「ボク自身が筋肉になるんですよ!!」
「アブレディ!! GO!!!!」
プロフィール
学年 | 箱根学園二年生→三年生→大学進学(筑士波大学 理工学部) |
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タイプ | スプリンター |
愛車 | 白と青のBH |
身長 | 171cm |
体重 | 62kg |
BMI | 21.2 |
誕生日 | 1991年10月10日 |
星座 | 天秤座 |
血液型 | B型 |
ゼッケン | 5(1年目)・14(2年目) |
得意科目 | 世界史 |
声優 | 阿部敦 |
俳優 | 河原田巧也(舞台) |
青木空夢(ドラマ) |
概要
箱根学園三年生。「神奈川の最速屋」と呼ばれるスプリンター。
黒田雪成とは幼馴染である。
特徴は極限まで鍛え抜かれた肉体と、針のように飛び出した二本ずつの睫毛が目立つ端正な顔立ち。
鳴子章吉からは「マツゲくん」と呼ばれ、御堂筋翔には「キンニクマツゲ君」と揶揄された。
自らの肉体(特に筋肉)に対する愛情は並大抵のものではなく、大胸筋にはアンディ(右)、フランク(左)ファビアン(背筋)という名前をつけ、性格(?)まで把握している。
腹筋を意味する「アブ(アブドミナル・マッスル)」が口癖で、ペースを上げながら呪文のように唱え続ける。
……というあまりに特徴的な行動から、一見筋肉馬鹿(別の意味で)の変人のように見えるが、王者の一員として、スプリンターとして誇り高く、競争者に対する礼儀も欠かさない。
また箱根学園の先輩たちを心から尊敬しており、彼らや、自分が認めた相手を侮辱されると熱くなる一面も。
特に同じスプリンターでよき理解者でもある新開隼人のことを慕っている。
「全身スプリントマシーン」と称される肉体はインターハイがピークになるよう、厳しい節制と徹底した管理による肉体改造で得たもの。その研ぎ澄まされた体を「槍」とも表現している。
原作の初登場はRIDE.65「真波山岳」で、アニメでは1期11話(総北が全国の切符を手にした直後)から登場している。
経歴・レース戦績
インターハイ神奈川大会
インターハイ神奈川大会では1日目のファーストリザルトを田所迅・鳴子と競い王者の実力を見せ付けるが、ゴール前に飛んできたパイロンを避ける判断の差で田所と鳴子に敗北を喫す。この時の敗北が後々の苦悩へと繋がっていく。
2日目は京都伏見・御堂筋の口車に乗せられて感情的になり、スプリント勝負を挑みかけようとしたところを新開に止められる。後に新開が御堂筋にスプリント勝負に敗れ、追走する福富寿一と東堂尽八から一度切り離された際に福富が「お荷物は要らない」と口にしていたことを気にし、同時に京都伏見のスプリンターの二人が切り離されてリタイアしたことや、新開と荒北靖友が項垂れて走る姿に混乱するが、いつもの荒北と荒北の引きで調子を戻した新開の姿を見て、更には福富のお荷物発言の真の意味を荒北から聞いて冷静さを失っていたことに気づき調子を取り戻した。
3日目はスプリントリザルト直前で荒北が脱落した後、山岳入口に向かう途中まで箱学を引いて総北と大きな差を広げたところで脱落、リタイア後は救護室でベッドで横になっている荒北と共に後々の状況を追いかけ、総北の優勝が決まったときは悔しさのあまり号泣する姿を見せるも、荒北から「2位を嘆くのは俺達の役割だ」と檄を飛ばされ、次の箱学を託される(原作では翌年のレース中の384話で、アニメでは4期15話の他、号泣シーンはないが2期最終話でも原作にはないアニメ版追加カットで描かれている)。
IH後
二年目の新生箱学では新主将へ抜擢。併せて願掛けとして髪を伸ばすようになる。しかし過去の慣例では主将はクライマーかオールラウンダーから選ばれており、スプリンターが主将を務めることは箱学史上前例がなかったことから、選ばれた当初は後輩からも不安視されたことで一度は黒田に主将の座を譲ろうとするが、葦木場拓斗からの説得と自らの筋肉への相談で留まることとなった。加えて福富からは「褒められることを捨てる覚悟」を持つよう進言される。
