(本人談)。 |
今中慎二 | スローカーブ | 骨折後のリハビリで本格的にマスター。3~40mのカーブ遠投を行っていた。 |
高津臣吾 | シンカー | 「斜めに沈んで落ちる」。「技巧派の抑え投手」の原型をつくったといわれる。 |
佐々木主浩 | フォークボール | 140km/h弱のスピードと大きな落差を併せ持っていた。抑え投手が「剛速球と縦に大きく落ちる変化球を持つ本格派投手」と日本でイメージされやすいのはこの人の影響といわれている。 |
岩瀬仁紀 | スライダー | 二宮清純曰く「打者の手元で急激に加速するように曲がる」。この変化球を武器に、通算登板試合数1002、通算セーブ数407(いずれも日本プロ野球歴代1位)という大記録を打ち立てた。 |
岩田慎司 | ナックルフォーク | ほぼ無回転(他投手のフォークは秒間4~5回転はしている)。日本における元祖・杉下茂曰く「あれこそ本当のフォーク」。 |
小宮山悟 | シェイク | フォークのように指で挟むが、通常と違うフォームで押し出すように投げ、80km/h程度で大きく揺れるボール。 |
藤川球児 | ストレート | 「ストレートという名の変化球」。打者の手前で異様に浮き上がるように見え、後に「火の玉ストレート」と称されるようになった。 |
マリアノ・リベラ | カット・ファスト・ボール | 球種がフォーシームとこのカット・ファスト・ボールのみであったが、カット・ファスト・ボールは打者のバットの芯を外すのが目的で、この球で凡打かつバットを折られることは数知れず。この2種類の速球を武器にMLB歴代1位の通算セーブ数652を挙げた。 |
現役
選手名_ | 球種 | 備考 |
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金子千尋 | チェンジアップ | 本人いわく「まるで変化しない」。それが却って判りづらさとなっている。 |
山崎康晃 | ツーシーム | 変化の軌道が明らかにフォークに近いが本人は「ツーシームです」と言い張るし握りもツーシーム。あるときの選手名鑑では「亜大ツーシーム」と称していた。 |
田中将大 | スプリット・フィンガード・ファスト・ボール | ファルケンボーグを参考にこの決め球を獲得してレギュラーシーズン24勝無敗。そのままメジャーでも大活躍。 |
大谷翔平 | スプリット・フィンガード・ファスト・ボール | 日本時代に最速151km/hを記録した超絶魔球。米でも「メジャーで5本の指に入る変化球」と評価は高い。 |
千賀滉大 | フォークボール | 「お化けフォーク」と称される程の恐ろしい落差を誇る。 |
大勢 | ストレート | ルーキー当時監督だった原監督から「新幹線の様」と例えられる様な凄じい球威。変則的なフォームからシュートながら伸びる最速160km/hのストレートは圧巻の一言。WBCの際にはダルビッシュや前述の大谷が目を輝かせており、「メジャーに連れて行く標的を見つけた」と界隈がザワついた。 |