薔薇十字館殺人事件
ばらじゅうじかんさつじんじけん
黒い薔薇よ二つの蕾よその饒舌なる沈黙よ願わくばこの場にて我らの秘めたる罪を明かしたまえ・・・!
金田一少年の事件簿での事件の1つでかつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。
20周年記念シリーズ最終作でドラマ版(山田版Neo)の最終回でもある。20周年記念シリーズでは第4~5巻に収録(4巻にはOAD『黒魔術殺人事件』の後編が付いた)。全14話。
テレビドラマでは第4シーズン(neo)第8話・第9話として2014年9月13日と20日に、テレビアニメでは「R」第32話~第36話として2015年11月14日~12月12日にかけて放送された。登場する怪人は「ローゼンクロイツ(=Rosenkreuz ドイツ語で「薔薇十字」を意味する)」。高遠の異母妹が登場する。
「薔薇十字」を意味する謎の人物・ローゼンクロイツから脅迫状を受け取ったのは地獄の傀儡師・高遠遙一。 異母妹を人質に挑戦状を叩きつけられた高遠はなぜかその異母妹を守ってもらうために、宿敵である金田一一に協力を依頼。一から話を聞いた美雪も、自ら同行する。彼らがやってきた薔薇十字館には既に8名の人間が集められていたが、そんな中、ディナーとして運ばれてきたはずの料理の皿から、人間のバラバラ死体が出現する。招待客を薔薇の花言葉に見立て次々と手にかけていく殺人鬼「ローゼンクロイツ」に、高遠と金田一が立ち向かう。
アニメにもドラマにもなった人気事件。中二病好みのモチーフの他、(色んな意味の)予想の斜め上のトリック、不可能の象徴の青薔薇を巡る金の亡者たちの人間ドラマも盛り込まれている。
原作には、高遠と異母妹の他にも兄妹が出ている為、初めて読む人はミスリードに注意。
金田一が広い食堂を見て「ハ○ー・ポッターの食堂みてぇ」という台詞を口にするが、こういう時に限って金田一少年お馴染みのフクロウが登場しない。後に高遠が意外な形でフクロウカフェ(と思われているカフェ)に関わるのだが、高遠の異母妹とフクロウの組み合わせが見たかった人は無念であろう(『黒魔術殺人事件』にもフクロウは出ずに終わった)。
アニメ版には、某薔薇乙女漫画のリスペクトはしっかりと盛り込まれていた。