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官話

かんわ

汉語(中国語)の八大方言の一つに分類される言語群の総称。別名「マンダリン」。話者数、分布範囲ともに汉語最大であり、「標準中国語」とされる言語はすべてこの言語群に属する。
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概要編集

中国大陸における漢民族の言語のひとつ。華北・東北・西南など広大な範囲で用いられており、その話者数も漢民族全人口の7割以上を占める。俗に「北方話」とも呼ばれるが、実際には内陸南部にも話者が分布しているため若干正確とは言い難い。


「官話」という呼称は「役人の言葉」というニュアンスを有しており、代々の中国王朝の都が置かれていた洛陽西安長安)、南京北京といった地域はすべてこの官話の分布域である。

別名のひとつ「マンダリン」は元々ポルトガル語で指導者を意味する語であり、明朝末期にヨーロッパから渡ってきたキリスト教宣教師によって朝廷の官僚達が用いていた言葉についてもこのように呼ばれるようになったとされる。


下位分類編集

官話同士の内部の差異は比較的小さいものの、言語圏が広い事からいくらかのバリエーションが存在する。以下、代表的な四分類を示す。


標準中国語の母体となった官話編集

モンゴル系王朝である元朝に代わり統一王朝となった明朝は初期に都を置いていた南京の言葉をベースとした共通語「南京官話」を積極的に用い、北京遷都後もこの南京官話が広く用いられていた。清朝が明朝に取って代わった後も南京官話が引き続き用いられていたが、徐々に都の置かれた北京の言葉の影響が強くなり「北京官話」が成立した。


清末期には各地方で差異の著しい民衆の口語を統一すべく標準語の確立と言語教育が画策されるようになり、清朝を倒した中華民国によって「中華民国国語」として標準化される事となった。当初は北京官話をベースに発音を各地の口語音の折衷によって定めた「老国音」が標準とされたものの、1932年には北京発音(京音)を新たな標準発音とした「新国音」に取って代わられた。中華民国政府が台湾に移った後は北京発音よりも南京など南部の発音に慣れた指導者が多かった事、閩語客家語などの華南の口語の母語話者が多数派であった事などから国語から更に発音の変質した「台湾華語」が共通語として通用するようになっている。


中華人民共和国ではより全土に同一の言語が普及するよう漢字や発音のローマ字表記の簡易化を推し進めていたが、発音についても北京発音より癖が少なく明瞭な発音となる河北省灤平県の発音をもとにした新たな標準発音が採用されている。


関連タグ編集

言語

汉語(中国語)

標準語


官話以外の主な語支

呉語(上海語、蘇州語など)

粤語広東語など)

閩語(福州語、台湾語など)

客家語

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