虎耳状斑
こじじょうはん
トラやヒョウ、チーターなど、野生のネコ科猛獣全般の耳の裏に見られる特徴的な模様。
大抵が黒地に白い斑点が一つあるという物であることが多いが、種によって形状は微妙に異なる。
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因みに、イエネコでは存在しないか、あっても痕跡程度の事が多い。
ライオンではこの虎耳状斑が、狩りの際仲間同士の視覚的コミュニケーションの一助になっていると考えられている他、単独で生活する小型のヤマネコではライバルを牽制する際、この虎耳状斑を誇示する行動が確認されている。
然し、虎耳状斑については、詳しい事はまだ解明されていない。
ネコ科動物をイラストにする際、最も見落とされ勝ちな特徴のひとつと言える。
トラやヒョウをモチーフとしたキャラの他、トラ耳やヒョウ耳等を描く際はこの特徴を踏まえ、間違った描写をしないよう注意が必要である。
ケモナーの一部にはこの模様にフェチに近い嗜好を持つ人もいるため、
デザイン上の意図などであえて通常の縞模様で描く場合を除き、トラなどをモチーフにする場合はやはりきちんと調べて描くことが良いと思われる。
海外ケモノ界隈では白い部分をハート型や星型にするなどのアレンジも見られる。
■ライオン:虎耳状斑は基部が黒い
■トラ:虎耳状斑は中央に白丸
■ヒョウ:虎耳状斑は先端黒、白帯、基部から半分まで白色
■ジャガー:先半分が黒で、その中に白丸
■ユキヒョウ:ヒョウと同様で白帯
■チーター:基部が黒い
■ウンピョウ:トラと同様に背面真っ黒で中央に白丸
■イリオモテヤマネコ:虎耳状斑はヒョウ型で白帯
■ベンガルヤマネコ:虎耳状斑は白帯で大きい
■スナドリネコ:虎耳状斑はトラ型だが三日月型
■サビイロネコ:先端黒、基部赤色っぽく、中央に白い虎耳状斑
■マレーヤマネコ:背面は黒くなく虎耳状斑あまり目立たないがある
■マーブルドキャット:ベンガルヤマネコ型で明瞭
■ボルネオヤマネコ:背面は黒で白い斑点はない
■アジアゴールデンキャット:中央に淡色のかすかな虎耳状斑
■アフリカゴールデンキャット:中央に淡色のかすかな虎耳状斑
■マヌルネコ:虎耳状斑はない
■アフリカンワイルドキャット:背面は体と同色で虎耳状斑はない
■ジャングルキャット:背面は赤みがあり、かすかに虎耳状斑がある
■ハイイロネコ:体と同色で虎耳状斑はない
■スナネコ:先端にいくにつれて黒く、虎耳状斑はない
■クロアシネコ:背面は淡色で虎耳状斑はない
■サーバルキャット:明瞭にある
■カラカル:背面は黒く、銀色の虎耳状斑がある
■スペインオオヤマネコ:基部が大きく白く、先端にいくにつれて黒。虎耳状斑あり。
■ユーラシアオオヤマネコ:基部が大きく白く、先端にいくにつれて黒。虎耳状斑を形成しないといえる。
■カナダオオヤマネコ:基部が大きく白く、先端にいくにつれて黒。虎耳状斑を形成しないといえる。
■オオヤマネコ─ボブキャット:ベンガルヤマネコ型で、大きな三日月型
■ピューマ:背面は灰色がかった暗褐色で、白い斑点はない
■オセロット:背面は黒く大きな虎耳状斑がある
■タイガーキャット:虎耳状斑はベンガルヤマネコ型
■マーゲイ:虎耳状斑はトラ型
■アンデスネコ:背面は暗灰色で虎耳状斑はない
■コドコド:背面に虎耳状斑がある
■ジャガランディ:先端が暗色で虎耳状斑はない
■ジェフロイネコ:ベンガルヤマネコ型の虎耳状斑がある
■パンパスキャット:背面は黒く、ぼんやりした虎耳状斑がある