概要
"自然派子育て"を重視する母親のこと。自然派子育てとは「自然」「手作り」を重視し、工業的な大量生産品をなるべく避ける子育てのことである。具体的には次のような傾向がある。
などがありがち。添加物や放射能汚染を恐れるあまり給食を食べさせず手作り弁当を持たせたり、医療不信から反ワクチンの考えに染まっていたり、自宅出産にこだわり無痛分娩などに否定的なこともある。
「手作り」を重視するため、家事や子育てに手間暇がかかることが多く、時間の融通がきく専業主婦か自営業者であることが多い。専業主婦が暇を持て余して自然派の考えに染まることもありがちである。
子の発達障害やアトピー性皮膚炎などをきっかけに、自然派子育てに傾倒することもある。娘の食物アレルギーから、できるだけ食べ物は手作りして出来合いのものは与えないようにしていた母親が、やがて自らのこだわりのあまり自分を追い詰め、育児ノイローゼとなり、ついには娘たちを殺害してしまった事件もあった。
自然派思想
世間では「自然派ママ」ばかりが"毒親"扱いされるなどして揶揄されがちだが、子育てに関わったことをきっかけに同様の考えに染まった男性(言わば"自然派パパ")も多くいる。このような人物は、エコロジー思想から左翼に傾倒することもあれば、伝統的子育てを理想化する考えから右翼思想に傾倒することもある。とかく母性信仰が強く、ピルの使用による生理のコントロールなどにも否定的であるため、フェミニストなどとは対立しがちである。
政治的には、かつては消費者運動の流れから左派に属することがほとんどだったが(いわゆる「世田谷自然左翼」)、自然派子育てが性別役割分業といった伝統的な考えに親和的であることや、参政党が近代医療や科学に不信感を持つ層の取り込みに積極的なこともあって、近年は右派に傾く傾向が強くなった(いわゆる「オーガニック右翼」)。
関連タグ
反ワクチン ヴィーガン Jアノン 右翼...重なりがちな傾向だが、ウォーク左派や肉食者の自然派も少なくはない。
加速主義、フェミニズム...自然派とは基本的に対極にある思想...だが、母性重視のフェミニズムやエコフェミニズムの潮流も一応存在する。