概要
声:森田成一
TVアニメ『ドラゴンボール超』に登場するベジータの複製体。
惑星ポトフの超人水(コメソン)がベジータの力を吸収して誕生した姿。
身なりはベジータと変わらないものの全身が紫色ゲル状になり目は赤く頬に線が入っている。
ベジータのスペックを完全に吸収しコピーした為、ベジータと同じ戦闘力と精神を持つ。
ベジータ同様悟空をライバル視しており、トランクスには親としての感情をもっている。またプライドもベジータ同様命令される事を嫌う。
しかしコメソンの邪悪な性格も混じっているため、かつての悪人時代のベジータのような性格になっている。
能力
兵器コメソン
惑星ポトフで「飲めば力が何百倍にもなるという奇跡の水」として知られていた超人水の正体。
限りなく相手の力を吸収し相手の複製に成り代わる能力を持つ紫色のスライムの様な液体。分離し一度に多数の複製体を造り出すことができ、この複製ベジータもその一人。
元々は力を持たないポトフ人が侵略者達からの自衛のために惑星ポトフに存在した「相手の力を無力化する液体」を元に作成した科学兵器だったが、侵略者達から悪しきパワーを吸収し過ぎた結果邪悪な自我が発現し、力を求めて吸収を繰り返すだけの有害生命体となってしまった。
そしてその本人と成り代わった複製が力を求め好戦的になる姿が以前よりも大きくパワーアップした本人の様に見える事から、飲むとパワーが数百倍になる奇跡の水「超人水」というデマが広まってしまう原因となった。
しかしそのままコメソンの力が増えていけば、いずれ宇宙が破壊されかねないため、コメソンの創造者であるポトフ人達が自らを犠牲にしてコメソンを封じ唯一の生き残りのポタージュによって100年もの間封印された。しかしその噂を聴きつけた侵略者グリールによって封印が解かれグリールの力を吸収することで蘇った。
戦闘力
ベジータをそのままコピー・複製した存在の為ベジータと同等のスペックを持つ。
その為、超サイヤ人ブルーにも変身可能。作中では超サイヤ人3のゴテンクスをいとも簡単に倒し、超サイヤ人ブルーの悟空とも互角に戦っている。
またベジータ本体とは違い肉体が不定形の為、ブウの様に肉体を自由に変えることが可能で腕から生やした触手で相手を呑み込み複製体を増やすことが出来る。
分離する前のコメソン本体の核が弱点でその核を破壊すれば複製は一時的に動きが止まり弱体化するが、本体には気功波などの飛び道具は通用せず、かといって近距離から物理で攻撃すれば呑み込まれてしまう為破壊するのは至難の業。
活躍
破壊神シャンパ編後の第44~46話で登場。
モナカの宇宙船に忍び込み、飲めば何百倍もの力が手に入るという奇跡の水「超人水」が眠る「ポトフ星」にやって来たトランクスと悟天。三人はポトフ人であるポタージュと共に超人水を狙うソテー人のグリール達と対峠し超人水を飲み複製となった彼らに追い詰められてしまうが、そこに二人を連れ戻すために後を追ってきたベジータとジャコが現れ彼らを倒し危機を脱する。しかしベジータはバラバラになって液状化した複製に飲み込まれ力を奪われてしまう。そして目の前で紫の液体がベジータの姿になって現れる。
ポタージュから超人水は性格すらもコピーしさらに力を全て奪われた時には最終的に消滅(=死亡)すると聞かされたトランクスは、父を救うべく悟天とゴテンクスとなり複製ベジータに戦いを挑むが、ベジータと同等の力を前に歯が立たない。フュージョンが解け、窮地に立たされる一同。万事休すと思われたその時、悟空が現れ事情がつかめないながら、トランクスから3分以内に複製を倒さなければ、ベジータが死ぬと伝えられ、悟空は戦う事を決断する。
そして始まった悟空VS複製ベジータ。手の内を知り尽くした者同士は激しいぶつかり合いを見せるが、互いに一歩も引く気配はない。そんな様子を見つめながらベジータは、複雑な思いを抱いていた。複製相手に苦戦する悟空に怒りをぶつける一方で、悟空の攻撃を食らう複製に自分の実力を重ね苛立つベジータ。しかしその間にもベジータの肉体は消えていく。
そんな中決着をつけようと気を高める悟空と複製ベジータ。お互いの全力の一撃で全てが決まりそうになったその時グリールの複製となっていたコメソン本体が液状になり後ろからトランクスを襲う。しかしモナカがよろめいてコメソン本体の核を偶然踏み潰し複製ベジータの動きが止まってしまう。そしてその隙に悟空が放ったかめはめ波で消滅。その力は無事ベジータに戻っていった。
余談
『ドラゴンボール』のアニメでは、主要人物のそっくりさんが登場した場合同じ声優を使うことが慣例になっている。しかし今回の「超人水」の話では、このベジータに限らず、超人水で出来た複製の声優はすべて本体の声優とは違う声優を使っていた。この複製ベジータの場合、同アニメでウイスや別アニメでベジータの実弟ターブルを担当している森田成一が演じた。
ちなみにゲーム作品には殆ど登場しておらず、『ドラゴンボール超』と連動企画を行っている『ドラゴンボールヒーローズ』にも登場していない。唯一、『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』には登場している。