概要
『ヒューマンバグ大学』のシリーズ作品『華の天羽組(当時は天羽組の武闘派・小峠華太)』に登場する極道組織。初登場は2021年10月16日付の動画『【漫画】狂人極道のカチコミ。アーミーナイフと日本刀で...ひたすら殺戮。』である。
主人公の小峠華太が所属している極道組織「天羽組」の敵対組織であり、天羽組が縄張りとしている空龍街にて薬物販売を初めとするシノギを行っていた。天羽組のシマ(恐らく空龍街)を活動拠点に選んだ理由は、勢力拡大のみならず、組長の近田が嘗て天羽組の幹部構成員・米倉敏文に右目を潰された恨みによる当て付けによるものでもあった。
とある日、その米倉が特殊詐欺の容疑で留置場へと身柄を移された。その出来事をチャンスと見做した組長の近田は、構成員の木戸を弁護士と称して留置場に忍び込ませ、武器もない丸腰の米倉を射殺させた。
しかし、米倉は天羽組において有望な稼ぎ頭であった為、この一件で組長の天羽桂司を始めとする構成員たちの怒りを完全に買ってしまう。その後、和中蒼一郎・小林幸真・小峠華太、による壮絶なカチコミを受け、組長の近田を含めた事務所内の構成員は皆殺しにされて組諸共壊滅させられた。
付け加えて言えば、警察の方も「留置場内での殺人」という事件でメンツを潰された事によって大層怒り、近田組を壊滅させんと動き出していた。
その為、留置場内で米倉を殺した事により、どのみち近田組は壊滅する未来が確定してしまったのである。
構成員
(×:死亡した人物、?:生死不明の人物)
- 近田 ×
紺色のスーツが特徴である、近田組の組長。生え際は少し後退している。詳細は不明であるが、嘗て天羽組との抗争で米倉により、(意訳すれば「近田に穴開けてアナコンダ」)ダジャレを吐きながら右目をドリルで潰された事から彼に強い恨みを抱いており、その当て付けから度々天羽組の縄張りにて薬物売買等のシノギを行わせていた(潰された右目には眼帯を着けている)。
その後、米倉が彼自身で受け持っていた振り込め詐欺のシノギが原因で逮捕された際には、部下である木戸を弁護士と称して彼の下へ送り、偽の接見の場で米倉を射殺させた。
しかし、天羽組の稼ぎ頭であった米倉を殺した事で、組長の天羽を始めとする構成員を激怒させ、和中・小林・小峠のカチコミを受ける事となる。そのカチコミにより組事務所内の構成員が全員殺害された上、近田自身は小峠により拉致されてしまう。
最期は小峠により、兄貴分である米倉を殺した報復として残っていた左目をドスで潰された挙句、背中の刺青も皮膚諸共ドスで剥ぎ取られるという壮絶な拷問を受けた末に死亡した。
- 木戸 ?
近田組の構成員。米倉が特殊詐欺(振り込め詐欺)の容疑で留置場に入れられた際に、近田に彼の暗殺を指示される。その際に偽の弁護士に扮し、接見と称して米倉に近づき、彼を不意打ちし拳銃で蜂の巣にして射殺した。
米倉の殺害後、彼らしき人物の姿は作中に登場していないが、留置場内での殺人である為、施設の職員に確保されたか、和中たちのカチコミで他の近田組構成員諸共殺害された可能性が高い。
- 近田組構成員A ?
茶色コートを纏った近田組構成員の一人。天羽組の縄張りで薬物を売り捌いていたが、見回りを行っていた米倉に見つかり、怒った彼に右手をドリルで4ケ所削られた。その後は天羽組の廃工場に拉致され、米倉の命令で見逃して貰う代わりに「三回まわってワン」を行った。しかし、「根本的に顔面が醜い」という理由でから、結局卓上カッターにより腕を7:3の割合で切断された。
- 近田組構成員B ?
オレンジTシャツと金髪が特徴である近田組構成員の一人。天羽組の縄張りで薬物を売り捌いていたが、見回りを行っていた小峠により角材で殴り倒されてK.O.された。その後は天羽組の廃工場に拉致され、近田組構成員Aと同等の仕置を受けたと思われる。
- 近田組構成員C ?
茶髪と金色のネックレスが特徴の構成員。天羽組の縄張りで何らかのシノギを行っていた模様であったが、シノギのトラブルで苛立っていた米倉により「またテメエ等かこのゴキブリ共が! 壁に穴開けとけや!」という台詞と共に壁に叩き付けられた。
考察
どうすれば最悪の末路を回避できたのか?
先述の通り、近田組は留置場内にヒットマンを送り込んで米倉を射殺した事により、天羽組と警察の両方から目を付けられ、最終的に壊滅の憂き目に遭っている。
近田組も極道である以上、渡世でのし上がるには相手に威を示さなければならないだろう。しかし、仇敵の身柄が有るとは言え、留置場内という国家の目が届く環境に態々忍び込み、殺傷行為を働けば、早々に警察に目を付けられる事は想像に難くない(潜入の能力に関してだけ言えばある程度は評価できるが)。
前述の通り、米倉が刑務所行きになったのは、特殊詐欺の主犯として逮捕されており、「一般人に手を上げるのは禁止」という鉄の掟を半ば破っていた。また米倉より上の立場である組長の天羽桂司や若頭の阿久津敏朗などに警察の捜査が及ばずそれ以上の逮捕者も出なかったなかったことを考えると米倉が捕まる原因となった特殊詐欺のシノギは、彼が組に黙って独断で行ったものである疑いもある(確定ではないことに留意)。それでも組の稼ぎ頭として重宝されており、米倉を破門ないし絶縁処分にすることはなかった。
その為、近田組の存続という観点から見れば、仇敵である米倉への報復を諦め、地道に縄張りの拡大に注力した方が未だ望みが有った可能性が高い。
しかし、縄張りの観点から見ても、天羽組の縄張りである空龍街での活動を考えると、日々規格外の強さの狂人達の目を搔い潜りながらの活動になる為、元々そこでの活動がリスキーであったかもしれない。そもそも天羽組のシマ内で薬物関連は禁忌であり米倉でなくとも「天羽組のシマでお薬を売る即ち死!」を掲げる野田一のカチコミを受けていた可能性もある。
仮に、天羽組と関わらないようにしたとしてもその外道ぶりから京極組や獅子王組など天羽組に匹敵する極道組織、元殺し屋のメロンパン屋とその仲間たちや協力者、所業次第では裏社会最悪の厄災に目を付けられることもあり得る為、どのみち近田組は潰れる可能性が極めて高いと言えるだろう。
関連項目
真鍋組 - 留置場にヒットマンを送り、天羽組の組員を殺害した外道極道組織繋がり。
大塚組 - 言い掛かりを付けてカタギの大学院生を殺害した外道極道組織。伊集院茂夫に壊滅させられたがその過程で天羽と小峠が絡んでいる。