概要
1985年10月から1986年9月にかけて、日本テレビ系列局(ただし日本海テレビ除く)に加えてフジテレビ系列局約4局(うち約1局は放送当時)、TBS系列局・テレビ朝日系列局各約2局ずつ(テレビ朝日系列局約2局は放送当時)にて放送された。
警視庁捜査一課に所属する、ちょっとはみ出し気味なふたりの刑事(途中から実質3人に増える)が、東京都内はもちろんの事、場合によっては地方に遠征して事件に取り組んでいく、という内容だった。
当初は半年の予定だったが、好評のため半年延長され1年間のヒット作になった。
本作と同じく東宝が1975年に手掛けた『俺たちの勲章』の続編に近い作品として作られたが、本作の作風は東宝のモットーである「明るく楽しいみんなの東宝」調でそれは後続でも貫かれた。
主な登場人物
- 芹沢春樹(演:中村雅俊、メイン画像の人物)
ややシスコン気味なのに、おネェちゃんに目がない、ある意味傍迷惑な刑事。
もの凄い寒がりで、冬の北海道に遠征すると聞かされた際には露骨に嫌な顔をした。
その一方で、自動車の操縦技術は高く、オートバイばかりかクルーザーまで操縦出来る。
潜入捜査の時に、敵組織から「…一人ずつ殺していく!」と見せしめとして真っ先に銃口を向けられた事があった。また最終回のラストシーンで緑の不謹慎発言に激怒するも、当人を前にすると何も言えぬもどかしさを見せる大団円になった…。お察しください。
- 萩原秋夫(演:根津甚八)
カミさんに逃げられ、小学生の息子と暮らすシングルファーザー刑事。
高校1年生の時に父親を殺されてしまった際、その事件を解決出来なかった警察に怒りを感じ、それが元で警察官を目指したという、ちょっと変わった経緯がある。
射撃は上手いが泳げない。それ故に海に逃げた容疑者を見送るハメになった際は春樹をポカーンとさせた。
誘拐された息子を助けようとした際に銃撃を受け大怪我をしてしまった。以後はやや単独行動が増えた。
- 芹沢歩(演:沢口靖子)
春樹の妹。真面目かつしっかり者で、情けない兄の世話を焼いている。
なお、出て来ない回がかなりあるが、これは演じていた沢口が、これ以外にも単発ドラマにいくつか出演していたうえ、「姉妹坂」という映画の撮影にも臨んでおり、スケジュールの調整が付かなかったという事情がある。
- 田沼章(演:柳生博)
警視庁捜査一課長。
春樹と秋夫のはみ出し具合に頭を抱えている一方、その春樹と秋夫からは「ケチ課長」とささやかれている。
美術品に造詣があり、とある美術品が狙われた事件が発生した際には、春樹と秋夫にその美術品の事を熱心に解説した。
- 真山幸子(演:篠ひろ子)
田沼の秘書を務めている婦人警官。
刑事であった彼氏を殺されてしまったという、悲惨な過去を持つ。その犯人が逮捕されたのをきっかけに警察官を辞めた。
- 結城緑(演:伊藤蘭)
練馬中央警察署から捜査一課に移籍してきた女刑事。
表向きは真山に代わる田沼の秘書なのだが、実際には春樹の相方として活動している(秋夫が単独行動を取る機会が増えたため)。
- 堀井久(演:鈴木ヒロミツ)
春樹と秋夫が通い詰めている喫茶店「バルビゾン」のマスター。
何かとつけてツケを頼む春樹に呆れかえっている。
- 水野修(演:石橋正次)
喫茶店「バルビゾン」に入り浸っている情報屋。本職は焼き芋屋だが、ほかにもかなり胡散臭い稼業をしている。
春樹とは子供の頃から懇意にしてもらっている。
関連タグ
あぶない刑事-後番組。当作は東映系のセントラル・アーツと制作会社こそ異なるものの、コメディ色が強いバディもののアクション路線とこれも好評で延長で1年間も制作・放送に加えて車輛スポンサーが日産自動車いう共通項がある。
夜明けの刑事-鈴木と石橋は、かつては同胞の関係だった。制作元は、大映テレビ。
私鉄沿線97分署-他局の1時間前にやっていた刑事ドラマ。作風は「水と油」だが、本放送時には『97分署』の後に本作を観た方も多いだろう。これも2年のロングランで車輛スポンサーは日産自動車だった。制作元は、国際放映。