「良い! 良いぞ! 弱者の恐怖におびえる姿のなんと良い事よ!!」
「フェザードラゴン無き今、貴様はただの弱者だあぁぁぁっ!!!!」
概要
CV:楠大典
ダークアクシズと結託したラクロア出身の騎士で、翼の騎士ゼロと同じく風属性の精霊魔法を駆使する魔法騎士。
ラクロア騎士団に入れなかったことから、ラクロア王家と騎士ガンダムに恨みを抱きダークアクシズと結託、ラクロアを守る四神獣の一体で第三位精霊である「風のグリフォン」を無理やり屈服させて結界を崩し、ラクロア王国を壊滅に陥れた張本人。
また、ザコソルジャーのうち一体は彼のガチファンであり、彼からは「T様」と呼ばれ慕われている。
人物像
性格
性格は極めて傲慢であり周囲を見下しており、特に自身よりも実力の劣るゼロを「ヘタレ騎士」「弱者」と嘲笑しているが、同時に後述の経緯から憎悪の対象としている。
更に見下す対象は協力者であるダークアクシズでも例外ではなく、侵攻部隊最高司令官であるコマンダーサザビーに対しても尊大な態度が目立つ。
また、精霊の卵強奪に赴いた際在り処を拒み続けるシュウトに刃を向け、ゼロに対し「この小僧を痛めつけたら(卵はどこにあるか)話す気になるかな?」と脅迫するなど目的の為ならば戦闘力を持たない一般人を傷付けることも厭わない残虐性と冷酷さを持ち合わせている(その点をゼロから「騎士としての誇りはないのか!?」と糾弾されるが「(誇りなんぞ捨ててしまえば)今に分かるさ、闇の力の素晴らしさが!」と吐き捨てている)他、一度自身を打ち負かした相手は如何なる手段を用いてでも叩き潰さなければ気が済まない性分もしており、その執念深さをグラップラーグフから「アイツ、しぶてぇな」と評されている。
一方で精霊の卵(偽物)を強奪した際に浮かれてダンスしたり、偽物だと知るや激しい怒りを露にしたり爆熱丸からそれを指摘されバカにされた際は目を大きくしてブチキレるなど中々お茶目な一面を披露している。
ガンダムに対する確執
「ガンダムがどれほど偉いと言うのだ!?」
上記のように騎士として優れた実力を持っていたが、ラクロア親衛隊はおろか、ラクロア騎士団に入れなかったという経緯を持ち、この経験から自身がガンダムではないからという曲解からガンダムに対して凄まじい程の嫉妬と憎悪を抱いており、更にその憎悪も自身を認めずガンダムを贔屓するラクロアにまで向けられており、ラクロアに反乱を起こした動機もガンダムへの憎悪から来るもの。
戦闘力
「お前、"絶望"という言葉を知っているか?」
禁忌と云われている精霊術・ダークネスマナを操り、嵐の騎士という肩書きがあるように主に雷撃や強風などの大気系統の精霊術を駆使した強力かつ豪快な戦法が得意で、戦闘力も群を抜いており、劇中において幾度となくガンダムフォースを苦戦・窮地に追い込んでおり、また「恐怖は我が喜び、憎しみは我が糧」という信条から圧倒的実力で相手を完膚なきまでに叩きのめし、絶望を植え付けて相手の戦意をへし折るという戦法を好む。
さらに四神獣グリフォンと融合してグリフォントールギスへとパワーアップが可能。
主な配下
トールギスに使える魔道士。
その正体はダークアクシズの最高幹部の一人にしてラクロア王国壊滅の真の黒幕。
ダークアクシズの侵攻以前に起こした反乱に失敗し、双子の兄弟であるヴァイエイトと共にラクロア地下深くのダークホールに封印されていたが、トールギスによって封印から解かれたことで彼に忠誠を誓った雷を自在に操る風系の魔法騎士。
双子の兄弟であるメリクリウスと共に封印されていたが、トールギスによって復活し、彼の部下になった風を操る力をもつ風系の魔法騎士。
トールギスの配下で働く兵士たち。ダイスを魔法で兵士に変えているため、魔法が解けるとダイスに戻ってしまう。
劇中での動向
ガンダムフォースとの対峙
表向きの支配者としてラクロア王国を支配及び精霊の卵を捜索していたが、コマンダーの指示でS.D.G.の面々と対決。
一度は圧倒的な実力とグリフォンとの合体を以てダークホールに落とした上で三つ子たちから精霊の卵を強奪するも、奪った卵が偽物だと知り本物の卵を奪わんと三つ子を襲撃する最中ダークホールから脱出したガンダムフォースと再び対峙。激戦の末にガンダムフォースの連携の前に敗北を喫し、ダークホールに落とされた。
ゼロ「貴様の敗因は、私のように頼れる仲間がいない事を知れっ!!!」
トールギス「お…おのれぇ……っ!!!」
ガンダムフォースとの再戦、精霊竜の対峙
ガンダムフォースとの戦いでダークホールに落とされていたが、グリフォンの力を借りて脱出。引き続き精霊の卵強奪に加え、自身を打ち負かしたガンダムフォースに凄まじい復讐心を滾らせる。
コマンダーから出向かせたポーンリーオーが倒されたことを知るとガンダムフォースの傍にいたフェンを手掛かりに配下のヴァイエイトとメリクリウスを引き連れ、精霊の卵強奪とガンダムフォースに敗北した雪辱を果たすためネオトピアに来襲するが、そのフェンが精霊の卵から生まれた幼生だという事実は知る由もなかった。