そして、新たなる筋肉、背筋のファビアン、上脚筋のペテル・マークを身につけ、王座奪還を狙う。
少し後になるが、くすぶっていた銅橋正清を『怪道・銅橋』へ育て上げるなど、後輩を導く余裕と貫禄を身につけている。
3年生追い出しレース
箱学秋の風物詩となる「ファンライド」と称した3年生追い出しレースでは、福富ら3年生に対してIHで総北に王者を奪われたことから「軟弱だ」と言い放ち、その責任を受け継ぐと宣言し、背中を追い越すと宣戦布告する。
その一方でIHで敗れたショックを引きずる真波を励まし、学校の近くにある文具店で買ったゼッケン代わりの数字シールを胸に貼り付けて3年に挑み、スプリントステージで新開と挑む。
新開とのレースでは新たな筋肉「ファビアン」を武器に一進一退のバトルを繰り広げ、僅かの差で勝利する。
インターハイ栃木大会
翌年の栃木大会では、前年のチームの敗北は自分が1日目のファーストリザルトを獲れなかったことが全ての始まりであると王座奪還を決意。
1日目はそのファーストリザルトを銅橋に獲るよう指示、自身は後続で鳴子と僅かばかりの勝負を挑もうとするが黒田に止められる。銅橋がファーストリザルトを取った後はわざと速度を落として後続の集団と差を縮め、他校選手を利用して小野田坂道を集団に飲み込ませ山岳争いから外し、替わりに飛び出した手嶋純太に対しても平凡と嘲笑する態度をとっていた。更には山岳リザルトが決まった後も(真波山岳のメカトラや手嶋がその先で待っていたという)状況を知らずに手嶋は敗北したと総北を煽っていた。
2日目は、この日のスプリントリザルトを前年のリベンジの場と決め、京伏のスプリンターにスプリント勝負を挑んだ。京伏の作戦では御堂筋が相手をする予定だったが、自身の筋肉に感化された岸神小鞠が勝負を申し出て、スプリントリザルトは岸神と争うこととなった。岸神とのデッドヒートの末に僅差でスプリントリザルトを手にし、真の意味での王座復格と位置付けた。リザルトライン通過後には観戦に訪れていた新開とハイタッチを交わしている。そして、自分の筋肉を触りたがっていた岸神に対して触るかと声をかけるが、自らのルールを持ち、触ることをとどまった岸神に「潔し!」と返している。
新開とのハイタッチの際に福富もその場にいたが、前述の「箱学の主将は誉められるべき存在ではない」と考えていたことから敢えて顔を出さず、泉田のスプリントを見れたことに満足し、よくやったと陰ながら讃えている。
3日目は先頭に追い付くべく箱学と総北で協調を組み、その際に手嶋に1日目の山岳ステージでの一件に対する非礼を詫びている。(途中省略) その後のスプリントステージ通過後に銅橋と鏑木一差が戦線離脱した後の箱学を「最後の筋肉」として出した左右上脚筋のペテルとマークを出して全力で引き総北を引き離して戦線離脱。戦線離脱後も走り続けており6番手でゴール、と同時にスプリントステージで先頭の3人がリタイヤしたことでグリーンゼッケンの資格が移り、2・3日目のグリーンゼッケンを獲得している。
レース後、表彰式の控えテント内で自分以外の表彰者が全て箱学であることから完全アウェイで固まる坂道に「いい勝負をありがとう」と手を握りながら礼を言い、真波にはこれまでの1年間決意の糸を切るわけにはいかず褒めることをしなかったこともあり、その労をねぎらっている。そして表彰台に上がった3人に拍手を送っている。
IH後
IHが終わり、真波と銅橋に主将・副主将の座を譲って引退となり、そこにIHではサポート役に徹していた高田城礼を幹部の一人として起用する。なぜ高田城を入れたかという黒田の問いに、「真波の感性・銅橋の指導力」に加えて「高田城の知恵」を見込んだという。更に総北の主将に坂道が選ばれたことを聞き、真波にもそれを伝えている。
3年生追い出しレース その2
