御木(頭文字D)

みきせんぱい

漫画・アニメ『頭文字D』の登場人物。

「雪道でFRが4WDにかなわないのは世界の常識なんだよ！」

声優	山崎たくみ※1
搭乗車種	トヨタ・セリカ GT-FOUR(ST205後期)※2
ボディカラー	ブラック※2
主な外装パーツ	C-ONE製リアスポイラー・FRPボンネット・マフラー、社外ホイール
ナンバー	群馬73 よ 27-431

※1.TVアニメ版第一期での過去の回想シーンでは高木渉が担当。

※2.映画Third Stageでの仕様は余談を参照。

概要

藤原拓海と茂木なつきのサッカー部時代の一つ上の先輩。下の名前は不明。

高校卒業後は上京し、現在は都内の大学に通っている。

外見は長髪の男前だが、相当なスケコマシとして有名で、なつきと付き合う一方でそれ以外の多数の女の子にもちょっかいを出していた様子。

原作最初期に拓海の回想内で登場し、その中では誇張か冗談かは不明だがなつきに関する下品な話を更衣室で恥じらい無く自慢気に話す姿に拓海が激怒し殴り倒され、それを少なからず恨んでいた。

この一件がきっかけで気まずくなった拓海はサッカー部を退部してしまい、なつきとは一時疎遠となる。

作中の活躍

第一部終盤に再登場。その時は色黒姿に金髪、髭をはやしガラの悪そうなチンピラ風の容姿になっていた。大学が冬休みに入ったので群馬の実家に帰省しており、そこでアルバイト帰りのなつきに再会（映画版ではなつきがアルバイトするハンバーガーショップに客として訪れる）。本人曰く、本当は群馬で女漁りをするつもりだったらしい。

昔の間柄を引き合いに出してヨリを戻そうと強引に言い寄るが拒絶され、その理由が自分を殴った拓海だと知ると激昂した御木は彼女を秋名山(榛名山)に連れ出し自分のセリカで誰も居ない所へ連れ込もうとする。

しかし直前になつきが自分の携帯電話で拓海に助けを求めており、それを聞いた拓海が御木達のいる秋名湖へ急行。

「藤原は免許取り立てで来る事なんて出来ない」と思っていた矢先に予想以上に速く山頂へ来た拓海に驚く御木だが、ハチロクを見るや「いにしえのポンコツ」呼ばわりし自分の4WD車には絶対に追い付けないと豪語する。

なお映画版では省略されたが、これには御木自身がかつて雪道で父親のFRセダンで事故を起こした事があり、雪道でのFR走行は危険という事を身をもって味わっていたからと言う事情があった。

しかし、走り屋でもない御木が5年間に雨の日も雪の日も休まず毎日走り込んでいた拓海に勝てる訳も無く呆気なく追い付かれ、焦りからオーバースピードでコーナーに進入しようとするが曲がりきれず、そのままガードレールにフロントから衝突。後続の拓海は難なくかわして大惨事は免れた。

死ぬほどの気まずさから御木は拓海に合わせる顔もなく伏せて(映画版ではおそらく恐怖と情けなさから涙も見せていた)、なつきを解放するしかなかった。

その後どうなったかは不明であるが、ゲーム版のARCADE STAGEでは「またなつきに会いに行こうかな」と言ったりとあまり懲りていないことが窺える。

THE ARCADEでは、なつきにフラれた後という設定で登場し、かなりイラついている様子で雪の秋名の下りを走っていたプレイヤーを追い抜くが、追走してくるプレイヤーの車に焦ってしまい、五連続ヘアピンでスピンして事故を起こしリタイアする。

余談

御木のドラテクに関して

御木自身は走り屋ではないという事実を差し引いても、4WDに乗っていたのに雪道でFRに負けた事は、御木というキャラクターの（女性関係諸々含めた）情けなさを象徴するエピソードとなっている。アニマックスで放送された特別番組『頭文字D Battle Stageスペシャル』にて解説・監修をつとめた土屋圭市やその弟子織戸学らは、「雪道でハチロクがGT-FOURに勝っちゃうなんてあり得ない！(土屋)」、「あれはバトルではなく、イジメです(織戸)」とさんざんであった。

また原作増刊本『頭文字D THE MESSAGE」では服部尚貴が、「雪道でも、ステアリング操作やアクセル操作を丁寧にしないと4WDの有利さは活かせない」とコメントしている。

搭乗車のセリカの仕様とゲームでの扱い

御木の搭乗車は、原作とアーケードゲームシリーズでは概要の通り3ドアリフトバックのセリカGT-FOURであるが、映画版ではシルバーでセリカのフェイスを兄弟車カレンのボディに移植した改造車であった。カレンは本来セリカの輸出仕様にのみ存在していたノッチバックモデルをベースに、国内向けに手直しした物なので、彼の車はハンドルの位置以外は輸出仕様とほぼ同一である。

しかしこのノッチバックモデルには4WDの設定が無く、全てのモデルがFFであった。そのため映画版のセリカが仮に現実と同じラインナップ構成を取っていた場合、彼のセリカはFFということになる。

FFはFRに比べると雪道では急坂での登りづらさや、ブレーキングでの安定性に難があるが、前輪で引っ張る分滑りやすい路面のトラクションや操縦安定性などにおいてメリットがあり、現実のスノーラリーでもFFの方が好成績を残しやすい。とはいえ4WDでも勝てない御木の腕では何の関係も無い話だが･･･。

ただしアーケードゲームシリーズでは、彼の登場コースである「秋名(雪)」が超上級に設定されており、初登場であるVer.3ではそれに合わせてか、手強い敵として御木が登場しプレイヤーの前に立ちふさがった。

次の登場となる8インフィニティではプレイヤー自身が御木となり、彼のセリカで拓海とバトルするストーリーがある。

塚本との関係

拓海のサッカー部時代の先輩にもう一人塚本がいるが、彼との面識があったのかは不明（拓海やなつきにとって塚本は二つ上の先輩なので、御木にとっては一つ上に当たる）。

声優関連

映画Third Stageの特典付きDVD『頭文字D Third Stage SPECIAL BOX』の特典ディスクに収録された「Making of the Movie」内の声優インタビューでの山崎たくみによると、「三木眞一郎（"みき"しんいちろう）」演じる「藤原拓海（ふじわら"たくみ"）」と「山崎"たくみ"」演じる「御木（"みき"）」で名前被りを起こしている関係で収録現場で混乱したというエピソードがあったと明かしている。

関連項目

頭文字D

藤原拓海 茂木なつき

　

小悪党