概要
- ランク:D〜C(通常時) / EX(FGO)
- 種別:迎撃宝具
- レンジ:1~50
- 最大捕捉:1人
『Fate/hollow ataraxia』に登場するバゼット・フラガ・マクレミッツの礼装。
その正体は彼女の家系が代々受け継いできた現存する宝具。
ケルト神話において太陽神ルーが海神マナナン・マク・リールより与えられたとされる剣『フラガラック(フラガラッハ)』。「回答者」「報復者」という意味を持ち、その一撃は鎧で止めることは不可能であるという。さらに、どんな鎖も切り裂くことができるとされる。
本来戦う側であるはずのアヴェンジャーは英霊中屈指に能力が低いため、「宝具を持つマスターが戦い、サーヴァントがサポートする」という、従来とは真逆の共闘スタイルをとっている。
能力
迎撃礼装と呼ばれる類のカウンター宝具。
二つ名でもある「後より出でて先に断つもの(アンサラー)」の詠唱によって待機状態に入り、相手が切り札として認識する攻撃(宝具の真名解放による一撃など)の発動に反応してこちらも発動。
つまり必然的に、こちらの発動及び攻撃は相手の攻撃よりも後になる。
にもかかわらず、この宝具は因果を逆転させて自らの反撃を「先」に書き換える性質を持ち、時を逆行して放たれる先制の一撃は相手を確実に殺害、「死んだ者は攻撃できない」という概念によりその攻撃をキャンセルし、始めから無かったことにしてしまう「切り札殺し」。
解りやすい例を出すと、後出しじゃんけんのような感じで、作中では最強格の宝具である『約束された勝利の剣』の発動自体を無かったことにしてセイバーを瞬殺する事に成功している。
この様に、原理上どんな相手にも打ち勝てる強力な宝具であるが、その分弱点も多く、
- 一発ずつの使い捨てであるため数に制約がある。彼女の血を用いた儀式によって1つ作成するのに一ヶ月ほど要し、年に十本ほどしか作れない。
- 相手からの「切り札」以外の攻撃に対して用いる場合、上記の逆転権能は発揮できず、また威力も抑えられてしまう。
- 同じ因果逆転の特性を持ち、発動者の生死に関わらず発動する宝具は、キャンセル不可能で防げない。
- 「心臓を一貫きにして斃す」ため、死して尚蘇るタイプの宝具持ちや、概念的守護が天敵となる。
等があり、超人であろうと人間であるバゼットにとっては、これらの判断ミスが文字通り命取りとなりかねない。
原理的に言えば時間の逆行は防げないため、先出しで『刺し穿つ死棘の槍』を放つランサーが逆にフラガラックを封殺することもなかったが、「宝具を撃つ前に使い手が即死した」という結果になろうと、「既に心臓に命中した」という事象は確立させているので、キャンセルされたあとに再び槍が心臓を狙う。
そのため、劇中では相討ちという形になった。
またランクはC〜Dと能力に反しては低めだが、あくまで単純な光弾として放った場合のランクらしく、カウンターで放った場合は十二の試練を持つバーサーカーを一度は倒しているが、復活されて二度目の使用が無効化されている。
しかし、十二の試練はBランク以下の攻撃を無効化する効果を持っており、十二の試練を切り札と見なして『斬り抉る戦神の剣』のランクが上昇したのか、それとも十二の試練を発動する前に逆行して殺したのか解釈が分かれるところ。
また、死徒に対しては現状使用してはいないが、死徒は『人が作りし宝具』、『神が人の為に用意した宝具』の加護を否定し、人間がこれらの宝具を使用しても死徒に有効的なダメージを与えることが出来ないとされる。
神であるルーおよびマナナンが使用する分には問題ないが、人間であるバゼットが使用する場合、死徒に有効であるかどうかは不明。
フラガラックは神話の通りなら『神が神の為に作った宝具』に該当し、この場合であれば人間が使用しても死徒に有効である。しかし、バゼットの使用するフラガラックは『人が作りし宝具』にも該当すると解釈できるため、実際に描写されない限り断定はできない。
各作品での活躍
Fate/unlimited codes
格闘ゲームの本作では聖杯必殺技になっており、三連続で撃つタイプは「斬り抉る戦神の大剣」(トゥール・フラガラック)とも呼称される。
また、設定通り『刺し穿つ死棘の槍』等をキャンセルできず相打ちとなる仕様も再現されている。
プリズマ☆イリヤ
此方でも変わらず所有している。当初は専ら人間相手だったため使用を控えていたが、状況と相性次第では神霊サーヴァントさえ瞬殺できる強力さは健在。
アニメでは発動後に時間を逆行しながら攻撃が伸びていく演出がなされている。
トラぶる花札道中記
相手のアガリに対応するカウンターという、原作再現しつつ上級者向けの性能になっている。
Fate/Grand Order
☆3の概念礼装として登場。表記はカタカナの『フラガラック』。効果は装備者のスター集中度を200%アップ(限界突破4回で300%アップ)。
後にバゼットが疑似サーヴァント「マナナン・マク・リール」として実装された際に宝具として採用。本来の持ち主であるマナナンと、現代に受け継ぎ使用していたバゼットという、考えてみればこれ以上ない良相性の融合例となった。