恒例の3年生追い出しレースでは、真波が招いたサプライズゲストに明早大学へ進学した新開が登場、その姿を見て驚きを見せ、更に福冨からの言伝を聞いて感極まる。
ファーストアタックでは3年生側に回った新開のアシストを務め、後続から追い上げてきた銅橋が新開の弟である新開悠人を送り出したことで隼人を送り出す。ちなみに、兄弟バトルのスプリントステージの結果は兄の隼人に軍配が上がった。
卒業後
インターハイ福岡大会1日目ファーストステージ(FS)の銅橋の回想で卒業後は大学に進学していることが明らかとなり、その進学先は東堂や2年前のIHのFSで競い合った田所も進学した筑士波大学であることが明らかとなった。2年目のOBで進学先が明らかになった人物は彼が最初であり、無印(弱虫ペダル本編)内で筑士波大学のジャージ姿を最初に見せたのも彼である(田所・東堂については2年目のIH時はまだ進学校が判明していなかったため)。奇しくもこの話が掲載されたのは連載777話(週刊少年チャンピオン誌2024年28号)を迎えた回だった。
筋肉たち
アンディ:右大胸筋。攻撃的で排他的らしい。
フランク:左大胸筋。慎重かつ大胆らしい。
両胸筋とも、痙攣することで泉田に危機を知らせる。泉田は言葉も分かる……らしい。
ファビアン:新たに目覚めた第三の相棒、背筋である。厳しく、そして偉大な筋肉の父。
(名前の由来となった実在の選手、アンディ、フランク・シュレク兄弟とファビアン・カンチェラーラは実際に2009年以来行動を共にしているチームメイトである、もっともシュレク兄弟の脚質は二人ともクライマーであるのだが)
ペテル: 左上脚筋
マーク: 右上脚筋
「最後の筋肉」として姿を現した上脚筋。この筋肉を使うことで圧倒的な瞬発力と爆発力を引き出すことができるが、使い切れば足が動かなくなるということから「最後の筋肉」と言われる所以である。(由来はツール・ド・フランスにてポイント賞を7度受賞したペテル・サガンと区間優勝33勝を挙げたマーク・カヴェンディッシュ。最後というだけに共に大記録を残している名選手である)
使用車両について
使用している車両メーカーはBH。配色に若干の違いがあるが、アニメでは08~10年モデルのG4・チームAG2Rカラーがそれに近い(あくまでも参考までに…)。
ドラマ版では1期と2期で違う車両を使用し、1期では黒のG7、2期ではUltralightを使用している。
1期で使われたG7には、放送当時はまだ使用が認められていなかったディスクブレーキが装着されている(現在はディスクブレーキの使用は解禁となっている(詳しくはこちらの資料の6ページを参照))。
2期で使われたUltralightは黒の車体をベースに青と白のカッティングシートでラインを追加している。この車両はキャリパーブレーキ車である。
余談
前述の通り鍛え抜かれた肉体をもつが、自転車以外の運動は苦手。
本を読んだり、植物を育てたりするほうが好きだし得意。
またタイムが伸び悩み、自らに自信がもてずふさぎこんでいた時期もあった。
そんな折に新開からとあるアドバイスを受け、自らの殻を破ることに成功。現在の姿となる。
御堂筋ほどではないが髪型の変化があり、主将引継ぎ時~IH直前までは角刈り、3年IHでは短髪となり、引退時での主将引継ぎではまた坊主に戻っている。髪を伸ばした目的は願懸けのためであり、その役目を終えたため元の髪型に戻した(もともと坊主だったことを知らない1年生はその姿に驚いていた)。
アニメ放送中のBD/DVD発売CMでは「アブ」にちなんで「アブルーレイ」「アーブイディー」
と宣伝していた。
10月10日生まれだから「塔一郎」(塔→とう→10(とお))の可能性が高い。ちなみに8月8日生まれの東堂尽八も同様である。
葦木場からは「塔ちゃん」と呼ばれており、最初にそれを呼ばれた時「父ちゃん」と呼ばれたかと一瞬動揺するもすぐに納得していた。ちなみにこのエピソードが放送されたアニメ4期13話のCパートではそのオカンぶりに匹敵する細かな気配りさで、葦木場と黒田から「母ちゃん」と呼ばれる始末。