概要
中国は多民族・多言語・多文字の国家であるため、全部で80以上の言語と30の文字が存在する。この場合は、中国の少数民族の言語と区別するために、漢民族の言語は中国では「漢語」と名付けられる。しかし、日本においては国語として定着した中国由来の語彙体系を「漢語」と総称することが多い、差別を避けるために、漢民族の言語を指す「汉」(つまり「漢」の簡体字)を用いて日本語では「汉語」と命名されることが多い。
汉語の下の言語は主に官話・広東語・閩語・客家語・呉語の5つの分支があり、これらは互いに意思疎通が難しいことから語支と見なされ、語支の下の各分支は統一文字を持つ独立な言語と見なされている。いずれにせよ、上記の言語はすべて等しく、汉語の一部であり、汉語はそれらの集合体であって、どれかひとつだけの言語ではない。
汉語は書き言葉と口語の2つの部分を含み、古代の書き言葉は文言(漢文)と呼ばれ、現代の書き言葉は一般的に官話な書き、すなわち標準的な官話文法、語彙を用いた汉語な通行文体を指す。広東省・香港・マカオなどではまた広東語の書き文体が流行している。呉語の居住地にもたまに呉語の書きを人がいる。
中華人民共和国の建国後、政府は言語使用の実際的なニーズを考慮するため、1955年の全国文字改革会議において、現代の標準な漢民族の言語を正式に「普通話」と定義し、「国語」(中華民国国語)という呼称を廃止した。
現在、中華人民共和国の法律では公用語や国語は規定されておらず、普通話を「国家共通語」と定めているだけである。また、中国政府は公式に「国家共通語」と「公用語」・「国語」の違いを強調しており、普通話を「公用語」と見ることには賛成しない。本来の「簡体中文/繁体中文」は「簡体漢字/繁体漢字」となった。
同時に、一部の中国なネット友や学者は、汉語や普通話を「中国語」や「国語」と呼ぶのは、漢民族や少数民族に対する差別であり、失礼だと指摘している。それでも、香港特別行政区の政府とマカオ特別行政区の政府は汉語を「中国語」と呼び、公式サイトでもそのように表記している。
現在、国際な場で「汉語」を「中国語」と呼ぶのは日本と一部な他の国だけである。
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