キャプテンたちの前に再び姿を現し、依然として卵の在り処を訊ねるが彼らが知らぬ振りをする様子を見て武力行使として彼らを結界に閉じ込める。結界内のダークネスマナによる魔力強化も手伝い、ガンダムフォースを完膚なきまで圧倒した上で改めて卵の在り処を白状させようとする。しかしシュウトたちが最後まで口を割ろうとしない姿勢に痺れを切らし、シュウトを殺そうとするが、グリフォンたち四神獣よりも高位の精霊フェザードラゴンへと覚醒したフェンと融合したゼロカスタムによって形勢を逆転されるものの互角の剣劇を展開するが、双方の激闘で生じた次元の歪みに巻き込まれ、配下とフェンと共にミノフス境界に飛ばされてしまう。
三度目のガンダムフォースとの再戦、ガンダムへの憎悪
ミノフス境界にてゼロカスタムとの戦闘によるダメージと境海に飛ばされたショックから意識不明の状態に陥り、私ヴァイエイトとメリクリウスの回復魔法を受けながら彷徨っていたが、デスサイズによって意識を取り戻す。デスサイズの策略に嵌まり、魔剣エピオンを手に入れガンダムフォースに再三の再戦を挑むが、ここに来て自身が抱き続けていたガンダムへの憎悪が遂に爆発。
「眩き精霊竜のいない貴様など、ただの弱者だ!弱い貴様が親衛隊に選ばれおって!」
「貴様も俺を馬鹿にするのかっ!?」
「あの顔も気に食わん!!!!」
と、自身よりも実力が劣るゼロが親衛隊に選ばれた屈辱とガンダムに対する嫉妬と不満をゼロにぶつけ優位に立つが、
キャプテン「たとえフェンがいなくても、ゼロには私達がいるっ!」
爆熱丸「そうとも!俺達はお前のように仲間を喰い物にはせん!!」
ゼロ「哀れ、トールギス…。今その邪念を絶ち切ってくれる!!」
キャプテン達の援護を受け、闘志が奮い起ったゼロの反撃により隙ができ、ガンダムフォースの合体技を食らったことでエピオンが手元から離れ正気を取り戻すが……。
しかし時既にエピオンは彼の負の感情を完全に取り込んだ後で、彼を依代に魔剣の正体である狂戦士エピオンへと変貌してしまう。
怨敵ガンダムからの数奇な救済、ガンダムへのけじめ
エピオンが倒された後は重傷を負いながらも分離して生還する。その後、峡谷で倒れていたところを爆熱丸と合流。敵である自分に手を差し伸べたことを問い爆熱丸から「武士の情け」と返され、しばらく彼と行動を共にする。
そして…
「暗黒の闇よりいでしダークネスマナよ…我に…我に最後の力を!!」
ガンダムフォースへのせめてもの償いと自身をそそのかしたデスサイズへの報復のため、最期はフェザードラゴンを助けるために最後の魔法による自爆で結界を破壊し散っていった。
自身を蹴落とした怨敵たるガンダムを憎み戦い、そしてその怨敵の危機を打開すべく散っていた彼の勇姿は、どのガンダムにも勝るとも劣らない気高き最期であった……。
余談
トールギスの声を演じた楠大典氏は本作がガンダムシリーズ初出演であり、後に裏番組の『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』にてマッド・エイブスやヘルベルト・フォン・ラインハルトなどの声も演じている。
また、最終回での大団円で登場した際は掛け声のみで出演している。
そして、本作の放送終了から15年にて展開された『SDガンダムワールドヒーローズ』では何の因果かガンダムの声を担当するという事態が起こった。
モチーフ機体は『新機動戦記ガンダムW』のトールギス、容姿の元ネタは『SDガンダム英雄伝』の迅風騎士トールギス。なお、顔つきは迅風騎士と同じくトールギスⅢをモチーフにしている。
また、作中において幾度となくガンダムフォースを圧倒・苦戦させた描写の数々から「SDガンダムシリーズのトールギスは強敵」という逸話が生まれ、後に展開された『SDガンダム三国伝シリーズ』の呂布トールギスもその設定を多分に踏襲している。
ちなみにトールギスの死後に展開されたザコザコアワーでは、彼によって生み出された存在であるポーンリーオーが客演していたことから少なくとも彼の生存を期待する視聴者もいたとか。
関連タグ
コマンダーサザビー 闇の騎士デスサイズ 轟雷の騎士メリクリウス 暴風の騎士ヴァイエイト 翼の騎士ゼロ
トールギス、ガンダムエピオン(新機動戦記ガンダムW):演者である。が、元ネタのパイロットであるゼクス・マーキス及びトレーズ・クシュリナーダからは、(少なくとも改心前の)嵐の騎士は恐らく最も嫌われるタイプの人物であろう。
トールギスF(敗者たちの栄光):グリフォントールギスと外見が似ているが、ただの偶然である。
雷迅機トールギス(新SDガンダム外伝 鎧闘神戦記):嵐の騎士同様、トールギスをモチーフにした機兵で、こちらも圧倒的戦闘力でウイングガンダムモチーフの主人公を苦戦させている他、改修型の雷迅将は鷲の意匠の金色の装飾の容姿も相俟ってグリフォントールギスを彷彿とさせている。
呂布トールギス(SDガンダム三国伝):同じくトールギスを演者とする戦士で、こちらも黒幕と対峙するまでは圧倒的戦闘力でガンダムタイプの主要人物たちを幾度となく苦しめている。ちなみに彼の素顔はガンダム顔で、その後に展開されたストーリーにおける強化形態がなんの皮肉かガンダムタイプである。
ルイス・ハレヴィ(機動戦士ガンダム00):こちらもある一件が原因でガンダムに強い憎悪を抱く人物繋がり。