「全国優勝の総北自転車部 オレ様が入って強くしてやろう」
「そんなことないす オレが超ギリギリで苦しい時―――いつも 見守ってくれてますから!!」
プロフィール
学年 | 千葉県立総北高校1年2組 |
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出身中学 | 花目川中 |
タイプ | スプリンター(自称オールラウンダー) |
愛車 | 白のFELT |
身長 | 173cm |
体重 | 62kg |
BMI | 20.7 |
誕生日 | 1994年?1月15日 |
星座 | 山羊座 |
血液型 | B型 |
好きな色 | オレンジ |
ゼッケン番号 | 6 |
声優 | 下野紘(幼少時代:伊達朱里紗) |
俳優 | 原嶋元久(舞台) |
キャラクター
前年のインターハイで総合優勝を飾った坂道の名声を聞きつけ、入学初日に総北自転車競技部に入部してきた。
ピンクがかった茶髪を真ん中分けにした、鋭い釣り目の少年。
実力があるだけではなく、熱い情熱を滾らせている新入生。
感情を隠すことが少ない素直な性格であり、中学時代から段竹竜包と共に社会人チーム「SS」に所属し、大人の間で二人でレースを勝ち抜いてきた経験者。
そのために、新入部員ながら先輩にも全く謙遜を見せないほどの強い自信を持ち、競争心も強い。よく言えば向上心があり、悪く言えば生意気。社会人チームの中で実力主義・個人主義的なレースに慣れていたこともあり、協調性には少々の難がある節が見られる。
本人は事あるごとに「オールラウンダータイプ」を自称しているが、実際は生粋のスプリンター体質。青八木一にそれを見出され、以降急速に才能を開花させてゆく。因みに自身は気付いておらず、青八木は彼の制御に苦労しているようだ。翌年は今泉俊輔からは「放牧」と称して自分で気づくまで放っておくという、自由に動かす育て方をしている。
その強過ぎる情熱が空回りして失態を招いてしまう事も多く、今泉や鳴子から「イキリ」という不名誉なあだ名を付けられる事に。
坂道のことは入学初日に自分の名前の入った垂幕を見てコケた姿を見て当初は同じ新入生だと思い非礼な態度を取っていた(のちに謝罪はしている)。最初こそは部活外での先輩らしからぬ気弱な性格に幻滅していたが、やがて彼の実力を目の当たりにし、次第に尊敬の念を抱いていった(今では逆に今泉や鳴子章吉の言葉に耳を貸さずとも坂道の言う事にだけは素直に従うほど)。IH終了後に小野田家に訪れた際に坂道母から、坂道が鏑木のことを「頑張り屋の後輩だが自分は先輩らしいことが何もできない」と話してたことを聞いた時には「苦しい時いつも見守ってくれている」と返している。
ここぞという時の加速の際のイメージに歯車(ギア)を浮かべ、その歯車が噛み合った時に瞬発的な加速を生み出すが、2年目では低い順に「白」「白練」「薄黄肌」「藤黄」「橙」「山吹」の6段のギアイメージをタイミングに合わせて自由に入れることができるよう進化させている。
経歴・レース戦績
インターハイ・合宿
1年目
初めての公式大会に出場する千葉県予選では主将の手嶋純太にエースとして走りたいと申し出て、手嶋が主将を務める第2世代総北の初陣に立つが、スタートの直後にパンクのトラブルに見舞われる。しかし他のチーム全員が鏑木の再スタートを待つために立ち止まり、タイヤ交換後に先頭が追い付く寸前で再スタート、9周目でその差を戻し最後の1周を今泉のアシストで1位でゴールする。
IH前の合宿では手嶋から課されたハンデとして、コース上で段竹と10m以内には近づいてはいけないと、接近すると警告音の鳴るGPS内蔵のサイクルコンピューターを装着(段竹の車両にも装着されている)して走ることとなった。今まで共に走ってきたためか一人でレースを走ることには慣れておらずプレッシャーに苦しめられるが、段竹からのアドバイスと励ましで回復する。そして合宿1000キロを5番手で走破した(6番手の手嶋とは4分差)。手嶋との主将入れ替え戦後の古賀公貴からは、(IHでは)1年生が一人で2年生が実力者という同じ境遇下を経験していることから不安なのかを気にかけられ、「全力を尽くせ」とアドバイスを送られている。
