概要
『ドラえもん』TC28巻「神さまロボットに愛の手を!」に登場したひみつ道具。
杖をついた老人の姿をしたロボット(動力は旧式のためゼンマイ)。
このロボットが倒れているところを助けると、お礼に3つの願いを叶えてくれる。
ただし、このロボットの素性を知っている者がお礼目当てにわざと親切にしても、うまくいかずに変な形(作中ではのび太に親切にされても動くことはなかったが、願い事の内容で喧嘩になり、その時の罵言を願い事として叶えられてしまうなど)で願いを叶えられてしまうことになる。その叶え方は少々曖昧で、願い事は偶発的に叶ったり、魔法で叶えられる等がある。
また、複数の人がロボットを助けても叶えられる願いは「1人につき3つまで」ではなく、「1組につき3つまで」になっている模様。
作中では、ピアノの発表会を控えていたが、治るのに1週間程かかる指の怪我をして気落ちしていたしずかちゃんが倒れていた神さまロボットにトーストと紅茶を振る舞い、3つの願いを叶えてもらえることになる。
そこで1つ目のお願いに指の怪我を治してほしいと頼んだところ、ロボットの案内で野比家に着いた直後に雨が降り出し、庭に干してあった洗濯物を取り込んでいると、ドラえもんが干していたタイムふろしきがしずかちゃんの怪我をした指を包み込み、1週間経って指の怪我を治した。
2つ目のお願いにはピアノの発表会用に新しい洋服が欲しいと頼み、ロボットの案内で道を歩いていると、そこを通った車に水を掛けられてしまうが、その車の運転手は洋服屋の主人で、そのお詫びとして新しい服を無料で貰うことができた。2つの願いを叶えてもらったしずかちゃんは「3つ目のお願いはまたいつかする」と満足そうに去って行った。
しかし、その一部始終を見ていたジャイアンとスネ夫は強引にロボットを家へと招き(ちなみに2人は最初に見つけた時は「きったねえ人形!」と蹴り飛ばしていた)、大量のご馳走を振る舞うが、ジャイアンが漫画10冊欲しいと願うと願い事で大喧嘩に発展、お互いが「お前なんか豚になれ!」「お前こそ豚になれ!」と言い争いになった結果。ロボットは「漫画10冊」「ジャイアンを豚にしろ」「スネ夫を豚にしろ」と解釈してしまい、2人を豚に変えてしまう(また、豚に変えられたジャイアンの手元には漫画10冊が出されていた)。
豚に変えられ、ドラえもんに何とかしてほしいと泣いて頼み込むジャイアン達だが、ドラえもんは「どうしようもないねえ。神さまがやったんだから」とお手上げ状態で、のび太も「やはり悪人は罰せられるのだな」と2人に天罰が下ったことに満足そうだった。
しかししずかちゃんは3つ目のお願いとして2人を元に戻してほしいと頼み、彼女の優しさのおかげで無事元の姿に戻ったジャイアン達は泣いて喜ぶ。それを見ていたのび太は「しずちゃんは優しすぎるよな」と少し残念そうだった。
関連道具
- 神さまごっこ
賽銭箱とリングがセットになったひみつ道具。
賽銭箱に10円(作中では5円でも効果を発揮している)を入れて願い事を言うと、リングが輝いた場合に使用者が「叶えてつかわす」と言えば、賽銭を入れた者の願いが叶う。
ただし「100万円が欲しい」等の大掛かりな願いは叶えられず、金銭が欲しい場合は10円の賽銭で100円が限界であり、願いの叶え方も賽銭相応に雑になってしまう。
余談
しずかちゃんが2つ目のお願いで貰った新しい洋服のデザインは原作とアニメ(大山版及び水田わさび版の2006年と2020年版)によって、それぞれ異なっている(上記は2020年版のデザイン)。
原作でジャイアンとスネ夫が豚になってしまうシーンでは「どうしてこうなったかはページ数の都合ではぶく。」というナレーションが入っている。
また、2006年版ではジャイアン達に天罰が下ったことに満足していたのび太だったが、しずかちゃんが3つ目のお願いで2人を元に戻してほしいと頼んだ時には仰天し、2人が元に戻ったことには少々不満があった模様。