ナリタブライアンは後方!ちょっともがいている!
データ
開催日 | 1996年(平成8年)5月19日 |
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開催地 | 中京競馬場 |
距離 | 芝1,200m(左) |
天候 | 晴れ |
馬場 | 良 |
※以下馬齢は2000年以前の旧表記で記載する。
開催までの動向
1996年。
JRAは当時スプリンターズステークスのみであった芝の短距離GⅠ競走の増設策として、前年まで7月に開催されていた中距離(2,000m)の別定重量制であったGⅡ・高松宮杯(現在の高松宮記念)を、5月開催の定量制の短距離競走に変更の上でGⅠに昇格させた。
この短距離競走体系の再整備には、1994年限りで引退したサクラバクシンオーの活躍の影響があったともされている。
GⅠ昇格後の記念すべき第1回は、当初出走の有力馬が前年のスプリンターズステークス覇者のヒシアケボノだけであるとする見方も強かった。
ところが1994年のクラシック三冠馬であるナリタブライアン陣営が参戦を表明。
三冠馬の短距離戦出走に加えて、前走が3,200mの長距離戦で2着に入った天皇賞(春)であるという前代未聞のローテーションに、賛否両論も含めて多くに競馬ファンの注目を集めた。
出走馬
枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 人気 |
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1 | 1 | イサミサクラ | 牝5 | 佐藤哲三 | 13 |
2 | 2 | トーワウィナー | 牡7 | 河内洋 | 8 |
3 | 3 | メイショウサムライ | 牡6 | 松永昌博 | 9 |
4 | 4 | エイユーギャル | 牝5 | 四位洋文 | 12 |
4 | 5 | ナリタブライアン | 牡6 | 武豊 | 2 |
5 | 6 | エイシンミズリー | 牡6 | 南井克巳 | 11 |
5 | 7 | ヒシアケボノ | 牡5 | 角田晃一 | 1 |
6 | 8 | フジノマッケンオー | 牡6 | 藤田伸二 | 6 |
6 | 9 | ノーブルグラス | 牝6 | マイケル・ロバーツ | 7 |
7 | 10 | フラワーパーク | 牝5 | 田原成貴 | 3 |
7 | 11 | ドージマムテキ | 牡7 | 柴田善臣 | 5 |
8 | 12 | スリーコース | 牝6 | 芹沢純一 | 10 |
8 | 13 | ビコーペガサス | 牡6 | 横山典弘 | 4 |
レース展開
JRA公式版
実況:吉村功
ナリタブライアンは後方!ちょっともがいている!後ろからまだ4頭目!
200を切った!200を切った!ヒシアケボノ先頭、ビコーペガサス突っ込んだ!
先頭はフラワーパーク!フラワーパーク!
やっと来たナリタブライアン!今4番手に上がって直線差してくるがダメ!
結果
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 人気 | 着差 |
---|---|---|---|---|---|
1着 | 7 | 10 | フラワーパーク | 3 | 1分7秒4 |
2着 | 8 | 13 | ビコーペガサス | 4 | 2と1/2馬身 |
3着 | 5 | 7 | ヒシアケボノ | 1 | 1馬身 |
4着 | 4 | 5 | ナリタブライアン | 2 | 1と1/4馬身 |
5着 | 6 | 8 | フジノマッケンオー | 6 | 1と3/4馬身 |
払い戻し
単勝 | 10 | 560円 |
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複勝 | 10 | 150円 |
複勝 | 13 | 160円 |
複勝 | 7 | 110円 |
枠連 | 7-8 | 920円 |
馬連 | 10-13 | 1,540円 |
その他
優勝馬のフラワーパークは、その後年末の第30回スプリンターズステークスにも出走しハナ差1cmでエイシンワシントンとの接戦を制覇。
史上初の2大スプリントGⅠタイトルを獲得し、最優秀短距離馬に選ばれた。
4着のナリタブライアンはこのレースから約1か月に屈腱炎を発症し、治療が行われたが10月に引退が発表。
結果としてこの高松宮杯が最後のレースとなった。
関連項目
【前回】第25回 優勝:マチカネタンホイザ※ここまで2000mで開催
【次回】第27回 優勝:シンコウキング