江戸時代より400年以上の歴史を刻む高耳神社
祀られたるそのご神体は
異世界から召喚され、すっかりひきこもったエルフでした
作品情報
概要
2019年7月より連載中の樋口彰彦の漫画作品。400年以上前に異世界から召喚され、ご神体として神社に祀られるエルフのエルダと神社の15代目巫女である小金井小糸がまったりドタバタ下町コメディを繰り広げる。2023年にはテレビアニメが放送された。
登場人物
本作に登場する巫女は「小」の文字が必ずつく法則がある(以下参照)。
高耳神社に祀られるご神体『高耳毘売命(たかみみひめのみこと)』。本名は『エルダリエ・イルマ・ファノメネル』。400年以上前に江戸幕府の開祖となる徳川家康公により異世界から召喚された不老不死のエルフ。ひきこもりのオタクで小糸を悩ませているが、月島の人々から愛され、甘やかされている。621歳。ちなみに徳川家康とは友達同士。
高耳神社の15代目巫女。オタク趣味に没頭するエルダに世話を焼きながらも、真面目に神事に取り組む。過去に出会ったある女性に憧れ、早く大人になりたいと願う背伸びしがちな16歳。
小糸の妹で小学生ながらしっかり者。エルダに提供される物を含めて神社での料理は彼女がすべて作っており、豊洲市場でも一目置かれる目利きでもある。怒ると怖い。
小糸の幼馴染で通称コマちゃん。男勝りでサバサバした性格の持ち主。良くも悪くも自分の気持ちに正直で、デリカシーに欠ける言動も多いが、逆にその発言で小糸やエルダをドキドキさせることもある。小糸曰く天才タイプらしく、試験勉強無しで好成績を出せる。
大阪にある廣耳神社の御神体『廣耳比売命(ひろみみひめのみこと)』。褐色肌のダークエルフ。エルダと同時期に豊臣秀吉によって召喚された。子供っぽいところがあり負けず嫌いで何かとエルダをライバル視する。エルダの1つ上で622歳。
小糸と同じく16歳で廣耳神社の15代目巫女を務めている、クールで大人びた雰囲気の少女。ヨルデに振り回されているが、つい甘やかしてしまう。メールが乙女らしい。
金沢にある麗耳神社のご神体『麗耳毘売命(うらみみひめのみこと)』。こちらは前田利家により召喚された。エルダとヨルデより100歳も年上の726歳で「お姉ちゃん」と呼ばれたがっている。大のギャンブル好き。
小糸たちと同じく16歳で麗耳神社の巫女を務めている。SNSのフォロワーが15万人もいる、いわゆる「インフルエンサー」。ぶっきらぼうだが根はやさしい少女。
仙台にある円耳神社の御神体『円耳毘売命(まるみみひめのみこと)』。伊達政宗により召喚された。作中に登場するエルフでは最年少の592歳。普段は仙台弁だが、標準語も話せる。なろう系小説でプロデビューを果たすレベルの作家の一面も。
円耳神社の14代目巫女。パンニャに憧れており、彼女が元ヤンだったことから、自身もヤンキーのような格好をしている。先代巫女である姉がいたのだが、現在は(パンニャが海にいると言ったことからあの震災による津波で)故人である様子。
門井きらら(CV:木村珠莉)
月島のもんじゃストリートでもんじゃ焼き屋『もんべえ』を経営する女性。小糸達とは顔なじみで、面倒見の良いお姉さん的存在。茜曰く、高校時代はヤンキーだったとの事。
佐々木茜(CV:内山夕実)
江戸時代から続くエルダの掛かり付け医の当代の女医。毅然とした態度の診療がエルダからは「前代(母親)の薫と違って優しくない」として敬遠され気味。きららとは中学時代からの友人。私生活では一変して眼鏡をかけ、身なりや態度もだらしない。また酒癖が悪く、職務での鬱憤を晴らすために大抵はもんべえで酒を呑む。
島田八千代(CV:宮寺智子)
氏子の老婆で、『島田電気』を経営している。エルダとは自身の御誕生詣で祝ってもらった頃からの仲で、彼女の性格を理解しており、時々TVゲームの本体やソフトを神饌として奉納している。
小金井小夜子(CV:河瀬茉希)
小糸と小柚子の母親で高耳神社の先代巫女。小糸が6歳の時に亡くなっている。小糸に似た活発な人物だったようで、エルダとも良い関係を築いていた。
小金井菊次郎(CV:無し)
小糸たちの祖父で高耳神社の現宮司。小糸が母・小夜子の後を継いで巫女になるまでエルダの世話役を務めていた。たびたび名前があがることはあるが、声や容姿は一切不明である。
用語解説
- エルフ:本作に登場する神社で御神体を勤めており、安土桃山時代末期から江戸時代初期にかけて異世界から召喚された。不老不死の存在であり、事故や病気などで死なない限り永遠に生きられる。元いた世界のエルフは文明に排他的な生活を送っていたが、やはり文明に興味がある者はいるようで、こちらの世界に召喚されたエルフは皆タガが外れたように文明生活を楽しんでいる。