全国大会1日目、青八木と共にスプリントラインのファーストリザルト獲得を目指すために飛びだし、箱根学園の銅橋正清と激突する。銅橋とはスタート前のトイレで小競り合いをしており、その体格から「ブタ」と呼ぶ程一触即発状態だった(銅橋も鏑木のことを髪色から「オレンジ」と呼んでいる)。レースでは銅橋を引き離せず足を使い切った青八木が出した「神様のビンセン」の指示でゴール前に銅橋とファーストリザルトを争うが僅差で敗れている。1日目終了後のテントで、表彰式の壇上で鳴子が笑いを取りながら観客へのファンサービスをする姿を悔しさを噛み殺してるとも知らずに「ヘラヘラした姿」と激高したことで今泉に頭を掴まれながら反論されている。それに加えレースでの蓄積した疲労と緊張の糸が切れたためか倒れてしまう。
2日目もそれを引きずった状態でスタートに立つもやはり体調が回復しておらず、途中で坂道らの列から離れてしまう。スタート前から不調に気付いていた古賀が現場に駆け付けサポートをする間に後続集団にも抜かれてしまうが、その先で救出のために戦線を離脱し立ち止まっていた青八木と合流、しかし青八木も千切れたのかと思ったのか、万全の体調ではない中反対に青八木を引っぱって集団に追いつき、青八木から渡された「神様のビンセン」として書いてあった「恋のヒメヒメぺったんこ」の歌詞を歌うよう指示を受け、当初はその歌詞に戸惑いを見せるものの「レースで戦えないことがもっとカッコ悪い」との考えから、一緒に歌いながら集団を抜け総北の列に追いついた。
3日目はスタート前に青八木に広島呉南の浦久保優策の挑発に乗ってしまい危うく失格になりかける(浦久保が貸しとして失格は免れた)。レースではその広島呉南とのバトルに勝利した手嶋と共に合流した青八木が箱学に追いついて離脱した後の総北を引いた状態でスプリントラインを箱学を引っ張る銅橋と競るが、チームのために前に飛び出さず同着。その後山の入り口までメンバーを運び銅橋と共に戦線を離脱しリタイヤ、3番手だった鳴子もその先でリタイヤしたため、3日目のスプリントリザルトは4番手の泉田塔一郎が獲得することとなる。
IH3日目の内容を描いたアニメ5期『LIMIT BREAK』では、浦久保(と庭妻繁典)が前日リタイアという内容に改変されたことでスタート前の挑発はなかった他、最終話でレースを終えて表彰式に入る前に途中リタイアしたメンバーを乗せた車で箱乗りで現われて会場に到着した際のアクロバティックな登場(原作543話)から、普通に降りてダッシュする内容に変更されている。
2年目
2年目のIH千葉県予選は坂道からの指示で温存のために参加せず、杉元照文と共にサポートに回るが(段竹はこのレースには同行していない)、この日レースに出場する新入部員の六代蓮太と木中次直にエントリーしていることを伝え忘れており、レース当日に伝える羽目となった(本来なら10日前に伝えるべきだった)。そして、手渡されたジャージに袖を通す二人に「力と誇りをくれる魔法のジャージだ」と鼓舞する。その後の県予選での描写は特にない。
県予選後の合宿では、この年のルールとなった「相棒(バディ)」ルールで、段竹の姿が見えないことに気落ちしながらも、当初は新入部員でもある村紙豊架と組んで走るが、その後段竹がコースインしたことでコンビを組みなおし、その流れから杉元に段竹との勝負をけしかけている。その後は二人のバトルがメインに描かれているため、段竹を鼓舞する要所々々で登場しているが、自身についての走りの描写は少な目だった。そして20時20分に段竹と共に1000キロを走破している。