- 高耳神社(たかみみじんじゃ):月島にある400年の歴史を誇る神社。ご神体であるエルダを祀り、本殿は生活しやすいように普通の和室になっている。元々は佃島に創建されたが、明治25年の東京湾澪浚計画(『東京湾大改造計画』)にて埋立地として月島が誕生したのを機に現在の場所に遷座した。外観が月島にほど近い築地にある波除神社に似ているため、作品ファンの間で聖地巡礼スポットになっていたりするが、作者自身はモデルにしたわけではないことを明らかにしているので、参拝するさいは節度をもって行うよう注意が必要。
- カエルせんしゃ:エルダが集めるのにハマっている食玩シリーズ。カエルキャノンやオタマジャイロなど種類が多数ある模様。発売日には長蛇の列が出来るらしい。
- 機動武士ゴンゲム:テレビロボットアニメ番組。名前は機動戦士ガンダムと徳川家康の尊称・権現様(ごんげんさま)から取り入れている模様。登場キャラクターのプラモデル・ゴンプラも人気。黒地のボディに金のラインの重厚な姿。
- 廣耳神社(ひろみみじんじゃ):大阪にあるヨルデをご神体とする神社。モデルは周囲の景色から今宮戎神社とされている。
- 麗耳神社(うらみみじんじゃ):金沢にあるハイラをご神体とする神社。モデルは兼六園のそばにある金澤神社とされている。
- 富士遥拝の儀(ふじようはいのぎ):高耳神社で50年に1度行われる神事。東京で最も高い場所から富士山を遥拝し、家康公に江戸の厄除けを祈願する。江戸時代では江戸城天守、近代では浅草凌雲閣で行われていた。
- 弓耳祭(ゆみみみまつり):毎年秋に隅田川で行われている高耳神社の神事のひとつ。船上の的を射ることで海の安全と豊漁を祈願する。
テレビアニメ
2022年6月にテレビアニメ化が発表された。2023年春アニメとしてMBS、TBS、BS-TBSのアニメイズム枠とAT-X、各動画配信サイトなどで放送・配信。アニメーション制作はC2C。全12話。
原作では『江戸前エルフ』のタイトル後に『EDOMAE ELF』とローマ字表記がされているが、アニメ版では海外市場を考慮して『OTAKU ELF』になっている。
アニメ放送にあわせて『高耳神社のご神体ラジオ ~私、ご利益ないけどな!~』と題したWEBラジオの配信を音泉等で行っている。ラジオ内ではリスナーのことを「氏子」と呼んでいる。こちらもアニメと同じく全12回。
主題歌
OP曲『奇縁ロマンス』
作詞・作曲:和ぬか / 編曲:100回嘔吐 / 歌:ナナヲアカリ
ED曲『おどる ひかり』
作詞・作曲:高橋響 / 編曲・歌:Cody・Lee(李)
各話リスト
話数 | サブタイトル | 話数 | サブタイトル |
---|---|---|---|
第1話 | 東京のエルフのはなし | 第2話 | いこうぜ、もんじゃストリート |
第3話 | 新米巫女と継承の儀 | 第4話 | 古今東西エルフ合戦 |
第5話 | 月島ガールズコレクション | 第6話 | Stand by Me |
第7話 | 街の匂いは | 第8話 | 彼女とエルフの事情 |
第9話 | Time After Time | 第10話 | みっつの都のエルフと巫女のはなし |
第11話 | 名探偵コマちゃん | 第12話 | これが私のご祭神 |
関連イベント
- わくわくスタンプラリーinもんじゃストリート:アニメ放送後の6月24日〜7月9日の約2週間にわたって、メイン舞台になっている月島のもんじゃストリートで、作中で描かれたスタンプラリーイベントがリアル開催された。スタンプラリー後の福引では、作者のサイン入り色紙のほかに五等になんと作中でエルダが手に入れた「ゴールデンカエルパンツァー」が用意されるという遊び心が満載となっていた。
- 令和5年高耳神社例大祭:6月25日に月島にほど近い築地にある浜離宮朝日ホールで開催されたイベント。尾崎由香・小清水亜美・相川遥花・関根瞳の4名の出演声優が登壇、公開アフレコ等が行われた。
声優との関係
- ハイラ役の能登麻美子と小伊万里いすず役の市ノ瀬加那の2人は、同時期に第2シーズンが放送されている機動戦士ガンダム水星の魔女で共演している。(特にハイラが登場する第8話は、ゴンゲムのジオラマ撮影や謎空間で共鳴する小糸とエルダとガンダムパロディネタもあった)このため、視聴者から「この時期を狙った配役では?」と憶測を呼んでいたりする。
- エルフ役の声優である小清水亜美、釘宮理恵、能登麻美子の3人は、各神社の所在地出身という共通点がある。
関連動画
アニメPV
関連タグ
レッドブル / ビーバー(揚げあられ) / 551蓬莱:アニメで作中に登場した実在商品。他にも多数。
シャングリラ・フロンティア…アニメ製作スタッフの一部が共通している。
users入り
江戸前エルフ100users入り / 江戸前エルフ500users入り / 江戸前エルフ1000users入り