その他のレース
ウェルカムレース
IH出場枠6人の最後の一人を賭けたウェルカムレースにおいて、部長の手嶋に「段竹と共に1着2着でゴールしたら、両者の出場を確約してほしい(その場合、残りの5人の先輩のうち一人を脱落させる)」ことを申し出る。
レースでは段竹と共に追い越し禁止の市街地ルートを抜けると同時に先行し、そこに特例で参加した杉元が追走し抜かれるが、段竹の引きで再び抜き返しその差を開く。杉元は一度は後退するものの、後から来た弟の定時が引いて再び追い上げてきてゴール直前で追いつき、ゴール前の接戦を僅かの差でモノにする。
後日、手嶋の手でIHのジャージを受け取り、クラスでは6人目になったと同級生の前で自慢するも、敗れた杉元に対しては天狗にならずむしろリスペクトの念を抱き、今泉の背中を押すよう託される。
直後に行われた個人練習では坂道と共に走るも、校内での威厳のなさにイラついて愚痴をこぼしながら先を走るが、全開で走ったにもかかわらず背後にぴったりついてたことに気づき動揺する。そして、坂道のその走りを見て尊敬の眼差しを向けることとなった。
2年に進級した際の1年生レースでは寒咲幹を含めた坂道ら3年生+段竹と共に寒咲通司の運転するワゴン車に乗って戦況を眺めていたが、車内で興奮して大騒ぎすることから、段竹にガムテープで全身を縛られていた。
峰ヶ山ヒルクライムレース
1年目のIHが終了し、坂道が主将となっての初レースである峰ケ山ヒルクライムレースでは当初メンバーに選ばれていた定時が当日に熱を出してダウン、リザーバー要員として登録されていたため定時に替わりレースに出場する。ちなみにリザーバー登録していたことも知らなかったためジャージは下しか用意せず、上のみ定時が着る予定だったジャージを着ることとなった。
レースでは箱学の新開悠人と高田城礼(この時はまだフルネーム未発表)が神奈川から参戦し、高田城の挑発で飛び出して3本勝負のつづらバトルを挑まれ、1本目を取り2本目を取られるも、最後の3本目で前から試してみたかったという左コーナーでの45度ターンからのスプリントで逆転して勝利する。この先行には事前に坂道から受けていた「段竹を守る」と言うオーダーを遂行する意味も込められていた。そして坂道らが追い付き、当初のオーダーだった4㎞よりも手前の残り4.5㎞の所で失速する。
神様のビンセン
神様のビンセンとは、青八木が鏑木のために様々な状況に合わせたアドバイスを書いたメモである。タイムに伸び悩んでいた鏑木に青八木がひそかに置いたオレンジビーナ(鏑木が愛飲している炭酸飲料)と共にメモに記したアドバイスでタイムが縮み、そこから「オレンジビーナの神」と崇めるようになった。人の言うことは聞かない鏑木だが、メモに書いていることは聞くと青八木も感心している。
使用車種について
使用する車両はFELT。アニメでは2013年モデルのF75がそれに近い(参考までに…)。
その他
4人兄弟の末っ子で、普段の行動には子供じみた部分もあり、段竹からは「自転車を除けば小6レベル」と評されている。
中学時代は「SS」に所属していたためか部活には入っていない。
意外と親思いで、545話で小野田家に訪れた時の坂道の母の姿を見て、自分もインハイで優勝して母親を喜ばせたいと語っている。
現時点でレース中坂道がメンバーをフルネームの呼び捨てで呼んだ唯一の人物である。
本人の前では呼んでいないが、ウェルカムレース中の杉元兄弟の会話で定時が「アブラギくん」と呼んていたが、兄の照文が「油木ではなく鏑木だ」と訂正している。
坂道、杉元、青八木、古賀など、走りを通じて尊敬の念を抱く先輩は数多くいるが、峰ケ山レース後に再入部した1学年上の川田拓也に対しては坂道や杉元らをコケにしたという感情が強いせいか、現時点では反発の念が強い。